2025.10.19

【未来は私の言う通り復讐の占い師】15話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

前話のおさらい

美都の元に、金運を占ってほしいというホームレスの男性が訪れる
美都は、彼が最近購入した宝くじが高額当選することを予言する
1週間後、男性は再び美都の元を訪れ、宝くじで5000万円が当選したことを報告し、涙ながらに感謝した
しかし、その直後、ガラの悪い若者たちに絡まれ、当選した宝くじを奪われそうになる

Contents

【未来は私の言う通り復讐の占い師】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する
【未来は私の言う通り復讐の占い師】15話を読んだ感想（ネタバレあり）
- 【未来は私の言う通り復讐の占い師】15話のネタバレまとめ

【未来は私の言う通り復讐の占い師】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、5000万円という大金を手にした矢先、ガラの悪い若者たちに絡まれてしまったホームレスの男性。第15話は、彼のささやかな希望が、現代社会の歪んだ悪意によって無残に踏みにじられていく、あまりにも胸糞の悪い展開が描かれます。

理不尽な暴力、奪われる幸運

「それ俺らのじゃね？」若者たちは、男性が持っている宝くじが、自分たちが落としたものだと、いちゃもんをつけ始めます。恐怖を感じた男性は、その場から必死に逃げ出しました。

「おいコラァ待て！」

しかし、路地裏へと追い詰められてしまいます。彼は周囲の人々に「た、助けてっっ！」と助けを求めますが、誰もが「何あれ？怖っ…」と遠巻きに見るだけで、誰も助けてはくれません。社会の無関心という冷たい壁が、彼の最後の希望を打ち砕きます。

裏路地の絶望と、歪んだ正義

逃げ場のない罠

ついに裏路地の奥へと追い詰められた男性。若者たちは、彼を取り囲み、嘲笑うように言います。

「だるいからそろそろ仲良くしようぜ〜」

万事休すかと思われたその時、男性の背後から、金属バットを持ったリーダー格の男が現れます。

「俺の予想通りだったろ〜？この裏路地に来るってよ〜」

そう、これは偶然の出来事などではなく、彼を追い詰めるための、計画された罠だったのです。「もう終わりか？」と、男性の目から光が消えていきます。

SNS時代の凶行

場面は変わり、若者の一人がスマートフォンでSNSを眺めています。そこには、衝撃的な動画が投稿されていました。

タイトルは「俺の宝くじを盗んだホームレスを成敗したったwwwwww」。

動画には、若者たちが男性に集団で暴行を加える様子が映っていました。彼らは、自分たちの暴力を「盗人を懲らしめる正義の行い」だと偽り、その様子を撮影してネット上に公開していたのです。投稿には「#拡散希望」というハッシュタグまで付けられていました。

再生される悲劇、拡散される悪意

悪意の収益化

若者たちは、その動画を見ながら祝杯をあげています。「再生回数やばくね？」「すげぇ！これで30万円くらいらしいぞ！」

なんと、彼らの投稿した暴行動画は450万回も再生され、多額の広告収入を生み出していたのです。金と注目を集めたことに味を占めた彼らは、恐ろしい計画を口にします。

「もっとホームレス襲ったら稼げるんじゃね！？」

彼らにとって、暴力はもはや金儲けと自己顕示欲を満たすための手段でしかありませんでした。

姉妹の見るニュース

その頃、美都と亜子は自宅でテレビを見ていました。ニュースは、偶然にもこの「ホームレス殺傷事件」について報じています。

「も〜ほんと酷い…」

心を痛める亜子の隣で、美都は言葉もなく、ただ画面を見つめているのでした。

占い師の後悔と、最悪の来訪者

翌日、店で一人、昨日のニュースを思い出していた美都は、ある重大な事実に気づきます。

（あれっ…？）（あの時水晶に映りかけてたのは…これだったんだー）

そう、彼女が男性の金運を占った時、水晶には一瞬だけ、彼が暴行を受ける未来が映りかけていたのです。しかし、その時は気のせいだと見過ごしてしまっていました。

「あの時もっとちゃんと占っておけば…」

深い後悔の念に苛まれる美都。その時、店のドアが開き、一人の客が入ってきます。それは、あの暴行事件の主犯である、若者のリーダーでした。

「金運を見てほしいんですけど〜」

何も知らない彼は、ヘラヘラと笑いながら、美都に占いを依頼するのでした。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】15話を読んだ感想（ネタバレあり）

第15話は、読んでいて心の底から怒りが込み上げてくる、あまりにも胸糞の悪い回でした。前回、ようやく幸せを掴みかけたホームレスの男性が、ここまで無残に踏みにじられるとは…。若者たちの行動は、単なるカツアゲや暴行ではありません。自分たちの行為を「正義」だと偽り、それをエンターテイメントとして消費し、金儲けまでしている。この現代社会の闇を凝縮したような、卑劣極まりないやり方に、強い嫌悪感を覚えました。

そして、助けを求められても見て見ぬふりをする通行人たち。この無関心さもまた、暴力に加担しているのと同じくらい罪深いことだと感じます。この物語は、直接的な悪だけでなく、社会全体の歪みをも鋭く描いているのだと、改めて思い知らされました。

美都の後悔のシーンも、非常に印象的でした。彼女の能力は万能ではなく、時には未来を見誤ることもある。その人間らしさが、彼女のキャラクターに深みを与えています。そして、自分の占いが、結果的に男性を不幸にしてしまったかもしれないという罪悪感が、彼女を次なる行動へと駆り立てるのではないでしょうか。

最後の、何も知らずに店へやってきた主犯格の男。まさに「飛んで火に入る夏の虫」とはこのことです。美都が彼の未来を占った時、一体どんな地獄が水晶に映し出されるのか。そして、彼女はどんな裁きを下すのか。これ以上ないほどの最悪の客を前に、美都の真価が問われる次回が、今から待ちきれません。