【未来は私の言う通り 復讐の占い師】17話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- ホームレス殺傷事件の主犯格・神田晴彦が、彼女と共に美都の店にやってくる
- 美都は、晴彦の未来を占い、「逮捕される未来が見える」と予言する
- 予言に腹を立てた晴彦は、占い代金を床に投げ捨て、傲慢な態度で店を去っていく
- 仕事の後、美都は亡くなったホームレスの男性を弔うため、花束を持って事件現場の裏路地を訪れる
- そこで美都は、亡くなった男性の妻が、夫の死を嘆き悲しんでいる姿を目撃する
【未来は私の言う通り復讐の占い師】第17話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、事件現場で亡くなった男性の妻と遭遇した美都。第17話では、その妻の口から、亡き夫の知られざる人柄と、警察のあまりにも冷たい対応が語られます。そして、深い悲しみと怒りを共有した美都は、彼女に新たな復讐の提案を持ちかけるのです。
亡き夫の妻との対話
泣き崩れる女性に、美都は静かに声をかけます。「あの…ちょっとよろしいでしょうか?」。美都は、自分が占い師であること、そして亡くなった男性が店に来た客であったことを明かします。
「私の勘が正しければ この人……ここで亡くなられた方とは…ご関係が?」
その問いに、女性は顔を上げ、はっきりと答えました。
「はい…夫です」
美都の予感は的中しました。彼女こそが、あの男性が人生をかけて恩返しをしようとしていた、最愛の妻だったのです。
警察に見捨てられた夫婦
妻は、美都からの花束を受け取ると、涙ながらに感謝します。「亡くなったことを気にしてくれる方もいらっしゃるのね……」。彼女は、世の中の全てに見捨てられたと思っていたと語ります。
「私達は警察に見捨てられて……」
その言葉に、美都は「警察に見捨てられた?」と聞き返します。妻の口から語られたのは、あまりにも理不尽で、信じがたい事実でした。
語られる真実
事件の後、彼女は警察署へ行き、夫が若者たちに襲われたこと、そして宝くじを奪われたことを全て話しました。しかし、警察官の対応は、あまりにも冷酷なものでした。
「アンタ ホームレスだろ?」 「路上生活者の言うことなんて信用できないんだよねぇ…」
警察は、彼女たちの訴えをまともに取り合おうともせず、一方的に話を打ち切ってしまったのです。社会のセーフティネットであるはずの警察にさえ、彼らは見捨てられてしまったのでした。
亡き夫の、知られざる優しさ
「あの人はいい人でした……」
妻は、亡き夫の人柄について、ぽつりぽつりと語り始めます。彼がホームレスになったのは、決して自堕落な生活を送っていたからではありませんでした。
「ホームレスになったのも 親友の借金の連帯保証人になったからです」
お人好しで、困っている人を見ると放っておけない。自分のことよりも、他人を優先してしまう。そんな優しすぎる性格が、彼をどん底の生活へと追いやったのです。
「それが大好きでね……」
そう言って微笑む彼女の表情には、夫への深い愛情と尊敬の念が溢れていました。
「お代は結構です」新たな復讐の契約
「だから私は 心の清いあの人の隣に一生いたいと思っていたんです」 「なのにこんな最期だなんて……」
最愛の人を理不尽な形で失った妻の悲しみは、計り知れません。その悲痛な思いを受け止めた美都の瞳に、再び復讐の炎が灯ります。
(この人を放っておくわけにはいかない……)
美都は、泣き崩れる妻の手をそっと握り、静かに、しかし力強く告げました。
「私なら その人の無念を晴らせます」
突然の提案に、「えっ……?」と戸惑う妻。彼女は、自分がお金を持っていないことを正直に伝えます。しかし、美都は優しく微笑んでこう言ったのです。
「お代は結構ですよ」
そして、美都は再び、あの問いかけをします。
「呪いは……信じますか?」
金銭のためではない、純粋な義憤と共感から始まる、新たな復讐の契約。二人の女性の間に、固い絆が結ばれようとしていました。
【未来は私の言う通り復讐の占い師】17話を読んだ感想(ネタバレあり)
第17話は、静かながらも、登場人物たちの感情が深く描かれた、非常に心揺さぶられる回でした。亡くなった男性の人柄が、奥さんの口から語られることで、彼の死の理不尽さがより一層際立ちました。親友のために全てを失っても、人を思いやる心を失わなかった。そんな心優しい人が、なぜあんな惨い死に方をしなければならなかったのか。この社会の矛盾に、強い怒りを感じずにはいられません。
そして、警察の対応。これは本当に許しがたい。ホームレスであるというだけで、一人の人間の訴えを「信用できない」と切り捨てる。これは、人の命の重さを差別する、あまりにも非人道的な行為です。このエピソードは、社会の最下層にいる人々が、いかに簡単に切り捨てられてしまうかという、厳しい現実を突きつけてきます。
そんな絶望的な状況の中で、美都が差し伸べた救いの手。「お代は結構ですよ」というセリフには、彼女の強い決意と、同じように社会から見捨てられた者への深い共感が込められていて、胸が熱くなりました。今回は、金銭的な契約ではなく、悲しみを共有する二人の女性の「魂の契約」なのだと思います。
美都は、自分の占いが招いた悲劇に、どうケリをつけるのか。そして、社会の闇に葬られようとしている真実を、どうやって暴き出すのか。今後の展開から、ますます目が離せません。
【未来は私の言う通り復讐の占い師】17話のネタバレまとめ
- 美都は、亡くなったホームレスの男性の妻に、自分が占い師であることを明かす
- 妻は、事件後に警察へ相談に行ったが、「ホームレスの言うことは信用できない」と、まともに取り合ってもらえなかったことを告白する
- 彼女の夫は、親友の借金の連帯保証人になったことが原因でホームレスになった、心優しい人物だった
- 夫の無念と妻の悲しみを知った美都は、彼女に「無念を晴らせる」と復讐の代行を提案する
- お金がないとためらう妻に対し、美都は「お代は結構です」と告げ、呪いを信じるか問いかけた
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