【未来は私の言う通り 復讐の占い師】21話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 前回登場した謎の少年が、占い屋「はちかけ」を訪れ、美都に占いを依頼した
- 少年はなけなしの小銭を差し出し、美都は彼に自分を重ね合わせ、占いを引き受ける
- 少年は、占いとは知らずに「両親と仲良くできますように」と手を合わせて祈り始めた
- 彼の名前は「俵 朝陽」といい、美都と同じ苗字であることが判明する
- 美都が朝陽の未来を占うと、水晶には彼が父親から凄惨な虐待を受けている衝撃的な光景が映し出された
【未来は私の言う通り復讐の占い師】第21話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、美都と同じ「俵」の姓を持つ少年・朝陽が、父親から虐待を受けているという衝撃的な未来が水晶に映し出されたところで幕を閉じました。第21話では、その虐待を行っている人物の正体が明らかになり、美都を過去の地獄へと引きずり戻します。そして、彼女は静かな怒りと共に、ある計画を実行に移すのです。
明らかになる衝撃の真実「私の弟…」
水晶に映し出された、朝陽が父親から暴力を受ける凄惨な映像。しかし、その映像は突然、砂嵐のように消えてしまいます 。美都は、動揺を隠せないまま、核心に迫る質問を朝陽に投げかけます。
「朝陽君 ご両親の名前ってわかる?」
朝陽は、無邪気に答えます。「俵洋平と俵みちる…」 。
その名前を聞いた瞬間、美都の脳裏に、封印していたはずの地獄の記憶が鮮明に蘇ります。自分たち姉妹を虐待し、貯金を奪い、死の淵へと追いやった、あの両親の顔 。そして、自分たちの脱出計画を盗み聞きしていた、下卑た父親の笑み 。
(その名前も…顔も 忘れるものか…) (私達を捨てた両親を)
目の前の少年、俵朝陽。彼を虐待しているのは、自分たちを捨てたあの両親。そして、この子は、自分が存在さえ知らなかった、実の弟だったのです 。
少年が抱く、あまりにも悲しい願い
「お姉ちゃん…怖いよ……」 美都のあまりの形相に、朝陽は怯えてしまいます。我に返った美都は「ごめんね…ちょっと考え事をしてて」と取り繕いますが、その心は怒りと絶望で渦巻いていました 。
朝陽は、なぜ自分が両親と仲良くしたいのか、その悲しい理由を語り始めます。
「僕が悪い子だからああいうふうに『教育』するんだって お父さんが言ってた」 「だから僕『いい子』になりたいんだ」 「それでお父さんとお母さんと仲良くしたい!」
自分たちが楽しむためだけに子供を食い物にする、あの両親 。その虐待を「教育」だと信じ込まされ、自分が悪い子だからだと、自分自身を責めている。そして、それでもなお、両親に愛されたいと願っている 。
弟のあまりにも健気で、そして悲痛な願いに、美都の心は決まります。
(私がやるべき事は…)
願いを叶える「お守り」の正体
美都は、朝陽に向かって優しく微笑みかけます。「じゃあそうなれるように いい物を渡しておくね」 。
彼女が朝陽に手渡したのは、小さな袋に入った「お守り」でした 。
「うわあ ありがとうお姉ちゃん!」と大喜びする朝陽 。美都は彼に「中は開けちゃダメよ?」「願いが叶わなくなるからね」と念を押し、彼を見送ります 。
しかし、その「お守り」の正体は、願いを叶えるような魔法のアイテムではありませんでした。それは、SpotTagという、最新の追跡装置だったのです 。
(あれがあればあの子を追いかけて…) (家が分かる…)
美都は、この装置を使って、自分たちを捨てた両親の居場所を突き止めるつもりだったのです。
蘇るトラウマ
しかし、朝陽が去った後、美都の体に異変が起こります。思い出したくもない過去の記憶が、強烈な吐き気となって彼女を襲ったのです。
「くそっ…昔のことを思い出して…気持ち悪い…」
壮絶な過去のトラウマは、今なお彼女の心と体を深く蝕んでいるのでした。
【未来は私の言う通り復讐の占い師】21話を読んだ感想(ネタバレあり)
第21話は、あまりにも衝撃的な事実が立て続けに明らかになり、読んでいて言葉を失いました。朝陽くんが、まさか美都の実の弟だったなんて…。そして、彼を虐待しているのが、あの鬼畜のような両親だったとは。この事実は、物語の根幹を揺るgaす、あまりにも重い設定です。
何よりも胸が痛んだのは、朝陽くんの純粋さです。虐待を「教育」だと信じ、自分が「悪い子」だからだと自分を責め、「いい子」になれば愛してもらえると信じている。その健気さが、読者の心をえぐります。彼がどれほどの地獄の中で、たった一人で耐えてきたのかを思うと、涙が止まりません。
そんな弟の存在を知った美都の心中は、いかばかりだったでしょうか。怒り、悲しみ、そして自分たちと同じ苦しみを弟が味わっていることへの罪悪感。様々な感情が渦巻く中で、彼女が選んだのが、追跡装置という現代的なツールを使った、静かなる復讐の準備だったという展開には、鳥肌が立ちました。
これはもう、ただの依頼ではありません。美都自身の、過去との決着をつけるための戦いの始まりです。しかし、最後の吐き気を催すシーンで描かれたように、その戦いは彼女自身の魂を深く削る、あまりにも過酷な道程になるでしょう。美都は、弟を救い出し、あの悪魔のような両親に裁きを下すことができるのか。物語は、これまでで最も重く、そして見逃せない局面へと突入しました。
【未来は私の言う通り復讐の占い師】21話のネタバレまとめ
- 水晶に映った虐待の光景が消え、美都は朝陽に両親の名前を尋ねる
- 朝陽の両親は「俵洋平」と「俵みちる」であり、美都と亜子を捨てた両親と同一人物であることが判明する
- これにより、朝陽が美都の実の弟であることが明らかになった
- 朝陽は、虐待を「教育」だと信じ込まされており、「いい子」になれば両親に愛してもらえると信じていた
- 美都は、朝陽に「お守り」と偽って追跡装置(SpotTag)を渡し、両親の居場所を突き止める準備を始める
- 過去の忌まわしい記憶が蘇り、美都は強烈な吐き気に襲われる
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



