復讐モノ

【未来は私の言う通り 復讐の占い師】25話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 回想が終わり、美都は亜子と弟のために、自らの命を犠牲にすることも厭わない覚悟を固める
  • 朝陽に渡した追跡装置の信号を頼りに、美都はついに両親が住むアパートを突き止める
  • 復讐を実行しようとする直前、美都は残される弟・朝陽の未来を案じ、一瞬ためらう
  • 意を決して部屋に踏み込むと、そこには父親に暴行され、ぐったりと倒れている朝陽の姿があった
  • 7年ぶりに再会した父親は、美都のことを自分の娘だと気づかない
  • 美都は、恐怖に震える朝陽を抱きしめ、「アナタは私が守る」と固く誓った

【未来は私の言う通り復讐の占い師】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、7年ぶりに鬼畜の両親と対峙し、弟・朝陽を「私が守る」と固く誓った美都。第25話では、ついに彼女の長年にわたる復讐が完遂されます。それは、死よりも残酷な、まさに「生きたままの地獄」を与える、あまりにも壮絶な結末でした。

弟の救出、鬼畜の追跡

美都は、朝陽を抱きかかえ、「さあ行きましょう」と部屋を後にします。しかし、父親はそれを黙って見過ごしませんでした。

「タダで連れていけると思ってんの!?」 「ガキ欲しいならカネ置いてけ!」

我が子を「物」としか見ていない、あまりにも醜い金の要求。美都はそんな言葉を無視し、朝陽を連れてアパートの外に停めていた車へと向かいます。異変に気づいた両親は、「あそこだ!朝陽を連れて行く気だ!」と、慌てて後を追いかけてきました。

発動する呪い「因果応報」

両親が車に追いつこうとした、その瞬間でした。美都の呪いが、ついに発動します。

「足が勝手に…!」 「おい どうなってんだ」

二人の足は、自らの意思とは無関係に、猛スピードで走り始めたのです。コントロールを失った二人は、そのまま車道へと飛び出してしまいました。そこへ、大型トラックが猛スピードで突っ込んできます。

「ドッシャアァァッ」

激しい衝突音と人々の悲鳴。その惨状を、美都はバックミラー越しに、冷たい目で見つめていました。

「因果応報よ」

7年前と同じ場所で

場面は変わり、病院のベッドに横たわる二人の姿。奇跡的にも一命は取り留めたものの、その身体には恐ろしい現実が突きつけられていました。

「二人とも首から下が動かないんだって?」

そう、二人もまた、かつて自分たちが亜子に負わせようとしたのと同じ、一生動くことのない体になってしまったのです。その病室に、美都は静かに現れます。「久しぶりね お父さん お母さん!」

7年越しの復讐、地獄の宣告

父親は、まだ状況が理解できず、「だからこれからはお前が面倒を…」と、最後まで自分勝手な要求を口にします。 しかし、美都は、かつて自分たちが亜子に言い放った言葉を、そのまま彼らに突き返しました。

「死ねばよかったのに」 「アンタ達への治療費なんてもの私にはないわ」

そして、美都は、彼らにとって最も残酷な未来を宣告します。

「安心して 朝陽君はウチで引き取るから」 「アンタ達はそこで一生過ごしてなさい」

自分たちは見捨てられ、一生このベッドの上で生き地獄を味わうことになる。その事実を悟った父親は、「うわあああああ」「許してくれ!」と、絶望の叫びを上げるのでした。 これこそが、美都が7年の歳月をかけて準備した、完璧な復讐の形だったのです。

新しい家族の始まり

後日、美都は亜子と共に、朝陽を家に迎え入れます。美都は、朝陽に優しく語りかけました。「お父さんとお母さんが少しの間家に帰れないの 知ってる?」 「うん 亜子お姉ちゃんから聞いた…ぶったりしたこと反省するために遠い場所に行ったんだって」。

子供を傷つけないための、優しい嘘。朝陽は純粋な目で「いつか帰ってくるの?」と尋ねます。 その問いに、美都は最高の提案をします。

「それでね お姉ちゃん達は朝陽君と一緒に暮らしたいと思うんだけど どうかな?」

「ホントに!やったぁ!」 朝陽は、心の底からの笑顔で、その提案を受け入れました。こうして、壮絶な過去を乗り越えた三人の姉弟は、新しい家族としての第一歩を踏み出したのです。

幸せへの誓いと、新たな謎の影

三人の新しい生活が始まります。美都は、心に誓います。

「きっとあんな両親忘れさせるぐらい幸せにするから」 「この子のためにも…もっと稼がないとね…」

しかし、物語はここで終わりません。最後のページでは、一人の謎の青年が、スマートフォンの画面に映る亜子の写真を見つめ、静かに呟くのでした。

「亜子さん…」

この青年は一体何者なのか。亜子とどのような関係があるのか。美都の長年の復讐劇が幕を閉じたと同時に、新たな物語の始まりを予感させる、ミステリアスな引きで物語は終わります。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】25話を読んだ感想(ネタバレあり)

第25話は、まさに圧巻の一言でした。美都の7年越しの復讐が、これ以上ないほど完璧な形で完遂され、読者として最高のカタルシスを味わうことができました。両親を殺すのではなく、「首から下が動かない」状態で、かつて自分たちが娘たちにしたのと同じように「見捨てる」という結末。これこそ、死よりも残酷な、生きたままの地獄。まさに「因果応報」という言葉がふさわしい、見事な復讐劇だったと思います。

病院での美都のセリフは、一言一句が7年間の憎しみと悲しみの重みを物語っていて、読んでいて鳥肌が立ちました。彼女がどれほどの思いでこの日を迎えたのかを思うと、涙が出そうになります。

そして、その壮絶な復讐劇の後で描かれる、三人の新しい家族の始まり。この対比が、あまりにも美しく、そして切なかったです。地獄を生き抜いた姉弟が、ようやく手に入れた穏やかな日常。朝陽くんの屈託のない笑顔に、心から「よかったね」と言ってあげたくなりました。

物語の大きな区切りとなる素晴らしい最終回…かと思いきや、最後の謎の青年の登場!「亜子さん…」という一言が、また新たな波乱を予感させます。美都の復讐は終わりましたが、彼女たちの物語はまだ続いていく。そう感じさせてくれる、非常に巧みな終わり方でした。次の章では、一体どんな物語が待っているのか、期待が膨らみます。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】25話のネタバレまとめ

  • 美都は、弟・朝陽を鬼畜の両親から無事に救出する
  • 追いかけてきた両親に対し、美都の呪いが発動し、二人はトラックに撥ねられる事故に遭う
  • 一命は取り留めたものの、両親は二人とも首から下が動かない体になってしまう
  • 美都は病院を訪れ、かつて自分たちがされたのと同じように、治療費を払わず二人を見捨てるという、完璧な復讐を遂げる
  • 美都と亜子は、朝陽を家族として迎え入れ、三人の新しい生活が始まる
  • 美都は、弟を幸せにすることを固く誓う
  • 物語の最後に、亜子のことを知っているらしき、謎の青年が登場し、新たな展開を予感させる

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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