【本物のファンは私だけ】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 麻衣は自分が鷲尾直也のナンバーワンのファンだと信じ、他のファンを「ニワカ」や「ふさわしくない」と見下していました。
- 彼女はグッズ交換で出会った新規ファンのアヤを「いいカモ」と判断し、自分に有利な取引を行います。
- 麻衣が大金を出して手に入れた鷲尾くんのプライベートな連絡先。しかしその連絡先は、他ならぬアヤが日常的にやり取りしているものでした。
- 物語のラストで、麻衣が見下していたアヤこそが、鷲尾直也と同棲している恋人であることが明らかになりました。
【本物のファンは私だけ】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する
計算ずくで仕掛けられた罠
物語は、麻衣が友人たち、そしてアヤと共に舞台「戦ミュ」のコラボカフェにいる場面から始まります 。麻衣が「アヤさんが来てくれてホントよかった〜」と笑顔で言う裏には、黒い計算が隠されていました 。
時間は少し遡り、麻衣がアヤをカフェに誘うために送ったダイレクトメッセージのやり取りが描かれます。麻衣の目的はただ一つ、ランダムで配られるグッズをコンプリートするために、グッズをたくさん買ってくれそうな「カモ新規」であるアヤを利用することでした 。
アヤが一度は「スケジュールを合わせるのが難しそうでして…」と断りの連絡を入れると、麻衣はすかさず別の日程を提案し、絶対に逃がさないという強い意志を見せます 。その執拗な誘いからは、「逃がさん」という彼女の心の声が聞こえてくるかのようです 。
カフェでのマウンティング
カフェの席に着くと、彼女たちの狙いであったランダムコースターが運ばれてきます 。麻衣は見事に鷲尾くんのコースターを引き当てて満足げな表情を浮かべます 。
一方で、友人の一人が人気の高い「植原」のコースターを引くと、麻衣の態度は一変します 。彼女は「そういえば公演の時に衣川くんと曽根くんを褒めてたよね?」と友人に問いかけ、暗に「あなたには植原を持つ資格がない」というプレッシャーをかけ始めるのです 。
そして、レートの低いコースター2枚と植原のコースター1枚という、圧倒的に自分に有利な条件での交換を強引に成立させます 。友人に対してすら、自分の利益のために容赦なくマウンティングを行う麻衣の姿は、彼女の歪んだファン心理を象徴しているようです。
女神の降臨と、黒い企み
麻衣が友人たちを相手に優越感に浸っていると、事態は思わぬ方向へ動きます。それまで静観していたアヤが、自分のコースターを確認すると、そこにはなんと3枚もの鷲尾くんが揃っていました 。
「は?何コイツ 自引きで3枚?」と、麻衣は信じられないといった表情でアヤを見つめます 。
しかし、アヤはそんな麻衣の心中を知る由もなく、「こちらお譲りしますね」と笑顔でコースターを差し出します 。その純粋な優しさに、友人たちは「女神…!!」と感激しますが、麻衣だけは違いました 。彼女は心の中で、「カモ新規を誘った甲斐があったわ」とほくそ笑んでいたのです 。
偶然の一致、そして疑惑へ
カフェからの帰り道、麻衣はアヤが自分と同じ東急電鉄線沿線に住んでいることを知ります 。これは麻衣にとって重要な情報でした。なぜなら、「鷲尾くんが東急電鉄線沿いに住んでいる」という噂を信じ、わざわざ実家から引っ越してきていたからです 。
麻衣はアヤを「ニワカ新規」だと完全に見下しており、彼女が鷲尾くんのプライベートな情報を何も知らないだろうと高をくくっていました 。
電車の中で、麻衣はアヤに鷲尾くんの魅力を布教するという名目で、おすすめの動画URLを送り付けます 。その時、麻衣の目に信じられないものが飛び込んできました。
アヤのスマートフォンの画面に表示された、一件の通知。それは、麻衣が先日大金を出して手に入れた鷲尾くんのLINEアカウントと全く同じアイコン、そして「な」という名前の人物からの「昨日より早く帰れそう!」というメッセージだったのです 。
偶然にしては出来すぎている状況に、麻衣の心に深い疑念が生まれます。
「どういうことか確かめてやる!」彼女はアヤの降車駅で一緒に電車を降り、後を追うことを決意しました 。
アヤと直也、二人の過去
ここで、物語の視点はアヤへと移り、彼女と鷲尾直也の過去が明かされます。
二人は、団地の隣同士で育った幼馴染でした 。幼い頃から役者になることを夢見ていた直也を、アヤはいつも一番近くで応援していました 。
やがて直也は夢を追いかけて上京し、役者として少しずつ活躍の場を広げていきます。そして、アヤが大学進学で上京すると、直也は「一緒に住んで…」と彼女を誘い、ついに「ずっと好きでした 付き合ってください」と想いを告げたのです 。
しかし、恋人になってからもアヤは直也の舞台へは行けずにいました 。それは、「ファンのみなさんに私の存在を知られてはいけない」という、彼の立場を想っての行動でした 。ファンが座るべき席を自分が奪ってはいけないと、チケットも必ず自分で申し込んでいたのです 。
ついに暴かれる真実
アヤの回想が終わり、物語は現在に戻ります。アヤを尾行してきた麻衣は、彼女が閑静な住宅街のきれいなマンションに入っていくのを目撃します 。
その直後、マンションのエントランスに現れた一人の男性。
それは、麻衣が人生の全てを捧げて追いかけてきた、鷲尾直也その人でした 。
呆然と見つめる麻衣の前で、鷲尾くんはアヤが入っていったのと同じマンションの中へと消えていきます 。麻衣は震える手でスマートフォンを構え、その光景を写真に収めます。
「まさか本当に鷲尾くんと…!!」
彼女が信じてきた「本物のファンは私だけ」という世界が、音を立てて崩れ落ちた瞬間でした。
【本物のファンは私だけ】2話を読んだ感想(ネタバレあり)
第2話は、物語の深さが一気に増した回でした。前半は相変わらずの麻衣の独壇場で、彼女の計算高さと支配欲にはもはや感心すら覚えます。友人に対してまで容赦ない姿は、彼女の「推し」への愛が、いかに自己中心的なものであるかを物語っていますね。
しかし、この話の本当の魅力は、後半で描かれたアヤと直也の過去にあると思います。アヤの行動は、麻衣とはまさに対極。彼の夢を心から応援し、彼のファンを気遣い、自分の存在を隠し続ける。これこそが、本当の意味での「支える」ということなのではないでしょうか。麻衣が「ファンが座るべき席」と言いながら自分本位な行動を繰り返す一方で、アヤは「ファンのための席」だからと、恋人であるにも関わらずチケットを自分で取ろうとする。この対比が本当に鮮やかで、胸を締め付けられました。
麻衣が真実を知ってしまった最後のシーンは、鳥肌モノの展開です。彼女が信じてきた全てが覆された今、一体どんな行動に出るのか。彼女の歪んだ愛情が、純粋な二人をどのように脅かすのか、今後の展開から目が離せません。これは単なる恋愛漫画ではなく、人の「好き」という感情の光と闇を描く、深い人間ドラマだと改めて感じさせられました。
【本物のファンは私だけ】2話のネタバレまとめ
- 麻衣はランダムグッズを入手する目的で、アヤをコラボカフェに誘う 。
- カフェでは、友人から強引にレートの高いグッズを交換させ、自分の優位性を示した 。
- アヤが偶然にも鷲尾くんのコースターを3枚引き当て、麻衣の計画は良い意味で裏切られる形となった 。
- 帰り道、麻衣はアヤのスマホに、自分が買った鷲尾くんの偽アカウントと同じ通知が表示されるのを目撃し、疑惑を抱く 。
- アヤと鷲尾直也が幼馴染で、現在は同棲中の恋人であることが回想シーンで明かされる 。
- アヤを尾行した麻衣は、鷲尾くんがアヤと同じマンションに入っていく場面を目撃し、二人の関係を確信する 。
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