2025.09.06

【死ぬまでバズってろ】13話（最終回）あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

前話のおさらい

交通事故に遭いながらも、タパ子は奇跡的に生還し、心配して駆けつけた渡辺と合流しました。
渡辺はタパ子の意志を尊重し、自らのバイクで元夫の追跡を手伝うことを決意します。
追い詰められた元夫はビルに逃げ込みますが、タパ子は警察用バイクでビルのガラスを突き破って突入し、彼との直接対決に挑みました。
彼女はライブ配信の「弾が切れている」という匿名のコメントを信じ、自撮り棒で元夫を打ち倒し、見事勝利を収めました。

Contents

【死ぬまでバズってろ】13話（最終回）をネタバレありでわかりやすく解説する
【死ぬまでバズってろ】13話（最終回）を読んだ感想（ネタバレあり）
- 【死ぬまでバズってろ】13話（最終回）のネタバレまとめ

【死ぬまでバズってろ】13話（最終回）をネタバレありでわかりやすく解説する

自らの手で過去を清算し、壮絶な戦いに終止符を打ったタパ子。物語の最後を飾るエピローグでは、そんな彼女の「その後」と、ようやく見つけた本当の幸せの形が描かれます。

エピローグ：頂点からの転落

物語は、元夫との激闘から時が経ったある夜のコンビニから始まります。タパ子は、自分をこっそり撮影しようとする若者たちに気づき、「私盗撮する側からされる側になったんだな」と、有名になった自分を実感していました。

しかし、彼らはファンではなくアンチでした。若者たちは、「誰がお前みたいなカスYTuberのファンだよ！」と罵声を浴びせます。「刺されたり逮捕されたり大騒ぎするしか数字取れない癖に！！」「みんなお前に飽きてんだよバーカ！」と、辛辣な言葉が彼女に突き刺さりました。

彼らの言葉通り、過激な事件の反動で彼女のチャンネルは勢いを失っていました。恋愛相談やコラボといった当たり障りのない企画では再生数が全く伸びず、収入も激減。「今月48万しか振り込まれてない！」と、全盛期との差に焦りを見せていました。

忍び寄る影と救いの手

夜道を一人歩くタパ子は、誰かに尾行されていることに気づきます。先ほどのアンチとは違う執拗な気配に恐怖を感じ、走り出した彼女は、ついに追いつかれ腕を掴まれてしまいました。

しかし、そこにいたのはストーカーではなく、渡辺でした。驚くタパ子に、彼は「今日で付き合って1ヶ月じゃん！」と笑顔で告げます。あの夜、一度は彼の告白を断ったタパ子でしたが、その後、二人は恋人関係になっていたのです。

二人の穏やかな日常

舞台は渡辺の家へ。タパ子は、自分を逮捕した時の渡辺の冷たい態度を蒸し返しますが、彼は「仕事だから」と照れるばかり。渡辺は、タパ子を逮捕したことで停職処分を受けていましたが、それすらも「もっと加菜子ちゃんと居たいよー」と、彼女と一緒にいられることを喜んでいました。

穏やかな時間の中で、タパ子はふと不安を口にします。

「もし私が有名じゃなくなっても好きでいてくれる？」

渡辺は「当たり前じゃん」と即答。そして、「俺は加菜子ちゃんと居れたらそれでいいよ？」「加菜子ちゃんがどう生きようとね」と、彼の愛情がタパ子の名声や生き方とは無関係の、無条件のものであることを伝えるのでした。

HAPPY END：自分らしく生きること

渡辺のまっすぐな愛に触れたタパ子は、ようやく心の安らぎを得ます。そして、これからの人生について、「バズって結局手段じゃん？」「なんか起業とかしちゃおうかな！」と前向きに語り始めました。

そんな彼女を、渡辺は「加菜子ちゃんなら何にでもなれるよ」と優しく肯定します。その言葉に、タパ子は吹っ切れたように彼にキスをしました。

「伝えたい時に「愛してるよー」って伝えとこって思ってさっ」

彼女は最後に、この物語のテーマとも言える結論にたどり着きます。

「私は自分が生きたいように生きるよ」

過激な「バズ」の果てに、彼女が見つけたのは、誰かの評価に左右されることのない、自分自身の人生を愛するということでした。二人は寄り添い、物語は「HAPPY END」という言葉で、美しく幕を閉じます。

【死ぬまでバズってろ】13話（最終回）を読んだ感想（ネタバレあり）

壮絶な展開の連続だったこの物語に、これ以上ないほど美しく、心温まるエンディングが用意されていたことに、ただただ感動しました。あれだけ承認欲求の怪物と化し、バズのためなら手段を選ばなかったタパ子が、最終的に行き着いたのが「自分らしく生きる」という答えだったことに、深いカタルシスを感じます。

アンチに罵倒され、再生数も収入も落ち込むという現実は、炎上系配信者の末路として非常にリアルでした。しかし、そんなどん底の彼女を救ったのが、どんな状況でも変わることのなかった渡辺の無償の愛だったという展開が、本当に素晴らしいです。「有名じゃなくなっても好きでいてくれる？」という問いに対する、彼の「当たり前じゃん」という即答は、本作屈指の名シーンではないでしょうか。

「バズは目的ではなく手段」。この言葉に、タパ子の大きな精神的成長が集約されています。彼女はこれからもきっと、波瀾万丈な人生を送るのでしょう。しかし、渡辺という絶対的な味方がいれば、もう道を踏み外すことはないはずです。刺激的で、過激で、それでいて最後には「本当の幸せとは何か」を問いかけてくる、最高の物語でした。