【死ぬまでバズってろ】4話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ひき逃げ犯の娘と対面したタパ子は、自分の正体がバレることを恐れ、渡辺の助言でバイトを辞めることを決意しました 。
  • 彼女は正体を隠すために「フリーライター」という偽の名刺を作成し、配信用のウィッグを購入するなど、二重生活の準備を始めます 。
  • アナウンサーの娘から、芸能人の情報が得られる会員制BARに誘われるという絶好のチャンスを掴みます 。
  • しかしその直後、友人との電話で、DVをしていた元夫に現在の居場所のヒントが知られてしまったことが発覚します 。

【死ぬまでバズってろ】第4話をネタバレありでわかりやすく解説する

元夫の影に怯えながらも、新たなバズの予感に胸を躍らせるタパ子。第4話は、彼女の倫理観が完全に崩壊し、取り返しのつかない一線を越えてしまう、まさに破滅への転換点となる物語です。

恐怖を上回る野心

元夫が自分を探しているという事実に、タパ子は「全身の血の気が引いたわ…」と恐怖に震えます 。しかし、警察官である渡辺が「何かある前にフォローするよ」「俺がいればちょっとは安心だろ?」と優しい言葉をかけ、彼女を落ち着かせます 。

渡辺の支えで少し元気を取り戻したタパ子は、ベッドに横になりながらも、翌日に控えたアナウンサーの娘との約束に心を弾ませていました 。

彼女は「明日さ…人生初会員制BARに行くんだよねー」「なんかおもろいネタあるかなぁ」と、恐怖よりもバズへの期待が上回っている様子です 。元夫への不安を抱えつつも、「私今すごい昇り調子なんだよね」と、今の自分なら全てがうまくいくと信じ込んでいるのでした 。

期待外れの会員制BAR

しかし、タパ子の期待は無残にも裏切られます。アナウンサーの娘に連れてこられた会員制BARにいたのは、フォロワー数が数十人から数百人程度の「自称」芸人やシェフばかり 。彼らは初対面のタパ子に「最後にエッチしたのいつー?」「経験人数何人!?」などと品のない質問を浴びせます

あまりのレベルの低さに、タパ子は内心「クソ雑魚すぎて…無理…!!」と毒づき、早々にこの場を見限ります 。帰り道、彼女は「こんなん全然ネタにならないんですけど…!」「この子やっぱり使えないんかなぁ?」と、アナウンサーの娘に対して失望を隠せないのでした 。

舞い込んだ最悪で最高の「ネタ」

帰宅後、渡辺に愚痴をこぼすタパ子。渡辺は「人のことフォロワー数で測るのやめろよー」と諭しますが、彼女は「もう自分の力でバズればいいんでしょー!」と聞く耳を持ちません 。

その時、彼女の元に一件のDMが届きます 。差出人は、先日逮捕されたアナウンサーのセフレを名乗る人物。そして、そこには衝撃的な内容が記されていました。

コイツにはセフレにされ(中略)良かったら動画貼っておく(中略)なのでどんどん拡散しちゃって下さい。

添付されていたのは、アナウンサーの不倫現場を捉えた生々しい動画。これを見たタパ子は、邪悪な笑みを浮かべ、確信します。「これは………………バズるぞ」と 。

倫理観の崩壊と暴走

渡辺は「それ載せるの!?!?」「娘ちゃんだって友達なんだろ!!!」と必死に止めようとします 。しかし、タパ子の決意は揺るぎません。

彼女は、冷徹な口調で自らの持論を展開します。

「2日前のトレンドニュースって何か覚えてる?」と渡辺に問いかけ、彼が答えられないのを見ると、「ほら そういうこと」と言い放ちます 。

誰が逮捕されたとか 死んだとか ただの生活音」「ニュースなんて心底どうでもいいことなの

人々が求めているのは真実ではなく、ただ「最新の刺激」だけなのだと 。そして、自分はその刺激を与える存在なのだと。彼女は「みんなが私を見れば気持ちいし Win Winじゃん?」と、歪んだ正義を振りかざし、ついに動画の「投稿」ボタンをクリックしてしまうのでした 。

成功の代償

翌日、タパ子の目論見通り、動画は爆発的に拡散します。「#不倫動画」はトレンド入りし、彼女のフォロワーは一気に5万人を達成 。収益も前月比で210%増となり、電車の中で自分の動画を見ている人を見かけては、恍惚の表情を浮かべます

しかし、その裏では大きな代償が生まれていました。タパ子が働くことになっていたバイト先では、アナウンサーの娘が「メンタル崩れて動けないって」と連絡してきて欠勤 。タパ子はそれを聞いても「困っちゃうよ!」と、罪悪感のかけらも見せません 。

さらに、アナウンサーの娘本人から「こんなのデタラメに決まってる」や「このワイチューバー知ってますか?殺したいです。」という悲痛なメッセージまで届きます 。それでもタパ子は、「フォロワー5万人いるんだから1人に嫌われたってどうでもいいんだよ」と、全く意に介さないのでした 。

暴かれた「嘘」

深夜2時過ぎ、眠りにつこうとしていたタパ子の元に、新たなDMが届きます 。それは、彼女が投稿した不倫動画に関する衝撃的な指摘でした。

このハメ撮り動画ですが、もしかしてAIなどのフェイクではありませんか?」「顔だけ合成されているっぽいです。元のAV動画貼っておきます。

自分が拡散した動画が、巧妙に作られたフェイク動画だった。真実を告発するダークヒーローを気取っていた自分が、まんまと騙されていた。その事実に気づいたタパ子は、「釣られた!!!!!!!」と、声にならない叫びをあげるのでした 。

【死ぬまでバズってろ】4話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、タパ子の倫理観が完全に崩壊していく様が描かれ、読んでいて鳥肌が立ちました。特に、渡辺の制止を振り切って不倫動画を投稿するシーンは圧巻です。「ニュースなんてただの生活音」という彼女のセリフは、情報が消費されるだけの現代SNS社会の本質を的確に捉えていて、恐ろしくも妙な説得力がありました。

彼女は、人々が真実ではなく刺激を求めていることを見抜き、その需要に応えることで成功を掴みました。しかし、その成功のために友人を裏切り、他人の人生を狂わせることに何の躊躇もありません。アナウンサーの娘が精神的に追い詰められていると聞いても「困っちゃうよ!」としか思わない姿は、もはやサイコパスの領域に足を踏み入れているようにさえ感じます。

そして、ラストのどんでん返し。自分が投稿した動画が「フェイク」だったという事実は、これまで真実を武器に戦ってきた(と本人は思っていた)タパ子にとって、最大の皮肉であり屈辱でしょう。正義のヒーローを気取っていた自分が、実はデマの拡散者だった。この絶望的な状況から、彼女はどう立ち回るのでしょうか。罪を認めて謝罪するのか、それとも新たな嘘で塗り固めるのか。彼女の人間性が試される、まさに正念場だと思います。

【死ぬまでバズってろ】4話のネタバレまとめ

  • 元夫の脅威に怯えつつも、渡辺に励まされ、タパ子はアナウンサーの娘と会員制BARへ向かいます 。
  • しかし、BARにいたのは期待外れの「クソ雑魚」ばかりで、タパ子は落胆します 。
  • その後、アナウンサーの不倫を告発する動画がDMで送られてきます。タパ子はこれが大きなバズになると確信し、渡辺の制止を振り切って動画を投稿します 。
  • 動画は狙い通りに大炎上し、フォロワーは5万人を達成。しかし、アナウンサーの娘は精神的に追い込まれ、タパ子のもとには殺害予告まで届きます 。
  • 物語の最後に、投稿した不倫動画がAIによる巧妙なフェイク動画だったことが発覚し、タパ子は自分が騙されていたことを知ります 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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