【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】1話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

第1話では、主人公ナタリーが置かれた過酷な状況と、彼女を虐げる家族の姿が描かれます。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する
虐げられる日々:「パーソンズ家のお姫様」の現在
物語は、主人公のナタリー・パーソンズが、薄暗い石造りの建物(寄宿学校のようです)で床掃除をしている場面から始まります。壁には『規律が人格を作る ルールを守ろう』という標語が掲げられており、厳格な環境であることがうかがえます。
そこに、二人の同級生が通りかかります。一人はブロンドの髪の女性、もう一人は巻き毛の女性です。彼女たちは楽しそうに笑いながら、床に膝をつくナタリーを見下します。
次の瞬間、巻き毛の生徒がバケツに入った汚れた水をナタリーの頭から浴びせかけました。二人はそれを見て大笑いします。ナタリーは全身ずぶ濡れになりながらも、ただ耐えるしかありません。
さらに、ブロンドの生徒が床に落ちていたナタリーの義足らしきものを拾い上げます。彼女はナタリーを嘲笑し、「まだパーソンズ家のお姫様気取り?」「ねえなんで私がこんなことしてんの?」と問い詰めます。
ナタリーは涙を浮かべ、か細い声で「私が悪いの 当然の報いよ」と答えるのが精一杯でした。
突然の知らせと2年前の悪夢
ブロンドの生徒は、手に持っていた義足を無情にも床に投げ捨てます。ナタリーが必死にそれを取ろうと手を伸ばすと、背後から現れた誰か(男性のようです)が義手を踏みつけ、ナタリーの行動を阻害します。
同級生たちからの罵倒は続きます。巻き毛の生徒はナタリーの顎を強く掴み上げ、「パーソンズみたいな家 もう帰れないわ」「生まれた時 取り違えられたとか もう昼ドラかよ」「あんたなんて 家族のシミ扱いだし」と、衝撃的な言葉を浴びせました。
ブロンドの生徒も「もう2年経ったのに いつまで夢見てんの」と追い打ちをかけます。ナタリーは、心身ともに追い詰められていました。
そのとき、校長らしき厳格な雰囲気の女性が現れ、ナタリーに「身なり整えて 家族が迎えに来たわ」と告げます。ナタリーは「家族…」と驚き、絶望的な表情の中にわずかな希望の色を浮かべました。
しかし、ナタリーの脳裏には2年前の悪夢のような光景が蘇ります。
2年前のパーソンズ家
立派な邸宅で、ナタリーは家族全員から激しく非難されていました。
父のアイザックは「クソ女 ばあちゃんをケガさせて」「妹いじめるだけじゃ足りないのか」と怒鳴りつけます。
ナタリーは「違う 私じゃない」と必死に否定しますが、兄のロバートに乱暴に突き飛ばされてしまいました。
そこに、妹のモニカ・パーソンズが現れます。彼女は「パパ長いこと 迷ってたけど やっと家族の元に帰れたんだ」「ずっとこの家族を大事にしたかった」「ばあちゃんを傷つけたり 絶対しないよ」と、自分が本物の家族であるかのように振る舞います。
兄ロバートもナタリーに対し、「ナタリー 17年もモニカの人生にただ乗りしてただろ?」と、冷酷な言葉をぶつけました。
家族からの絶縁と兄の冷酷な迎え
回想は続きます。父アイザックは「お前には現実の厳しさをやって 身をもって教えなきゃダメだな」と言い放ち、母のポーリーンも無言で同意します。
父は警備員のような男性たちに「連れてけ」と指示。ナタリーは「やだロビー お願い」「ママ!」「パパ!」「ママ私じゃない お願い!」と泣き叫び、助けを求めます。
しかし、兄ロバートは「ちゃんと躾けてやれ」と冷たく命じ、家族は誰一人としてナタリーを助けようとはしませんでした。
ナタリーは家を力ずくで追い出され、雨が降る中、現在の寄宿学校の門の前に連れてこられます。校長はナタリーに「ここのこと誰かに言ったら タダじゃおかないから」と脅しをかけました。
ここで場面は現在に戻ります。校長の言葉通り、家族からの迎えが来て、ナタリーは2年ぶりに学校の門を出ます。雨はあの日と同じように降っていました。
門の前には一台の高級車が停まっています。運転手のレノが車内の人物に「ナタリーさんが 出てきました」と報告します。車内にいたのは、兄のロバートでした。
ロバートは傘を差して車から降り、雨に濡れるナタリーに近づきます。「すみません」と怯えるナタリーに対し、ロバートは「すみません だと?」「俺を怒らせたいのか?」「2年も経って 学んだのそれだけ?」と、再会を喜ぶどころか、冷たい言葉を浴びせかけました。
偽りの帰郷:「爺さんの古希パーティー」
ナタリーの脳裏に、再び過去のロバートの言葉が蘇ります。家を追い出される日、「ロビー お願い」とすがるナタリーに、ロバートは『うるさい!』『モニカだけが本当の妹だ』『偽物が兄貴とか呼ぶな』と言い放っていました。
現在、ロバートはナタリーに「今日爺さんの古希パーティーだ 出なかったらバレるから さっさと乗れ」と、迎えに来た本当の理由を告げます。それはナタリーを心配してのことではなく、あくまで世間体を気にしてのことでした。
ナタリーが言われるがままに高級車の後部座席のドアを開けようとすると、運転手のレノが慌てて「ナタリー様 何してるんですか 後ろに座っていいわけない」と制止します。
すると、ロバートが助手席のドアを開け、「嫌味のつもりか?」とナタリーを挑発しました。ナタリーは濡れた髪のままロバートを睨み返します。ロバートは(こいつ、まだ抵抗するのか)とでも言うように、少し笑みを浮かべ「やるじゃん」と呟きました。
雨中の絶望:再び突き放された手
ナタリーは助手席に乗ることを拒否し、ロバートの手を振り払おうとしたのか、もみ合いになります。ロバートはナタリーを容赦なく突き飛ばし、ナタリーは雨で濡れた地面に倒れ込みました。
ロバートは倒れたナタリーを見下ろし、「恩知らずめ」「そんなにイヤなら 歩いて帰れよ」と言い捨てます。
そして、ロバートは運転手のレノと共に車に乗り込み、ナタリーを置き去りにして走り去ってしまいました。
雨が激しく降りしきる中、ナタリーは一人取り残されます。2年ぶりに会った家族からも再び突き放され、彼女は地面に膝をついたまま、絶望に泣き崩れるしかありませんでした。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】1話を読んだ感想(ネタバレあり)
第1話から、主人公のナタリーが置かれている状況があまりにも過酷で、読んでいて胸が痛みました。
寄宿学校での壮絶ないじめの描写もさることながら、それ以上に衝撃的だったのは、家族からの仕打ちです。特に、2年ぶりに再会した兄ロバートの冷酷非道な態度は、読んでいて怒りすら覚えます。
過去の回想で、ナタリーが「ロビー!」と幸せそうに駆け寄るシーンが一瞬映りましたが、現在の「偽物が兄貴とか呼ぶな」というセリフとのギャップが、二人の間にあった深い溝を感じさせます。
同級生が口にした「生まれた時 取り違えられた」という言葉や、妹モニカの不自然な態度、そして『ばあちゃんをケガさせた』という濡れ衣。これら全てが、ナタリーを陥れるための巧妙な罠であったことがうかがえます。
あれほどの仕打ちを受けながらも、「私が悪いの」と自分を責め、兄の挑発に「睨み返す」強さも残しているナタリー。彼女がこの絶望的な状況からどのように立ち上がるのか、あるいは家族への復讐を果たすのか、物語の続きが非常に気になります。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】1話のネタバレまとめ
- 主人公ナタリーは、家族から絶縁され、寄宿学校でいじめを受けながら暮らしていました。
- 2年前、ナタリーは「祖母をケガさせた」「妹をいじめた」という濡れ衣を着せられ、家を追い出された過去があります。
- 家族(特に兄ロバート)は、ナタリーを『取り違えられた偽物』と呼び、妹のモニカだけを本当の家族として扱っています。
- 祖父の古希パーティーという世間体のため、兄ロバートがナタリーを迎えに来ます。
- しかし、ナタリーが抵抗的な態度を見せると、ロバートは彼女を雨の中に置き去りにして去ってしまいました。
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