【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】13話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

12話では、ナタリーが火かき棒で殴られた衝撃で義足が転がり落ち、家族全員がその事実に気づきました。祖父は激怒し家族を罵倒しますが、ナタリーは「遅すぎる」と謝罪を拒絶し、「(SOSの)電話した」と真実を突きつけました。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第13話をネタバレありでわかりやすく解説する
家族が無視した「SOS」の電話
ナタリーの「言ったよ。電話した」という言葉に、母のポーリーンは2年前の記憶を鮮明に思い出します。
2年前のポーリーン(母)の回想
あの日、家政婦のマリアが「奥様、ナタリーさんからです」と電話を取り次ぎました。電話口のナタリーは「みんな私を殺す気」と必死に助けを求めています。
しかし、ポーリーンは「そんな嘘ついて 家に帰してもらえると思う?」「もうやめて。自業自得、自分で選んだんでしょ」と、娘のSOSを冷たくあしらいました。
さらに、電話の向こうでナタリーが「嘘じゃない、本当に危ない!」と叫んでいるにもかかわらず、ポーリーンはそばにいたモニカと「ママ、このネックレスすごく可愛い」「うちの天使はなんでも似合う」と、娘の危機よりもネックレス選びを優先します。
そして、「いい子にしてなさいね」という言葉と共に、ナタリーからの電話を一方的に切断したのでした。
偽りの謝罪と自己弁護
回想から戻ったポーリーンは、過去の自分の非道な行いを思い出し、涙ながらにナタリーに謝罪します。「ごめんね、ナタリー、本当にごめんなさい」
父のアイザックも「母さん… なあ、ナタリー、みんな悪かったんだよ」とポーリーンの謝罪に同調。兄のロバートまでもが「母さんも体調悪いんだ、許してやれよ」と、母親を庇い始めます。
さらに、ロバートはナタリーに対し、自分たちの罪を軽くするかのように語りかけました。「俺たちも色々見落としてたかもしんない。でも19年間ちゃんと育てた。それだけはわかってくれ」
美化された過去:「昔みたいに戻ろうよ」
ロバートは、自分たちがナタリーを愛していた証拠として、過去の思い出を並べ立てます。
「そうだ。足ひねった時、俺が靴紐を結んでやったの覚えてる?」
「ああ、ティラミスが好きだって知って、わざわざイタリアまで作り方習いに行ったんだよ」
ロバートは、これらの美化された過去を盾に、「もうこれ以上傷つけ合うのやめよう。昔みたいに戻ろうよ」と、ナタリーに和解を迫りました。
しかし、ナタリーは義足になったという動かぬ証拠と、壮絶な虐待の記憶を抱えています。家族からのあまりにも身勝手な謝罪と、都合の良い思い出話に、彼女はただ黙って耐えるしかありませんでした。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】13話を読んだ感想(ネタバレあり)
第13話は、家族の自己中心性と欺瞞(ぎまん)が極まった回でした。ナタリーの「電話した」という一言で蘇る、母ポーリーンの回想シーンはあまりにも衝撃的です。娘が「殺される」と助けを求めているのに、それを「嘘」と決めつけ、ネックレス選びに夢中になる姿は、母親として以前に人間として異常としか言えません。
そして、義足という動かぬ証拠を突きつけられた途端、手のひらを返して「ごめんなさい」「みんな悪かった」と謝罪を始める家族の姿には、強い嫌悪感を覚えました。彼らはナタリーの苦しみに気づいたのではなく、自分たちの非道さが祖父にバレたことを恐れているだけのように見えます。
特にひどいのが兄ロバートです。火かき棒で妹を殴った父親を差し置いて、「母さんも体調悪いんだ」などと母親を庇い始める姿には呆れ果てました。
「ティラミスを習いに行った」などの過去の小さな親切を持ち出して、「19年間育てた」恩を押し付け、「昔みたいに戻ろう」と提案する身勝手さ。彼らは、ナタリーの失った腕も、2年間の地獄も、全て水に流せると本気で思っているのでしょうか。ナタリーの心が完全に冷え切っていくのが伝わってくる回でした。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】13話のネタバレまとめ
- ナタリーの「電話した」という言葉で、母ポーリーンは過去にナタリーからのSOSの電話を「嘘」と決めつけ、一方的に切ったことを思い出します。
- 義足の事実と祖父の怒りを前に、ポーリーン、アイザック、ロバートは次々とナタリーに謝罪を始めます。
- ロバートは「19年間ちゃんと育てた」と主張し、「ティラミスを習いに行った」などの過去の思い出を持ち出します。
- 最後にロバートは「もうこれ以上傷つけ合うのやめよう。昔みたいに戻ろうよ」と、ナタリーに身勝手な和解を迫りました。
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