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【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】4話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

ずっちー

3話では、屋敷に戻ったナタリーが家族からさらなる罵倒を浴びせられます。父アイザックからは「犬でもしとけばよかった」と暴言を吐かれ、兄ロバートからは更生学校での日々を嘲笑されました。そこへ妹モニカの恋人らしき青年アレックスが現れ、ナタリーは複雑な過去を思い出しながらも、無言で屋敷の中へと入っていきました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第4話をネタバレありでわかりやすく解説する

玄関先で交わされる皮肉と評価

ナタリーが屋敷の中へ消えた後も、玄関先では家族の会話が続いていました。母のポーリーンは、訪問者であるアレックスに対し、「まだ戻ってきたばかりで 落ち着かなくて」と、ナタリーの態度について慌てて取り繕います。

アレックスは「いや 大丈夫っすよ」と冷静に返答しました。兄のロバートは、ナタリーが消えた方向を冷ややかに見つめ、「ごめん」「二年 も更生学校にいたのに マナー全部 忘れて帰ってきた」と、強い皮肉を込めて吐き捨てます。

すると、アレックスは「まあ芯は 強い子ですもんね」と、ナタリーを擁護するかのような言葉を口にしました。「いろいろ勉強しただろうし パーソンズの子なら 誰も敵わないっすよ」と続けます。

ロバートは、アレックスのその評価が気に入らない様子で、「そうそう」と話を遮り、「可哀想に 自分がどれだけ 恵まれてるか 分かってないだけさ」と、再びナタリーを貶めました。

家政婦マリアが見た虐待の痕

一方、屋敷の中に入ったナタリーは、家政婦のマリアに部屋へと案内されます。マリアはナタリーの鼻血に気づき、すぐにティッシュ(布)を差し出しました。彼女だけが、ナタリーの身を案じているようです。

マリアは「今夜のイベント用の ドレスです」と、ハンガーにかけられた美しい水色のドレスをナタリーに見せます。

ナタリーがドレスを受け取ろうと手を伸ばした瞬間、着ていた服の裾がめくれ、彼女の腰にある生々しい傷跡がマリアの目に留まりました。マリアが「ナタリー様」と声をかけると、ナタリーは「ん?」「大丈夫だよ」と、慌てて服を直します。

しかし、マリアはナタリーの背後に回り込み、意を決したように服をめくり上げました。そこには、広範囲にわたって、鞭で打たれたかのようなおびただしい数の紫色の痣(あざ)が残っていました。

「神様… 一体何が…」と、マリアはあまりの惨状に言葉を失います。ナタリーは「そんなわけないでしょ」と虚勢を張りますが、マリアは涙ながらに「パーソンズ夫妻に 話しますね」「何があったか知るべきです」と訴えました。

ナタリーは、マリアの手を掴んで制止します。「言わないで」「意味ないよ」と静かに首を振り、「もうこの家は 私に関心ないから」と、諦めきった表情で告げました。

マリアは「あなたは本当に 優しい子なのに」「この家の娘さんでしょ」と食い下がりますが、ナタリーは「もう違うよ マリア」と静かに否定します。「ドレスは今日はやめとく」「誰も見たくない傷 隠しても無駄だし」と言い残し、マリアの前から立ち去りました。

決意の服装と家族の非難

場面は変わり、階下のホール。祖父の誕生日パーティーが始まろうとしており、家族(アイザック、ポーリーン、ロバート、モニカ)とアレックスが、正装で談笑しながら誰かを待っています。

そこへ、階段の上からナタリーが現れました。しかし、彼女が着ていたのは、マリアが用意した水色のドレスではありません。鼻血を拭い、髪を整えてはいますが、服装は地味な白いジャケットとチェックのスカートという私服のままでした。

ナタリーの姿を見た家族は、一様に驚き、不快感をあらわにします。

母のポーリーンが「ナタリー 私が用意したドレス どうしたの?」と、責めるような口調で問い詰めました。ナタリーは階段の途中で立ち止まり、家族全員を見下ろしながら、きっぱりと言い放ちます。「今の私にはこっちの方が 合ってるから」

すると、兄のロバートがわざとらしくモニカに尋ねました。「もしかして 私が前に あのドレス着たから?」

モニカは待っていましたとばかりに、「ごめんね 気にしないと思って」としおらしく答え、ナタリーがドレスを着なかった理由を『モニカへの嫉妬』であるかのように印象付けます。

ロバートは「モニカ 気にするな」「君は優しすぎだよ」とモニカを擁護し、ナタリーを非難しました。ポーリーンも「世の中 思いやりを受け止められない奴も いるんだ」と、ナタリーへの当てつけのように言います。ロバートは母に「何か間違ってる?」と同意を求め、家族のナタリーへの敵意は最高潮に達していました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】4話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回、唯一の救いは家政婦マリアの存在でした。彼女だけがナタリーの傷に気づき、心から心配し、家族に訴えようとしてくれたことに、わずかながら温かい気持ちになります。

しかし、それと同時に、ナタリーの腰に残る無数の痣が、彼女の2年間の壮絶な日々を物語っており、非常にショッキングでした。「もうレディじゃないんだ」という彼女の心の声が、どれほどの苦痛と屈辱を耐えてきたかを物語っています。家族に訴えても無駄だとマリアを止める姿には、深い絶望と諦めが感じられて胸が痛みました。

最大の見どころは、最後のシーンです。家族が用意したドレスを拒否し、あえて私服でパーティーに現れたナタリーの姿に、彼女の静かな、しかし確固たる「反抗」の意志を感じました。

もちろん、ロバートとモニカは、その行動すらも「嫉妬」というくだらない理由にすり替えようとします。彼らの卑劣なやり方には怒りを覚えますが、ナタリーがもう彼らの前で怯えるだけの人形ではないことが示された重要な場面だったと感じます。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】4話のネタバレまとめ

  • 玄関先では、ロバートがナタリーを皮肉る一方、アレックスはナタリーを「芯が強い」と評しました。
  • 家政婦のマリアは、ナタリーの腰に更生学校での虐待による酷い痣(あざ)を発見し、衝撃を受けます。
  • ナタリーはマリアに「家族に言っても無駄だ」と口止めし、用意されたパーティードレスを着ることを拒否しました。
  • パーティーに私服で現れたナタリーに対し、家族はあからさまに不快感を示します。
  • ロバートとモニカは、ナタリーがドレスを着ないのは、過去にモニカが同じドレスを着たことへの「嫉妬」が原因だと思い込ませようと画策しました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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