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【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】6話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

ずっちー

5話では、パーティー会場で唯一の味方である祖父と再会したナタリー。祖父はナタリーの痩せ細った姿に激怒し、家族を叱責します。さらに、アレックスがナタリーの元婚約者であったことが判明し、祖父がナタリーに「今でも(アレックスが)好きなのか?」と問い詰めたところで終わりました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する

祖父の宣言:「ナタリーこそパーソンズの心を持つ」

祖父の衝撃的な問いかけに対し、家族は激しく動揺します。母のポーリーンは「もうやめておじいちゃん! お義父さんそれは違うわ」と必死に割って入りました。

彼女は「モニカこそ パーソンズ家の跡継ぎよ」「婚約はモニカのものなの」と、祖父の言葉を真っ向から否定します。

しかし、祖父はポーリーンの言葉を強い口調で遮りました。「本物の跡継ぎだか どうでもいい」と一蹴し、ナタリーの肩を抱き寄せます。

そして、家族全員に向かって宣言しました。『ナタリーこそ パーソンズの心を持ってる』『婚約のことは私の判断だ』『ナタリーが望むなら それでいい』

この言葉は、ナタリーに婚約者(アレックス)を選ぶ権利があることを示唆するものでした。

ナタリーの答えと祖父の絶対的な信頼

祖父の宣言に、妹のモニカは「パパ!ママ!」と助けを求めるように叫びます。母ポーリーンも「ナタリー お願い 妹を困らせないで」と、ナタリーに選択を諦めるよう圧力をかけました。

父アイザック、兄ロバート、そして元婚約者のアレックスまでもが、固唾を飲んでナタリーの答えを待っています。

ナタリーは、隣に座る祖父をまっすぐに見つめ、静かに、しかしはっきりとした口調で答えました。「おじいちゃん 今日彼に会うまで クラインさんのこと 完全に忘れてた」

その答えを聞いた祖父は、満足そうに頷きます。「それなら アイツはナタリーに ふさわしくないな」「お前は自分の 好きな人を選べばいい」「それで決まりだ」と、ナタリーの意思を全面的に尊重する姿勢を見せました。

さらに、祖父はナタリーの手を優しく握り、「それから」と続けます。「一度もお前を 責めたことはないし」「お前がばあちゃんを 傷つける子じゃないのも 分かってる」と、ナタリーへの絶対的な信頼を伝えました。

祖父の温かい言葉に、ナタリーは2年間の苦しみが報われたかのように、涙を浮かべて微笑みました。

会食での優しさと蘇るトラウマ

場面はパーティーの会食に移ります。豪華な料理が並ぶテーブルで、祖父はナタリーの皿にサーモンを取り分け、「もっと食べなさい」「随分痩せたな 外では大変だったろう」と優しく声をかけ続けました。

ナタリーが食事を口に運ぶ様子を、妹のモニカはテーブルの向かい側から憎々しげに睨みつけています。

そのとき、母のポーリーンが「ナタリー スープ飲んでみて」「あなたのために作ったのよ」と言いながら、ナタリーの前に豆のスープを差し出しました。

しかし、ナタリーはそのスープを見た瞬間、表情を強張らせます。彼女の脳裏に、あの更生学校での忌まわしい記憶が蘇りました。いじめの主犯である二人の生徒が、汚い水が入ったバケツをナタリーに押し付け、「これ 飲み干せよ」と無理やり飲ませようとした、あの日のトラウマです。

家族の圧力とフラッシュバック

スープに手を付けられず、震えるナタリーに対し、家族からの冷たい視線が突き刺さります。

父アイザックは「行儀よくなさい」と威圧し、兄ロバートも「食べられないのか?」と嘲笑うかのように問い詰めました。アイザックはさらに「さあ 飲みなさい」と、ナタリーにスープを飲むよう命令します。

モニカは、ナタリーが苦しむ様子を心から楽しむように、笑いをこらえています。

ナタリーは逃げ場を失い、意を決してスプーンでスープを一口、口に含みました。しかし、その直後、別のトラウマ(更生学校で何者かに口を無理やりこじ開けられ、何かを押し込まれる記憶)が激しくフラッシュバックします。

ナタリーは耐えきれず、その場で激しく咳き込み、口にしたスープを吐き出してしまいました。

「ナタリー!」と祖父が心配して駆け寄る中、ロバートは「あいつ一体何なんだよ?」と吐き捨てます。ナタリーはただ、苦しそうに咳き込み続けることしかできませんでした。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】6話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第6話は、祖父の登場によって一筋の光が差したかと思いきや、ナタリーの心の傷の深さを改めて突きつけられる、非常に苦しい回でした。

まず、祖父の「ナタリーこそパーソンズの心を持ってる」という宣言には、胸が熱くなりました。家族全員がナタリーを偽物扱いする中で、祖父だけが彼女の本質を理解し、無条件の信頼を寄せてくれたのです。ナタリーが涙ぐみながら微笑んだシーンでは、彼女がどれほど救われただろうかと感じ入りました。

また、アレックスへの気持ちを問われたナタリーが「完全に忘れてた」と答えたシーンは、彼女の強さと2年間の変化を感じさせます。もはや過去の恋愛にすがる弱い少女ではない、という決意の表れのようにも見えました。

しかし、喜びも束の間、食事のシーンはあまりにも残酷です。母ポーリーンが「あなたのために作った」と差し出したスープが、ナタリーのトラウマを呼び覚ます引き金となってしまいました。あのスープが善意だったのか、それともトラウマを知った上でのモニカの差し金だったのか、どちらにしてもナタリーを地獄に突き落とす結果となっています。

無理やりスープを飲まされ、トラウマで吐き出してしまう姿は、彼女が受けた虐待がいかに深刻なものであったかを物語っています。祖父という味方ができても、家族という名の敵に囲まれている限り、ナタリーの苦しみは終わらないのだと痛感させられました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】6話のネタバレまとめ

  • 祖父は、ナタリーこそがパーソンズ家の心を持つと宣言し、婚約に関する判断はナタリーの意思を尊重すると家族に告げました。
  • ナタリーは、元婚約者のアレックスについて「完全に忘れていた」と答え、祖父は「好きな人を選べばいい」と彼女を支持します。
  • 祖父は「お前が祖母を傷つける子じゃないと分かっている」と、ナタリーへの絶対的な信頼を伝えました。
  • 会食中、母ポーリーンがナタリーのために用意したスープが、更生学校での虐待(汚い水を飲まされそうになった)のトラウマを引き起こします。
  • 家族からの圧力で無理にスープを口にしたナタリーは、別のトラウマもフラッシュバックし、その場で吐き出してしまいました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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