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【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】61話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

ずっちー

60話では、祖母(キャサリン)が意識を回復し、「ナタリーは本当の娘」 「モニカが偽物」 という真実を告白しました。この告白はモニカの計画を完全に崩壊させましたが、モニカの実母であるメイドのタミーの様子から、モニカの共犯者が山火事で命を落とした可能性が示唆されていました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第61話をネタバレありでわかりやすく解説する

明かされるタミーの告白:「亡くなった男は私の夫」

部下からの報告を受け、メイドのタミーが「亡くなった男って、足を悪くしてなかった?」 と尋ねたことで、彼女の隠していた秘密が一気に露呈します。その直後、タミーは動揺を隠せないまま、病室にいる全員に対し、驚愕の真実を口にしました。「それ、多分うちの旦那!」

タミーの夫、つまりモニカの実父であるアンソニー・ブレイクが、山火事の現場で亡くなった可能性が非常に高くなりました。兄のロバートは、この突然の告白に「タミー、何言ってるんだ?」 と、事態を理解できずに混乱します。タミーは、娘のモニカの凶行が実の父親の命を奪うという悲劇を招いたことに、激しい後悔をにじませて叫びました。「あんたの父さんは死んだのよ! あんたのふざけた計画がなきゃまだ生きてたのに!」 この出来事は、モニカがナタリーを陥れるために張り巡らせた嘘が、最終的に実の父親の命を奪うという、極めて残酷な結果を生んだことを示しています。モニカの悪行が、自らのルーツをも破壊した瞬間と言えるでしょう。

祖母の決意:すべての真実の暴露

タミーの告白による混乱が広がる最中、祖母はモニカの目の前で、すべての真実を明かすことを決意します。祖母は、モニカに悟られないよう秘めていた事実を明かし、「あの子、タミーの娘なのよ」 と、モニカの出自を暴露しました。

モニカは「違う! 違う! 私は違う!」 と、自らの偽物が暴かれたことに泣き叫び、真実を否定しようとします。しかし、祖母はモニカの嘘を許しませんでした。「嘘をついてたの。私はずっと知ってた。だから突き落とされたの。階段から」 と、モニカが祖母を階段から突き落とした動機が、「真実を知られていたから」という口封じのためであったことを明らかにしました。この時点で、ナタリーが過去に背負わされた「祖母殺害未遂」の濡れ衣は、完全に晴れたと言えます。

タミーの土下座:「私が嘘をついたの」

祖母の告白は、モニカの狂気を頂点に達させます。「でたらめ言うな! 本当の娘は私!」 と、彼女は最後まで真実を否定しました。ところが、その場にいた実母のタミーは、娘の破滅的な運命を前に、ついに自らの罪を認めます。

タミーは泣きながら「違う! 違う! 私が、私よ!」 と叫び、「私が嘘をついたの。あの子のためにDNA鑑定も偽装した!」 と、ナタリーを「偽物」に仕立て上げたのは、モニカのためを思ってDNA鑑定を偽装したタミー自身であったことを告白しました。この告白は、モニカの憎しみの根源が、実は母親のついた「一つの嘘」から始まっていたという、あまりにも皮肉な結末を示しています。

そして、タミーは「神様はちゃんと罰を下してるの」 と嘆き、モニカの嘘によって、この家族に、そして自分たち親子に下された「因果応報」を認めました。

ダミアンの登場:「誰が本当の嘘つきか」

モニカが「でたらめ言うな! 本当の娘は私!」 と最後まで真実を否定し、泣き叫ぶその時でした。病室の扉が開き、夫のダミアンが、無事生還したナタリーを連れて病室に登場します。

ダミアンは、モニカの目の前で冷徹に言い放ちます。

『誰が本当の嘘つきか』

ノバック家という強大な後ろ盾と共に、全ての真実を知る証人として、モニカの嘘の前に立ちました。この瞬間、ナタリーの完全な勝利と、モニカの破滅が確定したと言えるでしょう。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】61話を読んだ感想(ネタバレあり)

第61話は、全ての真実と悪意が白日の下に晒される、物語のフィナーレにふさわしい壮絶なクライマックスでした。これまでのナタリーの苦しみが、祖母とタミーという二人の告白によって、一気に報われる瞬間でした。

特に衝撃的だったのは、モニカの憎しみの根源が「偽物の烙印」であったにもかかわらず、その烙印こそが実の母タミーがモニカのためについた**「一つの嘘」**から始まっていたという皮肉です。モニカがナタリーから全てを奪い、殺人まで企てるほどの狂気に至ったのは、母親の身勝手な愛情(DNA鑑定の偽装)が全ての起点だったのです。この事実が判明した瞬間は、単なる復讐劇を超えた、深い悲劇を感じました。

そして、モニカの実父であるタミーの夫が、山火事か報復によって命を落としたことが示唆されたシーン。タミーが「あんたのふざけた計画がなきゃまだ生きてたのに!」と慟哭する姿は、モニカの悪行が「因果応報」として、彼女の最も大切なものに跳ね返ってきたことを痛烈に示しています。

最後に、無事生還したダミアンがモニカに「誰が本当の嘘つきか」と突きつけたシーンは、鳥肌が立つほどの勝利でした。ナタリーは単に家を取り戻しただけでなく、真実と愛、そしてノバック・グループという「力」を手にし、完全に勝利を収めたと言えるでしょう。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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