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【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】9話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

ずっちー

8話では、モニカの巧妙な自傷行為によって、ナタリーはまたしても家族から加害者の濡れ衣を着せられました。唯一の味方である祖父が「ナタリーが違うなら信じる」と宣言したものの、兄ロバートに首を絞められ、「無実を証明しろ」と脅迫されるという絶望的な状況で終わりました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第9話をネタバレありでわかりやすく解説する

血まみれの手と消えない絶望

兄ロバートは、ナタリーの首を掴む手に力を込めます。ナタリーは苦しみながらも、洗面所でガラスの破片を掴んだ際に負った、血まみれの手でロバートの手を掴み返しました。

自分の手に付着した鮮血に気づいたロバートは、「あっ」と驚き、思わずナタリーから手を離します。

ナタリーは、血が滴る自らの手のひらをロバートに見せつけ、諦めきった表情で言い放ちました。「証明しても意味ないよ」「二年前も今も 結局同じ」

彼女の言葉には、真実を訴えても誰も信じてくれなかった過去の絶望が色濃く滲んでいました。

偽りの証言者、現る

父のアイザックが「今度こそ迷惑さ」と怒りをあらわにしながら、暖炉のそばにあった火かき棒を手に取ります。そして、祖父に向かって「ナタリーが やった証拠は?」と詰め寄りました。

祖父は「証拠が欲しいってか」「そっちの証拠は?」と、アイザックの言葉を鋭く切り返します。

そのとき、一人の年配のメイド、タミー・ブラックメイルが進み出て、衝撃的な証言をしました。「私 証明できます」

タミーはナタリーをまっすぐに指差し、「あの子です モニカを傷つけたの 見たんです」「はっきり」と、ナタリーが犯人であると断言しました。

唯一の味方、祖父の裏切り

この偽証は決定打となります。モニカは「怖かったよ パパ」と泣き真似を続け、家族は「証拠は揃ってる」「今こいつを罰しないと またモニカが危ない」と、祖父にナタリーへの処罰を迫りました。

アイザックは、手に持った火かき棒をナタリーに向かって振り上げます。ナタリーは殴られると思い、咄嗟に身をかがめました。

その瞬間、祖父がアイザックの行動を制止します。しかし、祖父がナタリーにかけた言葉は、彼女をさらに深い絶望へと突き落とすものでした。

『ナタリー モニカに謝りなさい』

ナタリーは、信じられないといった表情で祖父を見上げます。「私じゃないよ おじいちゃん」「本当に違う」と、最後の力を振り絞って無実を訴えました。

「やってない罪を被ればいい?」

しかし、ナタリーの必死の訴えは、家族の嘲笑にかき消されます。母のポーリーンは「二年経っても 何もわかってないのね」と冷たく言い放ちました。

信じていた祖父にまで裏切られ、完全に孤立無援となったナタリーは、涙ながらに叫びます。「じゃ何?」「やってない罪を被ればいい?」「土下座して 許しを乞えばいい?」

その悲痛な叫びに対し、父アイザックは再び火かき棒をナタリーに向け、冷酷に告げました。「恥を知れ」「認めないなら もう娘じゃない」

ナタリーは、家族全員から敵意と憎悪の視線を向けられ、ただ涙を流すことしかできませんでした。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】9話を読んだ感想(ネタバレあり)

第9話は、これまでのエピソードの中で最も絶望的な回でした。兄ロバートの暴力や、父アイザックが火かき棒という凶器を持ち出したことにも戦慄しましたが、何よりも衝撃だったのは、メイドのタミーによる偽証と、祖父の「裏切り」です。

家族全員が敵である中で、祖父だけが「ナタリーが違うなら信じる」と言ってくれた唯一の希望でした。しかし、メイドの偽証という「証拠」を突きつけられた祖父は、ナタリーに「謝りなさい」と命じてしまいます。この展開は、ナタリーにとって家族全員から見放されたことを意味し、読んでいて胸が張り裂けるようでした。

ナタリーの「やってない罪を被ればいい?」「土下座すればいい?」という魂の叫びが、あまりにも痛々しく響きます。

そして、父アイザックの「認めないならもう娘じゃない」という最後の言葉。ナタリーは、無実を訴えれば家族から追放され、嘘の罪を認めれば尊厳を踏みにじられるという、まさに八方塞がりの状況に追い込まれてしまいました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】9話のネタバレまとめ

  • 兄ロバートに首を絞められたナタリーは、ガラスで負傷した血まみれの手で抵抗し、ロバートを怯ませます。
  • 父アイザックが火かき棒を持ち出し、ナタリーを罰しようとしますが、祖父は「証拠」を求めます。
  • そこへメイドのタミーが現れ、「ナタリーがモニカを傷つけたのを見た」と決定的な偽証をしました。
  • 偽証を信じた祖父は、ナタリーに「モニカに謝りなさい」と非情な命令を下します。
  • ナタリーは無実を訴えますが、父アイザックから「認めないならもう娘じゃない」と脅され、絶体絶命の窮地に立たされました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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