【灼灼風流】14話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 慕灼華は柔嘉公主に招かれ、自身の素性を打ち明けたことで「妹のように思う」と告げられ、二人の間に強い絆が生まれました。
  • 皇太后の妨害を劉衍が先手を打って阻止し、慕灼華を北涼使節団の接待使に任命します。
  • 慕灼華は感謝の宴で酒に酔い、劉衍に「私が女の子を産んであげる」と爆弾発言をしてしまい、二人の間に甘酸っぱい空気が流れました。
  • 劉衍は彼女の言葉に動揺しつつ、二人の間にある身分差について思いを巡らせます。

【灼灼風流】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する

宮廷内の権力争いが続く中、第14話では物語の舞台が外交へと移ります。敵対国である北涼から使節団が来訪し、接待使に任命された慕灼華は、その才覚を国際舞台で発揮することに。一触即発の国家間の駆け引きの中で、彼女と劉衍はどのように立ち向かうのでしょうか。

「南宸の男は無能か」――侮辱に対する華麗なる反論

接待使に任じられた慕灼華は、劉衍から北涼の言語を学び、着々と準備を進めていました。そしてついに、沈驚鴻と共に、北涼の使節団を城門で出迎える日がやってきます。

しかし、使節団を率いる北涼の第三王子・耶沐憬(ヤモケイ)は、傲慢な態度で一行を威圧。天幕が門を通れないと難癖をつけたかと思えば、慕灼華の姿を認め、嘲笑うかのように言い放ちます。

女が官吏を務めるとは、南宸の男は無能な者ばかりと見える

あまりにも無礼な侮辱。しかし、沈驚鴻が「南宸の陛下は、男女の区別なく等しく恩恵を施されるのです」と冷静に返すと、すかさず慕灼華も、見事な皮肉で応戦しました。

天幕という名の家ごと運んでこられるとは、まるでカタツムリのようですわね。北涼の習慣には驚かされます

彼女の頭の回転の速さと、王族相手にも物怖じしない度胸に、耶沐憬はぐうの音も出ません。最初の衝突は、南宸側の鮮やかな勝利に終わりました。

「贈り物」にされた王女と定王の妙案

その夜、使節団を歓迎する宴が盛大に催されました。劉衍は慕灼華のそばに来ると、「耶沐憬を怒らせて怖くないのか」と、心配と呆れが混じった声で尋ねます。

宴が始まると、耶沐憬は衝撃的な提案をします。妹である麗しい王女・耶沐蓁(ヤモシン)を、皇帝への「贈り物」として差し出したのです。それは、友好の証という名の、政略結婚を迫る外交カードでした。皇帝が困惑し、第一皇子・劉琛が「色仕掛けとは恥知らずな!」と激昂する中、場を収めたのは劉衍でした。

彼は、「女を物として贈るとは、北涼の習慣には驚かされる」と痛烈な皮肉を述べつつ、こう提案します。

王女を陛下の養女(義理の娘)として、公主としてお迎えしてはいかがでしょう

それは、北涼の面子を潰すことなく、政略結婚という最大の要求を退ける、まさに神がかった妙案でした。この提案に柔嘉公主も賛同し、南宸は外交的な危機を見事に回避したのです。

和議の裏に隠された探り合い

宴の後、慕灼華は今回の北涼の不可解な動きについて、劉衍と考察を交わします。慕灼華は、彼らが耶沐蓁を定王である劉衍に嫁がせようとしていたのではないか、という鋭い推測を立てます。そして、そこから彼らの真の目的を喝破しました。

「彼らの狙いは、殿下の体の具合を探ること…定王・劉衍が、再び戦に出られる状態なのかどうかを探りに来たのですわ」

その洞察力に、劉衍は感心したように頷き、さらに深い事情を彼女に明かします。「彼らは、我が南宸が東夏と手を組み、北涼を攻め滅ぼそうとしていると勘違いしているのだ」と。今回の来訪は、和議と見せかけて、南宸の内情を探り、来るべき戦争に備えるための、国家の存亡を懸けた探り合いだったのでした。

狩猟という名の新たな戦場

後日、耶沐憬は「親睦を深めるため」と称して、狩猟の会を提案します。もちろん、その真の目的は、南宸の軍事力や劉衍の武芸の腕前を間近で探ることにありました。すべてを見抜いた上で、劉衍はその挑発に乗ることを決意。接待使である慕灼華も、それに同行することになります。

しかし、慣れない馬車の移動で体調を崩してしまった慕灼華。彼女が河辺で顔を洗っていると、心配した劉衍が駆けつけます。その親密な様子を見た耶沐蓁も、興味深そうに後を追ってきました。この光景が、新たな火種を生みます。第一皇子・劉琛が、北涼の王子が慕灼華に近づくことを「国家への背信行為だ」と激しく非難し、耶沐憬と一触即発の事態に陥ってしまうのです。

結局、この騒動は、耶沐蓁を正式に柔嘉公主の庇護下に置き、皇帝の義女として南宸で暮らさせることで収束。彼女は、二国間の緊張を象徴する存在として、南宸での新たな生活を始めることになったのでした。

【灼灼風流】14話を読んだ感想(ネタバレあり)

第14話は、物語のスケールが一気に広がり、国家間の駆け引きという新たな面白さが加わりましたね!これまでの宮廷内のドロドロした陰謀も面白かったですが、外交の舞台で繰り広げられる知略と舌戦には、また違った興奮がありました。

特に、慕灼華が北涼の王子に一歩も引かず、痛烈な皮肉でやり返すシーンは最高にスカッとしました!「カタツムリのようだ」なんて、よくぞ言った!と拍手喝采です。彼女の活躍の場が国内に留まらないことを証明した、素晴らしい場面でした。

そして、劉衍の知略にも改めて舌を巻きました。王女を「贈り物」として差し出された時の、「養女に迎える」という切り返しは見事としか言いようがありません。武力だけでなく、外交においても彼が国にとって不可欠な存在であることがよく分かりました。

国事を論じ合う慕灼華と劉衍の姿は、もはや単なる男女の関係を超えた、「最高のパートナー」という感じで、見ていてとても頼もしかったです。個人的には、耶沐憬を演じている俳優さんが、大好きなドラマ『鳳凰の飛翔』で憎き寧斉を演じていた方だったので、今回も何か企んでいるのでは…と勘ぐってしまいます(笑)。彼のそばにいる、口の利けない護衛もミステリアスで気になりますね。今後の展開がますます楽しみです!

【灼灼風流】14話のネタバレまとめ

  • 敵対国である北涼から、第三王子・耶沐憬率いる使節団が南宸に来訪する。
  • 耶沐憬は接待使の慕灼華を「女官吏」だと侮辱するが、彼女は見事な切り返しで応酬し、その才覚を見せつける。
  • 宴の席で、北涼は王女・耶沐蓁を皇帝への「贈り物」として差し出し、南宸に圧力をかける。
  • 劉衍が「皇帝の養女として迎える」という妙案を出し、外交的な危機を回避する。
  • 北涼の真の目的は、南宸と東夏の同盟を警戒し、定王・劉衍の健康状態と南宸の内情を探ることにあった。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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