【灼灼風流】15話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 北涼の使節団が来訪し、接待使の慕灼華は王子・耶沐憬の侮辱に見事な切り返しで応戦しました。
- 北涼が王女・耶沐蓁を「贈り物」として差し出し、劉衍が「皇帝の養女」とする妙案で外交危機を回避します。
- 北涼の真の目的が、劉衍の健康状態と南宸の内情を探ることにあったことが明らかになりました。
【灼灼風流】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する
北涼との外交交渉が続く中、第15話ではこれまで知略と理性で距離を保ってきた劉衍と慕灼華の関係が、ついに一線を越えます。酒の席で仕掛けられた罠、そして月明かりの下で交わされる、思いがけない口づけ。二人の恋が大きく動き出す、甘く切ないターニングポイントです。
解酒薬に託した想いと見えざる攻防
狩猟を終えた一行を待っていたのは、再び開かれた宴の席でした。北涼の王子・耶沐憬は、なおも劉衍の体調を探ろうと、執拗に酒を勧めます。内傷を抱え、本来であれば酒を断つべき劉衍にとって、それは命に関わる危険な挑発でした。
しかし、慕灼華はその策略を完全に見越していました。彼女が事前に劉衍に渡していた解酒薬(二日酔いや悪酔いを防ぐ薬)のおかげで、劉衍は顔色一つ変えずに杯を重ね、見事にその場を乗り切ります。平然と酒を飲むその姿に、耶沐憬は「まさか、彼の体はすでに完治しているのか…?」と、逆に疑心暗鬼に陥るのでした。彼女の細やかな気遣いと先見の明が、再び劉衍を救ったのです。
「男も紅顔の禍水か」――眠れぬ夜の始まり
宴が終わり、夜風にあたろうとふらつきながら河辺へ向かう劉衍。その後を、心配した慕灼華が追いかけ、そっとその体を支えます。月明かりが二人を照らす、静かな時間。その瞬間、これまで鋼の理性で感情を抑えつけてきた劉衍の何かが、ぷつりと切れました。
酒の勢いを借りて、彼は衝動のままに慕灼華の唇を奪います。それは、長年心に秘めてきた想いが、ようやく溢れ出た一瞬の口づけでした。
突然の出来事に、慕灼華は驚き、固まってしまいます。我に返った彼女は、駆けつけた執剣に劉衍を託すと、逃げるようにその場を走り去りました。しかし、ただ動揺するだけでなく、後から執剣に解毒作用のある薬を託すことを忘れないのが、彼女らしい優しさでした。
自室の寝台に横たわっても、慕灼華の胸の高鳴りは収まりません。唇に残る感触と、彼の熱い眼差しを思い出し、彼女はぽつりと呟きます。
「男も、紅顔の禍水(びがんのかすい:その美貌が災いを招くほどの存在)になるものなのね…」
彼の存在が、自分の心をこれほどまでに乱す。その事実に戸惑いながら、彼女は眠れぬ長い夜を過ごすのでした。
「覚えていない」という嘘とすれ違う心
翌朝、どこか気まずい空気が流れる中、二人は顔を合わせます。慕灼華の期待をよそに、劉衍は昨夜の口づけについて、「酒に酔っていて、何も覚えていない」と白々しく言い放ちます。
その言葉に、慕灼華の表情から期待の色がすっと消えていくのが分かりました。ほんの少し、彼の本心が聞けるかもしれないと期待していた自分が馬鹿みたいだ、と。彼の真意を測りかね、彼女は深く傷つきます。
この日以来、慕灼華は意識的に劉衍を避けるようになりました。しかし、隠しきれない想いは、無意識のうちに行動に現れます。侍女の郭巨力は、彼女がぼんやりと紙に「衍」という文字を何度も書き綴っているのを見つけてしまうのでした。
神業の弓術と薛将軍の影
一方、宮廷では北涼との駆け引きが続いていました。耶沐憬は皇帝に対し、「両国の友好の証として、柔嘉公主を我が妃に迎え入れたい」と、正式に求婚を申し出ます。あまりにも無礼なその申し出に、その場にいた沈驚鴻が静かに立ち上がりました。
彼は「公主にふさわしい男が誰であるか、お見せしよう」と、弓を手に取ります。そして、なんと目隠しをしたまま矢を放ち、遥か彼方の的に見事命中させるという神業を披露。その人間離れした技量と、公主を守ろうとする気迫の前に、耶沐憬は言葉もなく黙り込むしかありませんでした。
その頃、柔嘉公主は街の済善堂で、一人の男を手当てしていました。髪は伸び放題で顔には痛々しい傷跡。しかし、その瞳の奥に宿る光に、彼女は既視感を覚えます。まさか。死んだはずの、かつての許婚――薛将軍の面影が、そこにはありました。止まっていたはずの彼女の物語が、再び大きく動き出そうとしていました。
【灼灼風流】15話を読んだ感想(ネタバレあり)
第15話、ついに来ましたね!待ちに待ったキスシーンに、思わず画面の前で叫んでしまいました!酒の勢いを借りなければ想いを伝えられない、劉衍の不器用さが愛おしすぎます。あれはもう、彼の長年の想いが溢れ出た、本当に美しい口づけでした。
それなのに、翌朝「覚えていない」だなんて!慕灼華と一緒に「なんでよ!」とツッコミを入れてしまいました(笑)。彼女を守るため、あるいは自分の立場を考えての苦しい嘘なのでしょうが、それにしても切ないですね。無意識に彼の名前を紙に書いちゃう慕灼華が健気で可愛くて、早く二人の心が通じ合ってほしいと願わずにはいられません。
そして、沈驚鴻の弓術シーン、めちゃくちゃかっこよかったですね!普段は物静かな彼が、愛する公主のためにはあそこまでの力を見せるなんて。彼の静かなる情熱に、すっかり心を奪われてしまいました。
さらに、薛将軍が生きていたという衝撃のラスト!これはもう、柔嘉公主を巡る三角関係(いや、四角関係?)が始まる予感しかしません。劉衍と慕灼華の恋の行方と合わせて、こちらの物語もどう展開していくのか、次回が楽しみで仕方がありません!
【灼灼風流】15話のネタバレまとめ
- 北涼の王子・耶沐憬との酒席で、慕灼華が用意した解酒薬のおかげで劉衍は窮地を脱する。
- 宴の後、酒に酔った劉衍は慕灼華に衝動的に口づけをし、ついに秘めていた想いを表に出す。
- 翌朝、劉衍は昨夜のことを「覚えていない」と嘘をつき、慕灼華は深く落胆する。
- 耶沐憬が柔嘉公主に求婚するが、沈驚鴻が見事な弓術を披露してその申し出を毅然と退ける。
- 柔嘉公主は、死んだはずのかつての婚約者・薛将軍に酷似した、顔に傷を負う謎の男と出会う。
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