【灼灼風流】18話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 慕灼華は民衆の怒りを利用する奇策で豪商たちを追い詰め、自らの実家である慕家にも蔵を開けさせ、蝗害救済に大きく貢献しました。
- 劉衍も薛笑棠の行方を追って江南へ向かいますが、その動きを察知した皇太后は暗殺者を放ちます。
- 柔嘉公主は、民衆の中に死んだはずの婚約者・薛笑棠らしき人物の姿を見つけ、彼が生きていることを確信しました。
- 故郷に錦を飾った慕灼華ですが、父親は目の前の聡明な女性官吏が、実の娘であることに気づいていませんでした。
【灼灼風流】第18話をネタバレありでわかりやすく解説する
江南の蝗害救済という大任を果たした慕灼華。しかし、彼女を待ち受けていたのは、民からの感謝だけでなく、過去の怨恨が渦巻く卑劣な罠でした。第18話では、彼女が最大の危機に直面し、それを命懸けで救う劉衍の姿が描かれます。この事件を通して、二人の絆は決定的に深まり、慕灼華自身の出自の謎もついに明らかになります。
民からの感謝と官吏としての誓い
慕灼華たちの尽力により、江南の蝗害はようやく落ち着きを取り戻しました。民衆は、身を粉にして働いた柔嘉公主と慕灼華に、心からの感謝を捧げます。その純粋な感謝の気持ちに触れ、慕灼華は改めて官吏としての使命を胸に刻みました。「官職は自分のためだけでなく、こうして人を救うためにあるのだ」と。これまでの彼女の努力が、確かな形となって報われた瞬間でした。
荘文峰の逆恨みと命懸けの芝居
しかし、平穏は長くは続きません。かつて慕灼華の婚約者でありながら、彼女に家出されたことで面目を潰された荘文峰が、逆恨みから恐ろしい罠を仕掛けてきます。彼は、慕灼華の代わりに側室となった彼女の異母妹・慕玐を利用し、慕灼華をお茶の席へと誘い出させます。そして、そのお茶に薬を盛り、彼女の意識を奪ったのです。
慕灼華が目を覚ましたのは、見知らぬ部屋の寝台の上。そして目の前には、憎悪に満ちた表情の荘文峰が立っていました。絶体絶命の状況で、彼女は一瞬の内に覚悟を決め、命懸けの芝居を打ちます。「あなたに会いたかった…!」。あたかも彼に未練があるかのように振る舞い、家出したのは妹の慕玐に騙されたからだと嘘をつき、荘文峰を油断させようと試みます。
しかし、嫉妬と劣等感に凝り固まった荘文峰は、彼女の言葉を信じません。それどころか、彼女の企みを見抜くと逆上し、ついにその刃を彼女へと向けたのです。
危機一髪の救出劇と安堵の涙
部屋を飛び出し、必死に逃げる慕灼華。しかし、ついに荘文峰に追い詰められ、万事休すかと思われたその瞬間、一筋の閃光が走ります。駆けつけた執剣が、その剣で荘文峰の刃を受け止めたのです。
さらに、劉衍と執墨も加勢し、形勢は一気に逆転。慕灼華は、まさに危機一髪のところで命を救われました。
死の恐怖から解放された安堵感。そして、自分のために命懸けで駆けつけてくれた劉衍の姿。全ての感情が溢れ出し、慕灼華は理性を失い、ただ衝動のままに彼の胸へと飛び込み、強く抱きつきました。これまで必死に距離を置こうとしてきた相手の腕の中で、彼女は子供のように声を上げて泣くのでした。
「小七…」――ついに気づいた父
しかし、無理を押して戦った劉衍の体は限界でした。彼はその場で血を吐き、意識を失ってしまいます。慕灼華はすぐさま彼を抱え、治療のために最も近くにあった自らの実家、慕家へと運び込みました。
騒ぎを聞きつけ、現れた父・慕栄。そこへ、当主夫人が駆け寄り、叫びます。「慕琦(慕灼華の本名)、好きな部屋を使いなさい!」。その言葉に、慕栄は雷に打たれたように固まりました。目の前で必死に大怪我人の看病をしている聡明な女性官吏が、かつて見下し、家を追い出した自分の七番目の娘、「小七」であることに、彼はようやく気づいたのです。
劉衍の命は風前の灯火。彼を救うには、解毒作用のある希少な薬材「青禾枝」が不可欠でした。それは、豪商である慕家でなければ手に入らないもの。慕灼華は、初めて父に向かって頭を下げ、必死に懇願するのでした。
すれ違う心と初めての本音
意識を取り戻した劉衍に、慕灼華はついに、自らの母親の秘密を打ち明けます。彼女の母親・傅音は、かつて劉衍の母・雲妃の死の責任を問われ、無念の自害を遂げた太医・傅聖傅の一人娘であったこと。そして、その事件の黒幕も、5年前の戦の黒幕も、全ては皇太后である、と。
二人の運命が、知らぬ間に深い因縁で結ばれていたことを知った劉衍。彼は、静かに慕灼華を見つめます。そして、慕灼華もまた、これまで心の奥底に隠してきた本当の気持ちを、涙ながらに告白するのでした。
なぜ、彼を避けていたのか。それは、彼に惹かれ、官吏になるという夢を忘れさせてしまうほど、心を乱されるのが怖かったからだと。それは、強がりの鎧を脱ぎ捨てた、彼女の初めての弱音であり、同時に、紛れもない愛の告白でした。
【灼灼風流】18話を読んだ感想(ネタバレあり)
第18話、あまりにも濃密で、感情がジェットコースターのように揺さぶられました!荘文峰の卑劣さには心の底から怒りが湧きましたが、慕灼華の絶体絶命のピンチに颯爽と現れた劉衍の姿には、鳥肌が立つほどかっこよかったです!
そして、なんといっても救出後の抱擁シーン。これまでずっと心の距離を保ってきた慕灼華が、感情のままに彼の胸に飛び込む姿は、本作屈指の名場面ではないでしょうか。恐怖と安堵、そして彼への想いが一気に溢れ出た、あの涙に、こちらももらい泣きしてしまいました。
父との再会も、非常に印象的でした。自分の娘に気づかない父の愚かさには呆れましたが、慕灼-華がどれほど立派に、そして美しく成長したのかを証明する、ある意味で痛快なシーンでもありましたね。
そして最後の告白。すれ違っていた二人の心が、ようやく通じ合った気がして、本当に感動しました。「心を乱されるのが怖い」なんて、最高の殺し文句じゃないですか!これからの二人の関係がどう進展していくのか、楽しみで仕方がありません。手に汗握るサスペンスと、胸を締め付けるロマンスが見事に融合した、最高の回でした!
【灼灼風流】18話のネタバレまとめ
- 蝗害救済を終えた慕灼華は、元婚約者・荘文峰の罠にはまり、薬で眠らされ命を狙われる。
- 絶体絶命の危機を、駆けつけた劉衍に救出され、安堵から思わず彼に抱きつく。
- 無理がたたって倒れた劉衍を治療するため、慕灼華は実家である慕家に戻り、父と再会。父は初めて彼女が自分の娘だと気づく。
- 慕灼華は劉衍に、自分の母親が、彼の母の死の責任を問われて自害した太医の娘であることを明かす。
- 最後に、劉衍を避けていたのは、彼に惹かれ、心を乱されるのが怖かったからだと、自らの恋心を告白する。
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