【灼灼風流】19話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 劉衍と慕灼華は北涼の王子との交渉で、5年前の裏切り者が薛笑棠であるという衝撃的な情報を得ました。
- 慕灼華は劉衍が「心を乱す存在」であると自覚し、官吏としての道に専念するため、彼と距離を置くことを決意します。
- 慕灼華は礼部主事に昇進し、江南で発生した蝗害の救済のため、第一皇子・劉琛、沈驚鴻と共に現地へ派遣されることが決まりました。
- 劉衍は劉琛と親しげに話す慕灼華の姿に嫉妬を見せる一方で、二人の間の誤解とすれ違いは続いていました。
【灼灼風流】第19話をネタバレありでわかりやすく解説する
想いを告白し、江南の地で再び絆を深めた慕灼華と劉衍。第19話では、ついに慕灼華が自らの恋心を隠しきれなくなり、二人の関係が新たな局面を迎えます。穏やかな時間の裏で、柔嘉公主を巡る悲劇、そして慕家の根深い問題が噴出し、物語は甘さと切なさが交錯する、感情の起伏が激しい展開となります。
「私に惚れたからか?」――素直になれない二人
劉衍の看病を続ける慕灼華。先日、彼を避けていた理由を「心を乱されるから」と打ち明けてしまった手前、彼女の態度はどこかぎこちない。そんな彼女の様子を面白がるように、劉衍は問い詰めます。
「つまり、私に惚れたから逃げ隠れしていたと?」
図星を突かれた慕灼華は、顔を真っ赤にして「違います!」と必死に否定。しかし、その動揺ぶりは、彼の言葉が真実であることを何よりも雄弁に物語っていました。恥ずかしさのあまり、彼女はその場から逃げ出してしまうのでした。
その頃、慕家の屋敷では、十九人もの側室たちが「慕琦が男を連れ込んだ」と大騒ぎ。劉衍を一目見ようと部屋に押しかけますが、護衛の執剣たちに一喝され、すごすごと退散。その賑やかなやり取りを耳にした劉衍は、「人気者はつらいな」とでも言うように、まんざらでもない笑みを浮かべるのでした。
侮辱された母と定王の怒り
体調が回復した劉衍と慕灼華は、庭で凧揚げを興じるなど、穏やかな時間を過ごします。しかし、その平和を打ち破ったのは、父・慕栄の無神経な一言でした。劉衍が何者かを知らない彼は、「娘を甘やかすな」「官吏の妻たるもの、内助の功を尽くせ」と、時代錯誤な説教を始めます。
慕灼華がそれを止めようとした瞬間、さらに許しがたい言葉が父の口から飛び出します。亡き母を「あの女」と呼び、名前すらまともに覚えていない。その侮辱に、慕灼華の表情が凍りつきます。その変化を見逃さなかった劉衍は、低い声で慕栄を叱咤しました。
「言葉に気をつけよ」
有無を言わせぬその威圧感に、慕栄はたじろぎます。劉衍は傷ついた慕灼華を庇うように、静かにその場を去るのでした。
「この方は定王殿下だ」――父との決別
慕灼華は、長年の願いであった、母の遺骨を慕家の墓に移すことを父に申し出ます。しかし、父は「出自の卑しい者の骨を、名誉ある慕家の墓に入れることなどできん!」と、体面を理由にそれを拒絶。そのあまりに身勝手な言葉に、ついに慕灼華の怒りが爆発します。
激しい口論の末、逆上した父が娘に手を上げようとした、その瞬間。その腕を、鋼のような強さで掴んだ者がいました。劉衍です。彼は、慕栄の手をねじり上げると、慕家の一同が聞くように、はっきりと告げました。
「この方は、定王・劉衍殿下であらせられる!」
目の前の男が、国を救った英雄だと知った父をはじめ、その場にいた誰もが愕然とし、ひれ伏します。それは、慕灼華が父の権威から完全に解放された、痛快な瞬でもありました。
崖上の悲劇とすれ違う想い
その頃、柔嘉公主は皇太后の仕掛けた罠にはまり、崖の上で刺客に追い詰められていました。彼女を薛笑棠をおびき出すための、非情な囮にしたのです。絶体絶命の公主を救ったのは、やはり薛笑棠でした。しかし、多勢に無勢。彼は公主を庇い、深手を負いながら、崖の下へと転落してしまいます。
目の前で再び愛する人を失った衝撃に、公主は意識を失います。駆けつけた沈驚鴻は、必死に彼女を抱きかかえ、懸命に看病を続けました。しかし、ようやく目覚めた彼女が最初に口にしたのは、自分を看病してくれた彼の名ではなく、悲痛な響きを伴った「薛将軍…」という言葉でした。その一言が、沈驚鴻の献身的な想いを、無情にも打ち砕くのでした。
新たな火種と師への道
江南での役目を終え、都へ戻る日が近づいていました。慕灼華は、故郷を発つ前に、尊敬する師である商先生に挨拶へ向かおうとします。すると、そこに劉衍が現れ、「私も同行しよう」と、ごく自然に申し出ました。
その言葉に、慕灼華の心は激しく揺れます。また心を乱されたくない。でも、断りたくない。素直になれない彼女は、思わず彼を拒絶するような言葉を口にしてしまいます。しかし、そんな彼女の葛藤を見透かすように、じっと見つめる彼の真っ直ぐな視線に、結局は頷いてしまうのでした。
【灼灼風流】19話を読んだ感想(ネタバレあり)
第19話は、慕灼華の恋心が隠しきれなくなっていく様子が、本当にもどかしくて、そして可愛らしくて、最高の回でした!劉衍に「惚れたのか?」とからかわれて、顔を真っ赤にして逃げ出すなんて、普段の彼女からは想像もつかない姿ですよね。そんな恋する乙女な一面を見られて、ますます彼女のことが好きになりました。
父との対決シーンもスカッとしましたね!劉衍が「定王」だと正体を明かす場面は、まさに「待ってました!」という感じ。これまで散々娘をないがしろにしてきた父親が、ひれ伏す姿は痛快でした。
一方で、柔嘉公主と薛笑棠の悲劇には胸が締め付けられました。やっと再会できたと思ったのに、またしても目の前で失ってしまうなんて、あまりにも過酷です。そして、そんな彼女を献身的に看病する沈驚鴻の姿が、本当に切なくて…。彼の片想いが報われる日は来るのでしょうか。
慕灼華と劉衍の恋の行方、柔嘉公主たちの三角関係、そして慕家の問題と、様々な物語が大きく動き出した第19話。それぞれのキャラクターの感情が深く描かれていて、非常に見応えがありました。師匠の元へ、二人で向かう道中、何が起こるのか。次回の展開が待ちきれません!
【灼灼風流】19話のネタバレまとめ
- 劉衍に想いを指摘された慕灼華は、動揺しつつも彼への恋心を隠しきれなくなる。
- 父・慕栄が亡き母を侮辱したことに激怒した慕灼華を、劉衍が毅然とした態度で庇う。
- 劉衍は慕家一同の前で自らが「定王」であると正体を明かし、慕灼華の母の遺骨を取り戻す手助けをする。
- 皇太后の罠にはまった柔嘉公主を救うため、薛笑棠が身を挺して崖から転落し、再び彼女の前から姿を消す。
- 献身的に公主を看病した沈驚鴻の想いは、彼女に届かず、彼の切ない片想いが浮き彫りになる。
- 劉衍は、都に戻る慕灼華に、彼女の師である商先生の元へ同行することを申し出る。
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