【灼灼風流】26話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 瀕死の状態だった薛笑棠が、柔嘉公主から譲り受けた解毒薬「雪塵丹」によって一命を取り留めました。
  • 慕灼華は祖父の遺書を発見し、劉衍の母・雲妃の死の真相が皇太后による毒殺であったことを突き止めます。
  • 意識を取り戻した薛笑棠が、5年前の拒馬河の戦いで、皇太后に脅されて劉衍を裏切ったことを全て告白しました。
  • 全ての証拠を掴んだ劉衍は、皇太后と直接対決に臨み、生き証人として薛笑棠を彼女の眼前に突きつけました。

【灼灼風流】第26話をネタバレありでわかりやすく解説する

全ての罪を暴かれ、追い詰められた皇太后。劉衍による長年の復讐劇がついに決着するかに見えた第26話。しかし、物語は誰も予想しなかった衝撃の結末へと突き進みます。皇帝の崩御、そして聖女の仮面の下に隠されていた、柔嘉公主の恐るべき正体。南宸の国全体が激震する、怒涛のクライマックスです。

皇帝の駆けつけと皇太后の開き直り

劉衍が薛笑棠という生き証人を突きつけたその時、皇太后の合図と共に、隠れていた伏兵たちが一斉になだれ込んできます。絶体絶命の窮地に立たされた劉衍。しかし、その場に響き渡ったのは、病身をおして駆けつけた皇帝・劉俱の声でした。

兄の登場で、ついに観念するかと思われた皇太后。しかし、彼女は狂気の笑みを浮かべ、開き直ったかのようにこれまでの罪を自ら暴露し始めます。

なぜあの子は死なないのだ! 30年前、腹の子ごと始末しなかったからか!」

嫉妬心から劉衍の母・雲妃を毒殺したこと。先帝の寵愛を独占するために、幼い劉衍を人質のようにして引き取ったに過ぎないこと。そして、それら全ては、皇帝である息子・劉俱のためだったのだと、歪んだ母性愛を叫ぶのでした。

「母上を許し、お前は生きろ」――皇帝、死す

その狂気に対し、劉衍は静かな怒りをたたえて言い放ちます。「父や母、私自身のことは、どれほど恨んでも構わない。だが、何の罪もない三万の兵を犠牲にしたことは、断じて許すわけにはいかない!」。

母と弟の板挟みとなり、心労は限界に達していました。皇帝は激しく吐血し、劉衍の腕の中へと崩れ落ちます。そして、途切れ途切れの息で、最後の願いを弟に託しました。

南宸と…私の子供たちを頼む…。そして、母上を許し、お前は…生き延びるのだ…

敬愛する兄をその腕の中で失った劉衍の慟哭が、虚しく響き渡ります。その混乱の中、駆けつけた慕灼華と執剣たちは、悲しみに打ちひしがれる劉衍を連れ、その場から脱出するのでした。

「約束を果たして」――薛笑棠の最期

一方、混乱に乗じてその場を脱した薛笑棠は、愛する柔嘉公主の元へと向かっていました。ようやく再会を果たし、彼女を力強く抱きしめた、その瞬間。彼の胸に、冷たく鋭い痛みが走ります。公主が、隠し持っていた短剣で、彼の心臓を深々と貫いたのです。

かつて、私のために命を捨てると言いましたね。その約束を、今ここで果たして

涙を流しながら、彼女は冷たく言い放ちました。それは、国と友を裏切った彼に下された、愛と憎しみが入り混じった、あまりにも悲しい裁きでした。

「私の駒にすぎない」――復讐者・柔嘉公主

錯乱し、泣き叫ぶ皇太后の前に、柔嘉公主が静かに姿を現します。皇太后が側近の佩蘭に彼女を追い出すよう命じると、佩蘭は主である皇太后を裏切り、公主の前に跪きました。そう、佩蘭もまた、公主が済善堂で長年かけて育て上げた、忠実な腹心だったのです。

そして、柔嘉公主は、長年かぶり続けてきた聖女の仮面を、ゆっくりと剥がし始めます。

人を操っているおつもりだったようですが、皇太后、あなたこそが私の駒にすぎませんでしたのよ

彼女の本当の母親は、かつて先帝の寵愛を受けながらも、皇太后の嫉妬によって無残に殺された杏児であったこと。幼くして江南に追いやられた彼女が、その日から復讐だけを胸に誓い、生きてきたこと。済善堂という慈善事業の裏で強固な情報網を築き上げ、皇太后、劉衍、薛笑棠、その全てを掌の上で転がし、この日を待っていたこと…。

これまで聖女と崇められてきた彼女の、恐るべき復讐者としての真の顔が明らかになった瞬間、皇太后は己の愚かさと、育てた「娘」からの最も残酷な裏切りに、絶望の叫びを上げるのでした。

【灼灼風流】26話を読んだ感想(ネタバレあり)

第26話、あまりの衝撃展開の連続に、見終わった後、しばらく呆然としてしまいました。皇帝の崩御、薛笑棠の悲しい最期、そして何よりも…柔嘉公主、あなただったのか!と。まさか、あの慈愛に満ちた聖女様が、全てを裏で操る最も恐ろしい復讐者だったなんて、誰が予想できたでしょうか。

思い返せば、彼女の聡明さや行動には、確かにただ者ではない雰囲気が漂っていました。しかし、それが全て母の復讐のためだったとは…。すっかり騙されていました。彼女が薛笑棠を刺すシーンは、愛していたからこその裏切りという、あまりにも切ないもので、胸が締め付けられました。

皇帝の最期も、本当に悲しかったですね。最後まで弟を想い、国を想う、心優しき皇帝でした。彼の死によって、南宸は大きな転換点を迎えることになります。

皇太后の悪事がようやく暴かれたかと思えば、それを上回る巨大な復讐劇が待っていた。まさに怒涛の展開でした。残された劉衍と慕灼華が、新たな支配者となった柔嘉公主とどう対峙していくのか。最終章に向けて、物語は一気に加速したように感じます。次回が待ちきれません!

【灼灼風流】26話のネタバレまとめ

  • 劉衍と対峙した皇太后は、追い詰められ、雲妃殺害や拒馬河の戦いの陰謀など、これまでの罪を全て自白する。
  • 母と弟の板挟みとなった皇帝・劉俱は、心労のあまり吐血し、劉衍の腕の中で崩御する。
  • 柔嘉公主は再会した薛笑棠を、「裏切り者」として自らの手で刺殺する。
  • 柔嘉公主こそが、母の復讐のために長年計画を練ってきた真の黒幕の一人であることが判明する。
  • 皇太后は、最も信頼していたはずの柔嘉公主とその側近に裏切られ、絶望の淵に突き落とされる。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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