【灼灼風流】35話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 親友・孫雲謙の死に苦しむ沈驚鴻に対し、柔嘉公主は「弱き者に生きる資格はない」と冷酷に言い放ち、二人の間に決定的な溝が生まれました。
- 劉衍、そして慕灼華は、相次いで柔嘉公主の野望と非情さを知り、彼女と完全な決別を宣言します。
- 酒に溺れ倒れた沈驚鴻を、北涼の王女・耶沐蓁が献身的に看病し、二人の間に新たな関係が芽生え始めました。
- 柔嘉公主は、自らの権威を絶対的なものにするため、皇室に伝わる伝説の剣「誅邪剣」を、所有者である皇姑祖から力ずくで奪おうと画策していました。
【灼灼風流】第35話をネタバレありでわかりやすく解説する
柔嘉公主の野望が渦巻く中、第35話では、彼女が慕灼華と新皇帝・劉琛を同時に陥れるための、最も卑劣な罠を仕掛けます。絶体絶命の窮地に立たされた慕灼華。そして、彼女を守るために劉衍が下した、前代未聞の驚くべき決断とは…。二人の愛が、ついに公の場で試される時が来ました。
媚薬入りの酒と暖閣の罠
皇宮で開かれた華やかな宴。しかし、その裏では、柔嘉公主の恐ろしい計画が着々と進行していました。彼女はまず、侍女を使い、慕灼華の衣服を酒で汚させます。そして、「お着替えのために」と、彼女を人目につかない離れの建物「暖閣」へと巧みに誘い込みました。
それと時を同じくして、北涼の王女・耶沐蓁を使い、皇帝・劉琛に媚薬入りの酒を飲ませます。そして、体調の異変を訴える彼に「暖閣でお休みください」と誘導。偶然を装って皇帝と未婚の女性官吏を密室で二人きりにさせ、致命的な醜聞(スキャンダル)を作り上げようという、あまりにも卑劣な罠でした。
皇帝の理性と公主の誤算
暖閣で二人きりになった慕灼華と劉琛。媚薬の効果で、劉琛は理性を失いかけ、慕灼華に迫ります。しかし、彼は最後の力を振り絞り、近くにあった簪(かんざし)で自らの腕を深々と突き刺しました。激しい痛みによって、かろうじて正気を取り戻したのです。「俺は、お前を傷つけたくない…」。それは、慕灼華を守ろうとする、彼の王としての、そして一人の男としての誇りを懸けた必死の抵抗でした。
その頃、皇太后と柔嘉公主は「不義の現場を押さえる」と息巻いて、重臣たちを引き連れて暖閣へと踏み込みます。しかし、彼女たちの目の前に広がっていたのは、血を流し、怒りに震えながら玉座に座る皇帝・劉琛の姿だけでした。柔嘉公主の最初の計画は、若き皇帝の強い意志の前に、脆くも崩れ去ったのです。
「私は慕殿の外室だ」――定王の覚悟
罠を切り抜けた後、劉衍と慕灼華は二人だけの時間を過ごし、改めて互いの想いを確かめ合います。「もう、私たちの関係を隠す必要はないのかもしれない」。慕灼華の心には、覚悟が芽生え始めていました。
しかし、柔嘉公主は諦めません。彼女は、完全に駒と化した孫紜紜に「慕灼華の悪評を流せ」と命じます。その結果、朝議の場で、居並ぶ御史たちが一斉に声を上げました。
「礼部郎中・慕灼華が、議政王と私通しているとの噂が巷に流れております!風紀を乱す女狐を、朝廷から追放すべし!」
未婚の女性官吏にとって、それはキャリアの終わりを意味する、致命的な告発でした。絶体絶命の窮地に立たされた慕灼華。その時、議場に劉衍が静かに入ってきます。そして、居並ぶ全ての重臣たちに向かって、誰もが耳を疑う言葉を放ったのです。
「確かに、我々は想い合っている。だが、私の立場は、彼女の『外室(がいしつ:正式な妻以外の愛人)』にすぎない」
愛と官途の両立
劉衍の衝撃的な告白に、朝堂は水を打ったように静まり返ります。彼は、続けます。「“女性官吏は嫁げば退官する”という掟がある。しかし、彼女は未婚であり、私は彼女の愛人にすぎぬ。よって、何ら規則には違反しておらぬ」。
それは、掟の矛盾を逆手に取った、見事な論法でした。自らが「愛人」という不名誉な立場に身を置くことで、彼は慕灼華の「未婚の官吏」という立場を守り抜いたのです。慕灼華もまた、その覚悟に応えるように、堂々と宣言します。「朝廷の官吏として、法を遵守いたします」。
この前代未聞の告白と、完璧な論理によって、二人は最大の危機を乗り越え、自らの愛と、慕灼華の官吏としての未来、その両方を守り抜いたのでした。
【灼灼風流】35話を読んだ感想(ネタバレあり)
第35話、神回すぎました!息もつかせぬ展開の連続で、特にラストの劉衍の「外室宣言」には、鳥肌が総立ちになりました。なんてこと…!自らが不名誉な立場になることも厭わず、ただひたすらに愛する女性の夢と未来を守り抜く。これ以上ないくらい、究極の愛情表現じゃないでしょうか。かっこよすぎて、涙が出ました。
柔嘉公主の罠の卑劣さには、本当に心の底から腹が立ちましたが、それに屈しなかった劉琛の姿にも感動しました。媚薬に侵されながらも、自らを傷つけてまで理性を保ち、慕灼華を守り抜いた。彼もまた、王として、一人の男として、大きく成長しているのだと感じ、胸が熱くなりました。
そして、ついに公認の仲(?)となった慕灼華と劉衍。もちろん、皇太后や柔嘉公主がこのまま黙っているはずがありません。むしろ、ここからが本当の戦いの始まりなのかもしれません。でも、どんな困難が待ち受けていようと、この二人なら絶対に乗り越えられる。そう確信させてくれる、力強い愛の誓いでした。次回が待ちきれません!
【灼灼風流】35話のネタバレまとめ
- 柔嘉公主は、慕灼華と皇帝・劉琛を同時に陥れるため、媚薬を使った卑劣な罠を仕掛ける。
- 劉琛は自らを傷つけることで理性を保ち、慕灼華を守り、公主の最初の計画は失敗に終わる。
- 朝議の場で、慕灼華は劉衍との「私通」の罪で弾劾され、絶体絶命の窮地に陥る。
- 駆けつけた劉衍は、居並ぶ重臣たちの前で「自分は慕灼華の外室(愛人)である」と堂々と宣言する。
- この大胆な告白により、二人は最大の危機を乗り越え、掟の範囲内で愛を貫き、慕灼華の官吏としての道も守り抜く。
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