【灼灼風流】36話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 慕灼華と劉衍は互いの本心を確かめ合い、「娶らず、嫁がず、ただそばにいる」という二人だけの特別な未来を約束し、口づけを交わしました。
  • 恋に破れた孫紜紜は、慕灼華が戸籍を偽っているという弱みを握り、皇太后に告発して彼女を陥れようと企んでいました。

【灼灼風流】第36話をネタバレありでわかりやすく解説する

ついに公認の仲となり、幸せな時間を過ごす慕灼華と劉衍。しかしその裏で、真の黒幕・柔嘉公主の策略が、静かに、しかし着実に兄弟の絆を蝕んでいました。第36話では、これまで公主の駒として動いてきた沈驚鴻が、ついに彼女の最も暗い秘密を知ってしまいます。理想と現実、愛と裏切りが交錯する、衝撃の展開です。

公然の恋と皇帝の嫉妬

障害を乗り越え、ようやく結ばれた慕灼華と劉衍。二人はもはや人目をはばかることなく、仲睦まじく街を歩き、手を取り合います。慕灼華は、劉衍のために心を込めて刺繍した荷包(お守り袋)を贈り、二人は甘く幸せな夜を過ごすのでした。

しかし、その幸せを快く思わない人物がいました。慕灼華に淡い想いを寄せる、若き皇帝・劉琛です。彼は公務を口実に、夜遅くまで慕灼華を宮中に引き留めます。痺れを切らして迎えに来た劉衍と、慕灼華を帰したくない劉琛との間に、静かで険しい火花が散りました。その様子を見ていた柔嘉公主は、「種は蒔かれたわ」と、満足げにほくそ笑むのでした。

「もう私を見るな」――沈驚鴻の決別

柔嘉公主は、自らの駒である沈驚鴻の心をつなぎ留めようと、彼に甘い言葉を囁き、口づけをして誘惑します。「私のことを本当に理解してくれるのは、この世であなた一人だけ…」。

しかし、彼女の非情な行いを目の当たりにしてきた沈驚鴻の心は、もはや彼女から完全に離れていました。「もう結構です。私のことなど、二度と見ないでください」。彼は、初めてはっきりと彼女を拒絶します。

プライドを深く傷つけられた公主ですが、その表情は冷たいままでした。「まだ利用価値がある」。彼女は、朝議で皇帝が沈驚鴻を最高位の官職である吏部尚書に推挙することを知ると、貴族たちを裏で操り、劉衍が推す老臣・盧尧を支持させます。これにより、皇帝は重臣たちの前で面目を失い、その怒りの矛先は、信頼していたはずの叔父・劉衍へと向かうのでした。兄弟の絆を巧みに引き裂く、彼女の恐るべき策略でした。

「三万の将兵を殺したのは…」――衝撃の真実

傷心の沈驚鴻は、妓楼で一人、酒に溺れていました。そんな彼の姿を見かねた北涼の王女・耶沐蓁が、静かに酒を差し出します。彼女は、慕灼華と劉衍が堂々と愛を貫く姿に「羨ましい」と語り、自らの胸の内を吐露し始めました。そして、誰も知らなかった、あまりにも衝撃的な事実を、沈驚鴻に告げるのです。

五年前、拒馬河で三万の将兵を見殺しにしたのは、北涼ではありません。…柔嘉公主、その人です

柔嘉公主が、北涼と裏で手を組み、南宸の兵を見殺しにすることで、邪魔な将軍たちを一掃し、劉衍に深い心の傷を負わせた。その全てが、彼女が権力を握るための、壮大な計画の一部だったのだと。沈驚鴻が信じてきた理想、愛してきた女性の真の姿は、国さえも裏切る、冷酷な策略家だったのでした。

亀裂の深化

衝撃の事実を知らない皇帝・劉琛は、柔嘉公主の策略通り、叔父である劉衍への不信感を募らせていました。劉衍が、北涼との和議が成立した後も徴兵を続けていることを、「軍備を私物化し、謀反を企てているのではないか」と激しく非難します。

劉衍は国の守りのためだと冷静に説きますが、疑心暗鬼に陥った皇帝の耳には届きません。「屋敷に籠り、皇室の家譜を千回書き写すまで、朝議への出席を禁ずる!」。かつてあれほど強固だった叔父と甥の絆に、ついに決定的な亀裂が入ってしまった瞬間でした。

【灼灼風流】第36話を読んだ感想(ネタバレあり)

第36話、前半の慕灼華と劉衍の幸せなシーンにほっこりしたのも束の間、後半の怒涛の展開には、感情が追いつきませんでした…。特に、沈驚鴻が柔嘉公主の最大の罪を知ってしまうシーン。彼の衝撃は、いかばかりだったでしょうか。信じてきた正義、愛してきた人の全てが、偽りだったと知らされた彼の絶望を思うと、胸が張り裂けそうです。耶沐蓁の存在が、彼の唯一の救いとなってくれることを願わずにはいられません。

柔嘉公主の悪女っぷりは、もはや芸術の域ですね。しかし、沈驚鴻にだけは、どこか本物の情を抱いているようにも見える瞬間があり、それが彼女というキャラクターをより複雑で魅力的なものにしていると感じます。彼女の人間的な弱さが、今後の展開の鍵を握るかもしれません。

そして、とうとう劉衍と劉琛の間に亀裂が…。全てが公主の思惑通りに進んでいるのが、本当に悔しいです。慕灼華と劉衍が、この最大の危機をどう乗り越え、どうやって公主の野望を打ち砕くのか。物語は最終局面に向けて、一気に緊迫感を増してきましたね。

【灼灼風流】36話のネタバレまとめ

  • ついに公認の仲となった慕灼華と劉衍は、人目をはばからず、幸せな時間を過ごす。
  • 柔嘉公主は、慕灼華に想いを寄せる皇帝・劉琛と劉衍の間に不和を生じさせるための策略を巡らせる。
  • 沈驚鴻は、柔嘉公主の非情な本性に気づき、初めて彼女を拒絶する。
  • 北涼の王女・耶沐蓁が、沈驚鴻に「5年前の拒馬河の戦いで三万の将兵を見殺しにした真の黒幕は、柔嘉公主だ」という衝撃の事実を告げる。
  • 公主の策略通り、皇帝・劉琛は劉衍への不信感を募らせ、彼に謹慎を命じ、二人の絆に決定的な亀裂が入る。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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