【灼灼風流】4話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 慕灼華は毒の正体を突き止め、犯人が劉衍の体質を知る宮廷内部の人間であると推理しました。
  • 劉衍は慕灼華の素性を調査させ、彼女が偽名を使い、並外れた才能を隠していることに気づきます。
  • 街で追手に囲まれた慕灼華は、機転を利かせて柔嘉公主を利用し、見事に窮地を脱しました。
  • 柔嘉公主は慕灼華の聡明さに気づきながらも彼女を助け、二人の間に新たな繋がりが生まれます。
  • 劉衍も陰から慕灼華を助け、一方で彼の命を狙う黒幕が皇太后であることが示唆されました。

【灼灼風流】第4話をネタバレありでわかりやすく解説する

第4話では、都の知識人たちが集う「文錚楼」を舞台に、慕灼華、劉衍、そして新たなキーパーソンとなる沈驚鴻の知略と信念が激しくぶつかり合います。それぞれの思惑が交錯する中で、慕灼華は再び絶体絶命のピンチに。彼女はどのようにこの危機を乗り越えるのでしょうか。

「養虎為患」と二人の傍観者

柔嘉公主から「私の名を使えば通れるようにしておく」という心強い後押しを受け、慕灼華は侍女の郭巨力を連れて文錚楼の書生会へと向かいます。そこは、国の未来を担う若き才能たちが弁舌を競い合う、熱気に満ちた場所でした。

しかし、慕灼華は登壇するつもりはありません。彼女は郭巨力にそっと語ります。「劉衍様のように高すぎる功績は、陛下への不忠を疑われる材料にもなる。平凡に暮らすためにも、今は高みの見物を決め込みましょう」と。これは、官吏を目指す彼女が、すでに権力の世界の処世術を心得ていることを示す、非常に戦略的な判断でした。

その日の議題は「養虎為患(虎を養いて患いを遺す)」。これは、危険なものを放置すれば将来災いを招くという意味ですが、明らかに戦神と恐れられる定王・劉衍を揶揄するものでした。才気あふれる青年・沈驚鴻が登壇し、見事な弁舌で「虎を恐れるのではなく、その力を使いこなすべきだ」と論じ、満場の喝采を浴びます。

その頃、隣室では劉衍が第一皇子・劉琛を伴い、静かに議論の行方を見守っていました。彼の耳に、慕灼華の辛辣ながらも的を射た批評が聞こえてきます。「議題の内容も、沈驚鴻という男も、何かの意図を感じるわね」。その鋭い洞察力に、思わず笑みをこぼす劉衍。二人の間には、言葉を交わさずとも互いの知性を認め合うような、不思議な空気が流れていました。

再びの窮地と定王の盾

書生会が終わり、文錚楼を後にする慕灼華。しかし、彼女の行く手を阻むように、あの執拗な追手、周家宰たちが待ち構えていました。再び絶体絶命のピンチ。その時、彼女の背後から、まさに虎のような威厳を放つ人物が現れます。定王・劉衍その人でした。

この好機を逃す慕灼華ではありません。彼女はわざと足をもつれさせてよろけ、劉衍の腕の中に倒れ込むという大胆な芝居を打ちます。まるで、彼に守られている親密な関係であるかのように見せつけるために。その迫真の演技に、周家宰たちも手出しができず、引き下がるしかありませんでした。

しかし、百戦錬磨の定王がその程度の芝居を見抜けないはずがありません。彼は冷ややかに、しかしどこか面白がるように彼女に告げます。

その知恵は正しい事に使え。義のない者に官吏は務まらない。仕官など諦めるがよい

それは、彼女の機転を認めつつも、そのやり方を諫めるような、複雑な響きを持つ言葉でした。彼が本当に言いたかったのは、危険な道に進もうとする彼女への警告だったのかもしれません。

済善堂での再会と新たな誓い

場面は変わり、柔嘉公主が運営する慈善施設「済善堂」。彼女は各地の済善堂から集められた帳簿に目を通し、定京の施設を拡充し、子供たちのための学問の先生を置くよう指示を出していました。彼女の眼差しは、常に弱き民に向けられています。

そこへ、一人の青年が先生役として名乗りを上げます。それは、文錚楼で注目を集めた沈驚鴻でした。彼は、かつてこの済善堂に救われた過去を持ち、その恩を返すために、そして公主の理想を実現するために、自らの知識を役立てたいと申し出たのです。二人の間には、単なる主君と臣下というだけではない、深い信頼と絆が存在していることがうかがえました。

消えぬ戦の傷跡と慕灼華への疑念

5年前の拒馬河の戦い。3万の兵を率いながら、生き残ったのは劉衍ただ一人。その心には、今も癒えることのない深い傷と、仲間を救えなかったことへの自責の念が刻まれています。彼の「平凡に暮らしたい」という願いは、英雄という宿命を背負った彼にとって、決して叶わぬ夢なのかもしれません。

そんな彼の前に現れた慕灼華という存在。彼女の聡明さと大胆さは、彼の心を揺さぶりますが、同時に彼女が一体何者なのか、その真の目的は何なのかという疑念もまた、彼の心から消えることはありません。彼女が周家宰と通じている可能性さえ、彼はまだ捨てきれずにいるのです。この聡明すぎる女は、敵か、味方か。劉衍の葛藤は、まだ始まったばかりです。

【灼灼風流】4話を読んだ感想(ネタバレあり)

第4話は、登場人物たちの「知性」と「信念」が火花を散らす、非常に見応えのある回でしたね!文錚楼での舌戦は、まさに言葉の戦い。沈驚鴻のカリスマ性もさることながら、その裏にある権力の匂いを嗅ぎ取り、「高みの見物」を決め込む慕灼華の戦略眼には舌を巻きました。

そして、追手に捕まりかけた彼女が、劉衍を盾にして切り抜けるシーン!あの機転と度胸、本当に天晴れです。劉衍が彼女の芝居を見抜きながらも、結局助けてしまうところに、二人の関係性の変化を感じてニヤニヤしてしまいました。「仕官など諦めろ」という彼の言葉も、突き放しているようで、実は彼女の身を案じているように聞こえてしまいます。

また、柔嘉公主と沈驚鴻の関係も興味深いですね。聡明で慈悲深い公主と、彼女に絶対の忠誠を誓う天才。この二人が今後、物語にどう関わってくるのか、非常に楽しみです。これまで私が見てきたドラマでは、沈驚鴻を演じるシュー・ハイチャオさんは少し癖のある役が多かったので、今回のような忠義に厚い役柄は新鮮で、彼の新たな魅力に期待が高まります。

慕灼華が追手の周家宰を手懐けてしまうのでは?という考察も見かけましたが、彼女ならやりかねない、と思ってしまうから不思議です(笑)。敵すらも手玉に取る彼女の活躍から、ますます目が離せません!

【灼灼風流】4話のネタバレまとめ

  • 慕灼華は文錚楼の書生会に参加するも、目立つことを避け「高みの見物」に徹し、自身の聡明な戦略眼を見せる。
  • 才気あふれる青年・沈驚鴻が弁舌で人々を魅了し、新たなキーパーソンとして鮮烈な印象を残す。
  • 慕灼華は追手に捕まりかけるが、咄嗟の機転で劉衍を盾にし、見事に窮地を脱する。
  • 劉衍は彼女の策略を見抜きながらも結果的に助け、二人の間の複雑な関係性が深まる。
  • 沈驚鴻は、恩人である柔嘉公主が運営する済善堂で子供たちの教師となることを誓い、彼らの特別な絆が示唆される。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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