【灼灼風流】最終回(40話)あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 柔嘉公主は、皇帝の証である「伝国玉璽」を手に反乱を起こし、朝議の場で皇帝に退位を迫りました。
  • 絶体絶命の窮地に、死んだはずの定王・劉衍が蒼梧軍を率いて帰還し、形勢は一気に逆転します。
  • 劉衍の死は、公主の反乱を誘い出すための偽装であり、皇帝・劉琛もその計画に加わっていたことが判明しました。
  • 沈驚鴻もまた、公主を裏切り偽の玉璽を渡していました。全てを失った柔嘉公主は、絶望の淵に突き落とされます。

【灼灼風流】最終回(第40話)をネタバレありでわかりやすく解説する

長きにわたる復讐と野望の果てに、全てを失った柔嘉公主。そして、死の淵から奇跡の生還を果たした英雄・劉衍。ついに迎えた最終回、それぞれの運命が壮絶な結末を迎えます。全ての困難を乗り越えた慕灼華と劉衍が掴み取る、希望に満ちた未来とは。感動の大団円を、最後まで見届けましょう。

愛と犠牲の果てに――沈驚鴻の最期と公主の慟哭

追い詰められた柔嘉公主は、最後の抵抗として、皇帝・劉琛に斬りかかります。しかし、その刃の前に立ちはだかったのは、これまで彼女に全てを捧げてきた男、沈驚鴻でした。彼は自らの身を盾にして皇帝を守り、愛した女性の剣に、その胸を貫かれます。

これで、全ての罪は…私が、背負います…

息絶える間際、彼は愛する公主の腕の中で、安らかな表情でそう呟きました。その亡骸を抱きしめ、公主は「あなたごときが、私に愛されるとでも思ったの?」と憎まれ口を叩きながらも、その瞳からは大粒の涙がとめどなく溢れ出ていました。それは、彼女の中に、まだ人間としての心が、わずかに残っていたことの証でした。

玉座での孤独な死

「自分に嘘をおつきにならないで」。慕灼華の言葉も、もはや彼女の心には届きません。「勝てば官軍、負ければ賊軍。もはや、何も言うことはないわ」。

全ての希望を失った彼女は、一人、静かに玉座へと歩み寄ります。生涯を懸けて求め続けたその場所に、ゆっくりと腰を下ろす。そして、あらかじめ用意していた毒を、静かにあおりました。誰にも看取られることなく、自らが焦がれた玉座の上で、孤独にその生涯の幕を下ろしたのでした。

全ては壮大な芝居だった

全てが終わり、慕灼華は愛する人の元へと駆け寄ります。彼は、生きていた。劉衍の死が報じられた時も、彼女は肌身離さず持っていた玉佩の温もりから、彼の生存を信じ続けていたのです。

劉衍は、一連の計画の全貌を彼女に語り始めます。皇帝・劉琛と慕灼華が暖閣で罠にはめられそうになった、あの中秋の夜から、すでに兄弟の壮大な芝居は始まっていたこと。劉衍の投獄も、賜死の毒酒も、全ては柔嘉公主を完全に油断させ、彼女が自ら謀反の尻尾を掴ませるための、壮大な計略だったこと。

仮死状態になるという危険極まりない賭けだったと知り、慕灼華は安堵の涙を流し、彼の胸に顔をうずめるのでした。

「女子も官職を続けられる」――そして、婚礼の儀へ

平和を取り戻した南宸では、新たな時代が始まろうとしていました。新皇帝・劉琛は、亡き父と叔父の想いを胸に、誓いを立てます。「偉業を成し歴史に名を残すことは目指さない。ただ国の繁栄と民の幸福のために尽くすのみ」。その姿は、もはやかつての未熟な皇子ではなく、国を背負う名君の風格に満ちていました。

慕灼華と劉衍は、「婚儀などせずとも、共に白髪になるまでそばにいよう」と、二人だけの静かな未来を誓い合います。しかし、そんな二人を、仲間たちが放っておくはずがありませんでした。

「陛下が倒れられた!」という偽の知らせで二人を屋敷に呼び出すと、そこには華やかな婚礼の衣装と、祝福の笑顔で待ち構える仲間たちの姿がありました。そして、皇帝・劉琛は、二人の結婚を祝福すると共に、国の歴史を覆す、新たな詔を高らかに宣言します。

これより、女子も嫁いだ後、官職を続けることを許す!

それは、慕灼華がずっと夢見てきた、女性がその才能を家庭のために犠牲にすることなく、堂々と国のために発揮できる、新しい時代の幕開けを告げるものでした。仲間たちの万雷の祝福の中、慕灼華と劉衍は、ついに晴れて夫婦の誓いを交わすのでした。

物語は、その後、慕灼華が功績を重ね、国の最高位である中書令にまで上り詰めたことを語り、幸せな笑顔の二人を映し出して、大団円の幕を下ろします。

【灼灼風流】最終回(第40話)を読んだ感想(ネタバレあり)

最高の最終回でした!これまでの全ての伏線が見事に回収され、悪は滅び、愛と正義が勝利する。王道でありながら、涙と感動に満ちた、本当に素晴らしい大団円だったと思います。

柔嘉公主の最期は、彼女が犯した罪を考えれば当然の報いでしたが、玉座で一人孤独に死んでいく姿には、どこか哀れさを感じずにはいられませんでした。そして、最後まで彼女を愛し、その罪ごと彼女を抱きしめて死んでいった沈驚鴻…。彼の純粋な想いを思うと、本当に胸が痛みます。

しかし、何と言っても劉衍が生きていた!その事実だけで、もう感無量です。しかも、全てが彼と皇帝、そして慕灼華が仕組んだ壮大な逆転劇だったとは!最後の最後まで、私たち視聴者を手のひらの上で転がしてくれましたね。

そして、慕灼華と劉衍の婚礼シーン。仲間たちによるサプライズという演出が、本当に素敵で、見ているこちらも幸せな気持ちでいっぱいになりました。そして、最後の「女性も結婚後に官職を続けられる」という新しい制度の布告。これこそが、慕灼華という一人の女性が、自らの力で時代を動かし、未来を変えた証です。この物語のテーマを見事に体現した、最高のハッピーエンドでした。たくさんの感動をありがとう!

【灼灼風流】最終回(第40話)のネタバレまとめ

  • 追い詰められた柔嘉公主は皇帝を殺害しようとするが、沈驚鴻が身を挺して庇い、命を落とす。
  • 全てを失った柔嘉公主は、玉座で自ら毒をあおり、その生涯に幕を下ろす。
  • 劉衍の死は、公主の反乱を誘い出すための偽装であり、皇帝・劉琛と仕組んだ壮大な計略であったことが明かされる。
  • 全ての戦いを終え、慕灼華と劉衍は、仲間たちからのサプライズで、華やかな婚礼の儀を挙げる。
  • 新皇帝・劉琛の詔により、女性も結婚後に官吏を続けることが許される新時代が到来し、慕灼華の長年の夢が叶う。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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