【物語は鮮やかに縁は儚く】20話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 夫・寒洲(ルー・ハンヂョウ)は青梨(チンリー)の病院へ行こうとしますが、娘・安安(アンアン)が「ママはパパのスープとバラが好きだから、明日の朝一緒に行こう」と巧妙に説得しました。
- 寒洲は「明日は必ず青梨の機嫌を直す」と決意し、その夜病院へ行くのを断念してしまいます。
- 病院では、看護師が充電の終わった携帯電話を青梨に届け、「子供はこれからできますよ」と善意で励ましますが、青梨は力なく微笑むだけでした。
- 一人になった青梨は、エコー写真を見つめ、「あの人はどうして他の人と楽しそうにしてるの…」と憎しみを募らせます。
- 青梨は、かつて寒洲に「私からも最高のサプライズをあげる」と送ったメッセージの続きに、流産した我が子の「エコー写真」を添付し、寒洲に送信しました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第20話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、絶望の底から、夫・寒洲へ「流産の証拠」であるエコー写真を送信した青梨。 彼女の「最高のサプライズ」は、夫の元へ届いたのでしょうか。 第20話は、その復讐の切り札が、最も残酷な形で、夫の目に触れることなく消え去る衝撃の場面から始まります。
娘・安安による「証拠隠蔽」
場面は、翌朝の陸寒洲の家のキッチンから始まります。 寒洲は、第19話での安安の提案通り、青梨のためにエプロンをつけ、料理本『家常菜王』を見ながら、甲斐甲斐しくスープ用のニンジンを切っていました。 彼は、これから病院へ行き、スープとバラの花束で「妻の機嫌を直そう」と本気で考えていたのです。
しかし、その背後から、恐ろしい影が忍び寄ります。 娘の安安です。 彼女は、寒洲が料理に集中している隙に、廊下からこっそりと、テーブルに置かれていた寒洲のスマートフォンを手に取りました。
安安はチャット履歴を開きます。 そこには、青梨(寒洲の登録名は「妻さん」)から、昨夜送られてきたばかりのメッセージが表示されていました。 それは、青梨が血の涙と共に送信した、**「臨床診断:妊娠6週」**と記載された、胎児のエコー写真でした。 青梨の最後の訴えは、確かに寒洲の携帯に届いていたのです。
安安は、そのメッセージを躊Tなく長押しし、「削除」を選択。 青梨の復讐の第一矢は、こうして、当の本人である寒洲に届く前に、実の娘(だと思っていた)の手によって、あまりにもあっけなく握り潰されました。
悪魔の英才教育「宋青梨は悪い女」
安安は、証拠隠蔽を終えると、廊下でナイトガウン姿の母・沈依依(シェン・イーイー)と合流します。 「ママ、宋青梨っていう悪い女が、パパに写真を送ったの。私、その写真消しちゃった」 得意げに報告する安安に、依依は目を見開きます。 「どんな写真だったの?」 「えーっと、わからない。『6週』って書いてあった。あ!病院のエコー写真みたいだった」
その言葉を聞いた依依は、冷たい嘲笑を浮かべます。 「宋青梨のあの女。子供はもういないのに、まだ寒洲に知らせたいわけ」 安安が「安安、間違ったことした?」と不安そうに尋ねると、依依は娘の頬を優しく撫で、恐ろしい「教育」を施します。
「安安は間違ってないわ」 「宋青梨は悪い女なの。ママのすべてを奪った女よ」 「あなたもパパがいなくなるのは嫌でしょ? 悪い女に盗られたくないなら、絶対にママを手伝って。いい?」
この言葉に、安安は力強くうなずきます。 「うん! 安安、わかった。安安は絶対にママと、あの悪い女を追い出す!」 依依は、満足そうに安安を抱きしめます。 しかし、その表情は冷酷なままでした。 彼女は、娘を「共犯者」に仕立て上げ、自らの復讐の道具とすることに成功したのです。
絶望と決別「ブラックリストへの追加」
一方、何も知らない青梨は、人民医院の病室で、青白い顔のままスマートフォンを見つめていました。 彼女の画面には、寒洲(連絡先名は「夫」)に送ったエコー写真が、「未読」のままになっていることが表示されています。 (※安安が削除したのは寒洲の端末のメッセージであり、青梨の端末からは送信済み・未読として表示されます)
青梨は、寒洲が意図的にこのメッセージを「無視」しているのだと思い込みます。 彼女は、過去に寒洲から送られてきた「妻さん、数日出張に行ってくる」という、今はもう嘘でしかない優しいボイスメッセージを再生します。 幸せだった過去と、残酷な現在の仕打ち。 そのギャップに、彼女は絶望と怒りを新たにします。
(陸寒洲、あなたは本当に私を徹底的に裏切った) 青梨は、決意した表情でスマートフォンの設定を開き、ついに寒洲の連絡先を「ブラックリストに追加」=着信拒否しました。 それは、彼女の側から、寒洲との全ての縁を断ち切る、決別の儀式でした。
病院での遭遇「妊娠した途端に流産なんて」
場面は変わり、病院のナースステーション。 二人の看護師が、青梨の噂話をしていました。 「ねえ、宋さん本当に可哀想、妊娠した途端に流産なんて」 「そうよ、一人ぼっちで病院にいて、本当に気の毒」 「彼女の旦那、愛妻家で有名じゃなかった? なのに、付き添ってる姿を見ないわね」
その時です。 彼女たちの背後に、一人の男が立っていました。 第19話での約束通り、スープとプレゼント(そしてバラの花束)を持って「妻の機嫌を直しに」来た、陸寒洲です。 彼は、安安を連れていました。
看護師たちの会話が、彼の耳に突き刺さります。 彼は、険しい表情で、看護師たちに尋ねました。 「ええと、今話していた宋さんとは? 私の妻、宋青梨ですか?」
青梨が送ったエコー写真は、娘の手で削除されました。 しかし、寒洲はついに、病院という公の場で、第三者の口から「妊娠」そして「流産」という、彼が「聞き間違いだ」と否定し続けた真実の「カケラ」を、真正面から突き付けられてしまったのです。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第20話を読んだ感想(ネタバレあり)
第20話は、安安の恐ろしさが頂点に達した回でした。 エコー写真を削除するあの冷静な指先。 子供の嫉妬などというレベルではありません。 あれは、依依の「悪い女」という洗脳を完璧に信じ込み、母親(依依)を守るためなら、証拠隠蔽すら厭わないという「共犯者」の行動です。 寒洲が青梨のためにスープを作っている、その背後で、青梨の最後の訴えが消されていく。 この構図は、あまりにも皮肉で、恐ろしすぎます。
そして、依依の洗脳教育。 「ママのすべてを奪った女よ」という言葉。 これは、真実とは全く逆です。 青梨の「命の恩人」という功績を奪い、夫を奪い、娘(安安)の心まで奪おうとしているのは、依依自身。 この歪んだ教育によって、安安の心は、もう取り返しのつかないところまで来てしまったのかもしれません。
青梨が「未読」のメッセージを見て、「無視された」と絶望し、寒洲をブラックリストに追加するシーンは、本当に胸が痛みました。 「削除された」とは夢にも思わず、夫に「また裏切られた」と誤解していく。 この「すれ違い」こそが、依依の最大の狙いだったのでしょう。
しかし、最後の最後で、事態は動きました。 寒洲が、看護師の噂話から「流産」というキーワードを耳にする。 彼は「機嫌を直しに」来ただけなのに、いきなり自分が「子供を殺した」かもしれないという、全く理解不能な事実に直面させられる。 エコー写真という「証拠」は消されても、「真実」はこんな形で漏れ伝わる。 彼がこの言葉をどう受け止めるのか。 物語が、次のステージへ進むことを強く予感させる、衝撃的な引きでした。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第20話のネタバレまとめ
- 青梨のためにスープを作っていた寒洲の隙を突き、娘の安安が寒洲のスマートフォンを盗み見します。
- 安安は、青梨から送られてきていた「妊娠6週」のエコー写真のメッセージを発見し、寒洲が気づく前に「削除」して証拠を隠蔽しました。
- 安安は、依依にそのことを報告。依依は「宋青梨は悪い女。ママのすべてを奪った女よ」と安安に徹底的に洗脳教育を施します。
- 病院の青梨は、送ったエコー写真が「未読」のままであることに、寒洲に「無視された」と絶望します。
- 青梨は「あなたは本当に私を徹底的に裏切った」と、寒洲の連絡先を「ブラックリストに追加(着信拒否)」し、完全な決別を果たします。
- 一方、何も知らない寒洲は、安安を連れて「青梨の機嫌を直しに」病院を訪れますが、ナースステーションで「宋さん、妊娠した途端に流産なんて可哀想」という看護師の噂話を聞いてしまいます。
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