【物語は鮮やかに縁は儚く】21話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 夫・寒洲(ルー・ハンヂョウ)は青梨(チンリー)のためにスープを作っていましたが、娘の安安(アンアン)が、青梨から寒洲に送られた「妊娠6週」のエコー写真のメッセージを、寒洲が気づく前に削除し、証拠を隠蔽しました。
- 依依(イーイー)は安安に「宋青梨は悪い女。ママのすべてを奪った女よ」と徹底的に洗脳教育を施します。
- 病院の青梨は、送ったエコー写真が「未読」のままであることに、寒洲に「無視された」と絶望しました。
- 青梨は「あなたは本当に私を徹底的に裏切った」と、寒洲の連絡先を「ブラックリストに追加(着信拒否)」し、完全な決別を果たします。
- 何も知らない寒洲は、安安を連れて「青梨の機嫌を直しに」病院を訪れますが、ナースステーションで「宋さん、妊娠した途端に流産なんて可哀想」という看護師の噂話を聞いてしまいました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第21話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、ついに「妊娠」「流産」というキーワードを第三者から耳にしてしまった寒洲。 第21話は、彼がその真実に迫ろうとするも、本妻・依依と娘・安安の鉄壁の連携によって、またもや真実から遠ざけられてしまう場面から始まります。 そして、絶望の底にいる青梨の前に、さらなる地獄の光景が広がります。
依依と安安の完璧な火消し「流産するはずがない」
ナースステーションで「宋さん、妊娠した途端に流産なんて」という言葉を聞き、寒洲は「宋青梨さん?」と動揺します。 彼が真実にたどり着くかと思われた、まさにその瞬間。 一緒に来ていた沈依依が、即座に間に割り込みました。
「寒洲。奥様は子供を産めない体なのに、流産するはずがないでしょう?」 「彼女たちが言ってるのは、きっと別の宋さんよ」 依依は、青梨が「子供を産めない体」であるという、寒洲(そして陸家)の共通認識を利用し、看護師たちの話を「人違い」だと断定させようとします。
さらに、娘の安安も完璧なアシストを入れます。 「そうだよ、パパ。もし青梨ママが妊娠したら、きっとあなたに言うよ」 (※青梨が送ったエコー写真は、安安自身が削除済みです) 依依は、看護師たちを「医療従事者として不適切だ」と一喝し、話を強引に終わらせました。 寒洲は、安堵したような、しかしどこか疑いが晴れない表情を浮かべます。
依依の「土下座」発言と、寒洲の甘い判断
依依は、寒洲が青梨のもとへ一人で行くことを阻止するため、驚くべき提案をします。 寒洲が「何しに来たんだ」「青梨がおまえを見ると機嫌が悪くなる。帰りなさい」と彼女の同行を拒否すると、依依は、いかにも反省したという態度で、彼の腕にすがりつきました。
「私のせいで青梨と揉めてほしくないの」 「もし彼女の機嫌が直ったら、たとえ土下座して謝罪することになっても構わないわ」
この「土下座してでも謝る」という殊勝な(フリをした)態度に、寒洲の心はまたしても揺らぎます。 彼は「バカだな」「君には辛い思いをさせる」と、依依の演技にすっかり騙されてしまいました。 安安の「ママを行かせてあげてよ」という後押しもあり、寒洲は、結局、青梨が最も会いたくないであろう二人、依依と安安を連れて、病室へ向かうことを許可してしまいます。
姑・陸母の登場「さっさと別れなさい!」
しかし、一行がエレベーターホールに向かうと、そこにはさらなる強敵が待ち構えていました。 寒洲の母、陸母です。 彼女は、寒洲が会社に来ないことを不審に思い、会社に電話をかけて、寒洲が「青梨の癇癪」のせいで病院に来ているのだと思い込んでいたのです。
「寒洲! いつまで青梨のわがままを許すつもりなの!」 陸母は、寒洲が「青梨は癇癪を起こしてない」とかばうのも聞かず、青梨への積年の不満をまくしたてます。 「まだ彼女をかばうの!」 「彼女は子供を産めない。仕事でもあなたを助けられない」 「そんな女、どうして家に置いているの? さっさと別れなさい!」
青梨がこの家で「子供を産めない」という一点だけで、どれほど無価値な存在として扱われてきたか。 その現実が、姑の口から赤裸々に語られます。
跡継ぎ(男児)の判明と、青梨の「証拠」撮影
その緊迫した空気を破ったのは、またしても依依でした。 彼女は、わざとらしく咳き込み、「あっ、赤ちゃんが私を蹴ったわ」とアピールします。 ちょうどその時、エレベーターのドアが開き、青梨が降りてきました。 しかし、口論に夢中な4人は、まだ青梨の存在に気づきません。
依依は、寒洲の手を取り、自分の膨らんだお腹に当てさせると、決定的な一言を放ちます。 「寒洲。あなたの息子はやんちゃね」 その光景を見た青梨は、静かにスマートフォンを取り出し、録画を開始します。
「おまえが妊娠してるのは男の子か」 寒洲の問いに、依依は「ええ。私たち、男の子も女の子もいるね」と、安安と合わせて完璧な「家族」だとアピールします。 それを聞いた陸母は、態度を豹変させ、大喜びしました。 「私の可愛い孫息子!」「これで私たち陸家も跡継ぎができた! ハハハ!」 安安も「おばあちゃん、ママが弟を産むよ!」と、その「幸せな家族」の輪に加わります。
青梨は、その全てを、涙を流しながらスマートフォンのカメラに収め続けていました。
新たな復讐の誓い「誰もいい思いはさせない」
録画をやめた青梨の目には、涙が浮かんでいました。 しかし、その心は、悲しみだけではありません。 (でも彼らには結婚証明書がある) 第16話で警察に訴えても無駄だったように、法的に強いのは依依です。 (ママが必ず仇を討ってあげるから) (誰もいい思いはさせない)
彼女は、自分が今撮影したこの「証拠」を使い、法とは別のやり方で、この「幸せな家族」全員に仇を討つことを、改めて強く誓ったのです。 寒洲が、依依に「服を着て。冷えないように」と上着をかける、その瞬間。 寒洲はふと振り返り、立ち去ろうとする青梨の姿に気づき、その背中と目が合いました。 「…青梨?」 寒洲が、青ざめた顔で彼女の後を追いかけます。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第21話を読んだ感想(ネタバレあり)
第21話は、あまりにも地獄のような「家族団らん」でした。 看護師の噂話という、真実への細い糸口を、依依と安安が「子供を産めないはず」という「共通認識」を利用して断ち切るシーンは、見事としか言いようがありません。 寒洲の思考を、完全にコントロールしています。
そして、依依の「土下座してもいい」という発言。 これで寒洲は「依依は反省しているし、なんて健気なんだ」と、完全に騙されてしまいました。 彼女の本当の目的(青梨に告げ口されたら、即座に「中傷だ」と言い返すため)に気づかない寒洲が、本当に愚かでなりません。
姑・陸母の登場で、青梨の立場がいかに脆いものだったかが、より鮮明になりました。 「子供を産めない」「仕事もできない」=だから「別れろ」。 この家では、青梨は人間としてではなく、ただ「跡継ぎを産む道具」としてしか見られていなかったのです。 だからこそ、依依が「男の子(跡継ぎ)」を妊娠していると知った瞬間の、陸母の手のひら返し。 吐き気がするほど醜悪な光景でした。
その全てを、流産し、内臓まで損傷した青梨が、涙を流しながら録画している。 これ以上の地獄があるでしょうか。 しかし、彼女の「誰もいい思いはさせない」という誓いが、何よりも力強く響きました。 彼女はもう、夫の愛を求めていません。 法にも頼りません。 彼女が手にした「録画」という武器で、この偽りの家族をどう崩壊させていくのか。 最後に寒洲が青梨に気づきましたが、もう遅すぎます。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第21話のネタバレまとめ
- 寒洲が看護師の「流産」の噂を聞き動揺するも、依依と安安が「子供を産めないはず」「人違いだ」と即座に否定し、寒洲を丸め込みます。
- 依依は「土下座してでも謝る」と殊勝な態度を見せ、寒洲は依依と安安の病室見舞いへの同行を許可してしまいます。
- エレベーターホールで姑・陸母に遭遇。陸母は青梨を「子供を産めない女」と罵倒し、寒洲に「さっさと別れなさい」と迫ります。
- その場で、依依が「赤ちゃんが私を蹴った」「あなたの息子よ」と、お腹の子が「男の子」であることをアピール。陸母は「陸家の跡継ぎができた」と大喜びします。
- 青梨は、その「幸せな家族団らん」の様子を、涙を流しながらスマートフォンで録画(証拠収集)します。
- 青梨は「ママが必ず仇を討つから」「誰もいい思いはさせない」と、法的な手段とは別の、新たな復讐を誓います。
- 立ち去ろうとした青梨と寒洲の目が合い、寒洲が「青梨?」と彼女を追いかけました。
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