復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】23話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 夫・寒洲(ルー・ハンヂョウ)は病院で青梨(チンリー)が退院したことを知り、「彼女は何かに気づいたのか?」と激しく動揺しました。
  • 姑・陸母が「依依(イーイー)のお腹の子が一番大事」と引き留めるも、寒洲は「青梨より大事なことなんてない」と叫び、二人を振り切って青梨を探しに行きます。
  • しかし、エレベーターですれ違い、青梨は「これからは、陸寒洲のそばに、もう宋青梨はいない」と心の中で決別を誓いました。
  • 青梨は実家である壮麗な宋家の屋敷に戻り、「お嬢様」として祖父・宋懐安(ソン・ホワイアン)と大勢の使用人に迎えられました。
  • 祖父は、青梨が身分を隠していたこと、安安(アンアン)を育てていたこと、そして流産したこと全てを知っており、寒洲を「クズだ」と断罪します。
  • 祖父は「宋家の全てのリソースを使って」青梨の復讐を助けると約束し、さらに1週間後に「婿選びの宴」を開催すると宣言しました。
  • 青梨は「今はあの子のために正義を求めたい」と戸惑いを見せました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第23話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、ついに実家である宋家に戻り、「富豪令嬢」としての本来の姿を取り戻した青梨。 祖父からの全面的なバックアップの約束と、「婿選びの宴」という予想外の提案を受けました。 第23話は、その続き、青梨の復讐への決意と、彼女を失ったことをようやく実感し始めた寒洲の焦りが描かれます。

祖父の狙い「あやつを悔しがらせてやるんじゃ」

物語は、宋家の豪華なリビングで、青梨と祖父・宋懐安が話している場面から始まります。 青梨は、改めて「本当に、婿選びの宴なんて参加したくありません」と、祖父の提案に難色を示します。 しかし、祖父の決意は固いようです。

「青梨、おじい様の言うことを一度でいいから聞いておくれ、な?」 祖父は、青梨の手を優しく握りながら、その真意を明かします。 「お前は知らんじゃろうが、この都の若き才能たちは、一人残らず優秀なんじゃ」 「わしらは今回こうしよう、一人見つけて、陸寒洲より10倍、いや違う、100倍はいい男を。咱们气死他(あやつを悔しがらせてやるんじゃ)

祖父の目的は、単に青梨に良い伴侶を見つけることだけではありませんでした。 可愛い孫娘をここまで苦しめた陸寒洲に対し、最高の男を見せつけることで「あいつを後悔させてやる」という、祖父なりの「復讐」でもあったのです。 しかし、青梨の反応は、祖父の予想とは少し違いました。

「どうでもいい人を悔しがらせてどうするんです」 彼女は、ふっと静かに笑います。 「陸寒洲はもう、私にとって 何でもありません」 その言葉には、もはや憎しみすら通り越した、完全な「無関心」が表れていました。

最強の助っ人、弁護士・徐子陵の登場

青梨が完全に吹っ切れた様子を見て、祖父は満足そうにうなずきます。 「お前が吹っ切れたなら、おじい様も安心じゃ」 そして、彼は杖を持ち直し、復讐への具体的な一歩を示しました。

「そうと決まれば。わしはな、非常に腕の立つ弁護士を知っておる。時間がある時に、彼と会って話してきなさい」 祖父は、一枚の名刺を青梨に手渡します。 「この沈依依という女、我々は必ずやあ女を牢屋にぶち込んでやる。よくもわしの可愛い孫娘をここまでコケにしてくれた。思い知らせてやるわい」 祖父の怒りは、寒洲だけでなく、直接青梨を陥れた依依にも向けられていました。

青梨は、名刺に書かれた名前を見つめます。 「徐子陵(シュー・ズーリン)」 「この名前、どこかで聞いたことがあるような…」 彼女は、その名前に何か引っかかるものを感じている様子です。

場面は変わり、青梨は窓際でスマートフォンを手に取り、早速、徐子陵に電話をかけます。 法律相談をしたい旨を伝えると、徐子陵は「いいですよ。1時間後、城北カフェで」と、スムーズに面会の約束を取り付けました。 宋家の力強いバックアップを得て、青梨の反撃が、法的な側面からも始まろうとしています。

消えた青梨の痕跡、寒洲の絶望

一方、その頃。 陸寒洲は、青梨を探して家に戻っていました。(第22話で家を飛び出した後、病院にもどこにもいなかったため、戻ってきたのでしょう) しかし、リビングに足を踏み入れた彼は、愕然とします。

家の中は綺麗に片付いているものの、そこにあるはずの青梨の私物や、二人の思い出の写真立てなどが、跡形もなく消え去っていたのです。 第17話で彼が気づいた「写真立ての消失」は、ほんの一部に過ぎませんでした。 青梨は、この家から、自分の存在の痕跡を完全に消し去っていたのです。

「青梨の物が、全部ない…」 寒洲は、震える声でつぶやきます。 「彼女は俺から離れる気だ」 彼は、ようやく青梨の本気の決別を、現実として突き付けられました。

「ブロックされた」― 届かないメッセージ

寒洲は慌ててスマートフォンを取り出し、青梨(登録名はまだ「妻さん」のままです)にメッセージを送ります。 「妻さん、どこへ行った? 会いたい」 しかし、送信ボタンを押すと、無情にも「!」マークと共にエラーメッセージが表示されました。 「メッセージは送信されましたが、相手に受信を拒否されました。

ブロックされた」 寒洲は、絶望した表情で立ち尽くします。 電話も繋がらず、メッセージも届かない。 青梨は、彼との全ての繋がりを、物理的にも、デジタルの上でも、完全に断ち切ったのです。

そこへ、姑・陸母が帰宅します。 寒洲の真っ赤になった目を見て、彼女はまだ状況を理解していません。 「目が真っ赤じゃないの。お母さんが言うけどね、あの子はただ駄々をこねてるだけよ」

しかし、寒洲の耳には、もう母の言葉は届いていませんでした。 「彼女にブロックされた」 彼は、必死の形相で、青梨が好きだった場所を思い返します。 「美術館、城北カフェ。ここは彼女が一番好きだった場所だ」 「探しに行く。彼女なしではいられない」 寒洲は、母の制止を振り切り、再び家を飛び出していきました。 しかし、彼が向かおうとしている「城北カフェ」は、まさに今、青梨が「新しい協力者」と会うために向かっている場所だったのです。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第23話を読んだ感想(ネタバレあり)

第23話は、青梨の精神的な成長と、寒洲の転落ぶりが際立つ回でした。 まず、青梨。 祖父の「寒洲を悔しがらせてやる」という提案に対し、「どうでもいい人を悔しがらせてどうするんです」「陸寒洲はもう、私にとって 何でもありません」と言い切ったシーン。 これは、本当に彼女が強くなった証拠だと感じました。 つい数話前まで、彼の裏切りに涙し、絶望していた彼女が、もはや彼を「どうでもいい人」と断じている。 最高の復讐は、相手を憎み続けることではなく、「無関心」になることなのかもしれません。

そして、祖父の全面サポート! 「非常に腕の立つ弁護士」の紹介と、「牢屋にぶち込んでやる」という力強い言葉。 これまでの青梨の孤独な戦いを思うと、本当に心強い味方が現れたと感じます。 弁護士の徐子陵という名前も、青梨が聞き覚えがある様子だったのが気になりますね。過去に何か接点があったのでしょうか?

一方、寒洲は、もはや哀れとしか言いようがありません。 家から青梨の痕跡が消え、メッセージもブロックされ、ようやく事態の深刻さを理解したようです。 「彼女なしではいられない」という叫びは、本心なのでしょうが、あまりにも身勝手です。 彼が青梨をここまで追い詰め、彼女の心を殺したのは、他の誰でもない彼自身なのに。 姑の「駄々をこねてるだけ」という認識も、寒洲のこれまでの甘やかしが生んだ結果でしょう。

最後の、寒洲が「城北カフェ」へ向かうシーン。 これは、新たな波乱の予感しかしません。 青梨が弁護士と密会している(かもしれない)場所に、何も知らない寒洲が現れる。 そこで何が起こるのか。 寒洲は、青梨の「完全な決別」と「復讐への意志」を、目の当たりにすることになるのでしょうか。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第23話のネタバレまとめ

  • 青梨は祖父からの「婿選びの宴」への参加を渋りますが、祖父の目的が「寒洲を悔しがらせる」ことだと知り、「陸寒洲はもう何でもありません」と完全な無関心を示します。
  • 祖父は、青梨の復讐を助けるため、「非常に腕の立つ弁護士」徐子陵を紹介し、「沈依依を牢屋にぶち込んでやる」と宣言します。
  • 青梨は徐子陵に連絡を取り、「城北カフェ」で会う約束をします。
  • 一方、寒洲は家から青梨の私物が全て無くなっていることに気づき、「彼女は俺から離れる気だ」と愕然とします。
  • 青梨に送ったメッセージが「受信拒否」されたことで、自分がブロックされたことを悟り、絶望します。
  • 姑は「駄々をこねてるだけ」と相手にしませんが、寒洲は「彼女なしではいられない」と、青梨が好きだった「美術館」や「城北カフェ」を探しに家を飛び出しました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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