復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】3話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 夫・陸寒洲(ルー・ハンヂョウ)の本音「永遠にバレなければいい」を聞いた宋青梨(ソン・チンリー)は、絶望の中で覚醒します。
  • 青梨は「富豪令嬢」である実家の祖父に電話し、過去に寒洲をかばった事故で「子供を産めない体」になっていたことが明らかになりました。
  • 1週間の失踪の後、青梨は「富豪令嬢・宋青梨」として、何も知らない夫・寒洲が待つ家に戻ります。
  • 寒洲が用意した豪華な「最後の晩餐」の場で、青梨は「偽物」の戸籍謄本をテーブルに突き付けました。

【物語は鮮やかに縁はかない】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、ついに反撃の切り札を突き付けた青梨。 第3話は、彼女が夫に与えた「最後のチャンス」が、最も残酷な形で踏みにじられる回です。 夫の嘘が次々と暴かれ、青梨の怒りと決意が臨界点に達する、息詰まる展開を徹底解説します。

最後のチャンスと夫の嘘

第2話のラスト、青梨がテーブルに置こうとした「偽物」の戸籍謄本。 夫の寒洲がその証拠に触れようとした瞬間、彼の携帯電話が鳴り響きました。 絶妙すぎるタイミングでの着信です。

携帯を見た寒洲は、明らかに慌てた表情で立ち上がります。 「青梨、会社で急用だ。一度戻らないと。先に食べててくれ」 彼は、動揺を隠すようにそう告げました。

しかし、青梨はもう騙されません。 立ち去ろうとする寒洲の腕を掴み、彼女は冷静に、冷え切った目で問い詰めます。 「本当に会社に戻るの?」

一瞬ためらった寒洲ですが、青梨の手を振りほどき、作り笑顔で「すぐ戻るから」と言い残し、足早に家を出ていきました。 一人残されたリビングで、青梨はテーブルの上の戸籍謄本を冷たく見つめます。

「寒洲。最後のチャンスをあげる」 「もしまた私を騙したら、二度とあなたを許さない」

この言葉は、青梨の中にまだわずかに残っていた「情」の表れでした。 ここで彼が真実を話してくれさえすれば、という最後の望み。 しかし、寒洲はまたしても嘘をつき、そのチャンスを自ら手放したのです。

嘘の行き先、病院での密会

寒洲の嘘を確信した青梨は、彼の後を追います。 もちろん、寒洲が向かった先は会社などではありませんでした。 彼が慌てて駆け込んだのは「海市第一医院」という病院です。

青梨は物陰から、寒洲が病室に入っていくのを確認し、静かにドアの隙間から中の様子を伺います。 そこには、青梨が最も見たくない光景が広がっていました。

病室のベッドには、あの沈依依(シェン・イーイー)が横たわっていました。 寒洲は、彼女のそばに駆け寄り、優しくその手を握ります。

「ごめんなさい」 依依は弱々しい声で謝罪します。 「妊娠中に熱を出して」「食事の邪魔をしちゃって」

この会話で全てがつながりました。 寒洲は、青梨との「最後の晩餐」の最中に、本妻である依依から「熱が出た」と連絡を受け、全てを放り出して駆け付けたのです。 青梨の突き付けた証拠も、青梨の問いかけも、全て「妊娠中の依依」の前では無価値だったというわけです。

打ち砕かれた信頼、同じデザインの指輪

依依は「安安に会いたくなったわ。会いに行きたい」と寒洲に甘えます。 青梨がドアの外で「いいよ。一緒に会いに行こう」という心の声を押し殺していると、寒洲はさらに信じがたい行動に出ました。

彼はポケットから指輪を取り出すと、沈依依の左手の薬指に、優しくそれをはめたのです。 その指輪を見た瞬間、青梨は息をのみます。

なぜなら、その指輪は、青梨が今まさに自分の左手薬指にはめている指輪と、全く同じデザインだったからです。

「気に入ったか?」と優しく尋ねる寒洲。 依依は嬉しそうに「寒洲、本当に優しいのね。愛してるわ」と答え、彼の頬にキスをします。 寒洲は、そのキスを微笑んで受け入れました。 青梨の目の前で、自分と同じ指輪を別の女にはめ、愛を語り合う夫。 これ以上の侮辱があるでしょうか。 青梨は、静かにその場を後ずさるしかありませんでした。

暴かれた二重生活の記憶

廊下の壁に寄りかかり、震える青梨。 病室からは二人の会話が聞こえてきます。

「俺たちは夫婦で 娘もいる。愛してるから当然だろ?」「でもこの指輪は 青梨の前では 外してくれ」「分かってるわ」「奥様こそ想い人だものね」「安心して。私たちの関係は絶対に 知られないようにする」

全ては、計画的なものでした。 寒洲は青梨を「想い人」としてそばに置きながら、依依を「本妻」として遇し、二人の女性を巧みに使い分けていたのです。 青梨が信じていた「愛の証」である指輪すら、この二重生活を完璧に演じるための小道具に過ぎませんでした。

「なに? 一夫二妻が流行りなの?」 「寒洲…本当に汚らわしい」

怒りと侮蔑に満ちた青梨は、自らの左手薬指から、あの「偽物の指輪」を強く抜き取りました。 これまでの10年間を、夫への愛を、すべて投げ捨てるかのように。

宣戦布告の「最高のサプライズ」

その時、青梨の携帯に、寒洲からメッセージが届きます。 「妻へ:数日出張に行く。戻ってきたら最高のサプライズを用意するよ」 病院から依依の看病のための「出張」と称し、青梨には「サプライズ」を用意するなどと、どこまでもふざけた内容です。

しかし、青梨はもはや怒りも涙も見せません。 冷え切った表情で、彼女は返信を打ちます。

「あなたが戻ったら、私からも最高のサプライズをあげる」

病室でその返信を受け取った寒洲は、メッセージに込められた本当の意味など知る由もなく、いつものように優しく微笑むだけでした。 冷え切った目で携帯電話を下ろす青梨。 彼女の「最後のチャンス」は終わり、本当の「復讐」が今、始まろうとしています。

【物語は鮮やかに縁はかない】第3話を読んだ感想(ネタバレあり)

第3話、あまりにも胸糞悪く、そして最高にゾクゾクする展開でした。 夫・寒洲のクズっぷりが、ついに底を見せましたね。 青梨が突き付けた証拠を前に「会社で急用」と逃げ出した時点で終わっていましたが、まさかその足で依依の元へ行き、看病しているとは…。

そして、何よりも許せないのが「同じデザインの指輪」です。 これはひどい。ひどすぎます。 愛の証である指輪を、本妻と愛人(青梨)の両方に同じものを与えるとは、どういう神経をしているのでしょうか。 コスト削減ですか? 青梨の心を、これでもかと踏みにじる、最も残酷なやり方です。 依依も「青梨の前では外して」などと、完全に青梨をナメていますよね。

過去の回想で「奥様こそ想い人だものね」という依依のセリフがありましたが、これは完全に皮肉でしょう。 寒洲が青梨を「想い人」として扱うことを、本妻である自分は許している、という余裕すら感じられます。 「一夫二妻が流行りなの?」という青梨の心の声に、激しく同意しました。本当に汚らわしい。

しかし、青梨が指輪を抜き取った瞬間、見ているこちらの心もスッとしました。 よくやった、と。 最後のメッセージのやり取りは、まさに宣戦布告。 寒洲の「最高のサプライズ(笑)」に対し、青梨が用意する「最高のサプライズ(復讐)」が、一体どんなものになるのか。 何も知らずに笑っている寒洲の顔が目に浮かぶようで、次回の展開が楽しみで仕方がありません。

【物語は鮮やかに縁はかない】第3話のネタバレまとめ

  • 青梨は「偽物」の戸籍謄本を突き付けますが、寒洲は「会社で急用」と嘘をつき、その場を逃げ出します。
  • 青梨は「最後のチャンス」を与えますが、寒洲が向かったのは会社ではなく、沈依依が入院する病院でした。
  • 病室で、寒洲は妊娠中に熱を出した依依を優しく看病し、さらに青梨が持つものと「全く同じデザインの指輪」を依依にはめます。
  • 青梨はすべてを目撃し、過去の夫と依依の会話(二重生活の証拠)を思い出し、怒りで指輪を抜き取ります。
  • 寒洲からの「サプライズを用意する」という出張(嘘)の連絡に対し、青梨は「私からも最高のサプライズをあげる」と宣戦布告の返信をします。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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