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【物語は鮮やかに縁は儚く】52話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 青梨(チンリー)(あるいは協力者)は、同窓会パーティーの会場で、安安(アンアン)と寒洲(ルー-ハンヂョウ)のDNA鑑定書(父性否定の結果と思われる)を公開しました。
  • 依依(イーイー)は「偽物だ」「青梨が私を陥れている!」と絶叫しますが、ゲストたちは「安安は陸寒洲に全然似てない」と囁き始めます。
  • 追い詰められた安安は、青梨を指差し「いつも私をぶったり罵ったり、ご飯もくれなかった!」と、嘘の虐待を涙ながらに告発しました。
  • 寒洲は安安の嘘を信じ込み、青梨に対し「子供は無実だ」「君の鑑定報告書など、一文字たりとも信じない」と断言します。
  • 青梨は冷静に「自分で調べ直してみれば分かることでしょう」と反論し、鑑定結果への自信を見せました。
  • 依依たちがその場を去ろうとした瞬間、青梨は「待ちなさい」と彼らを呼び止め、次なる一手に出ることを示唆しました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第52話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、DNA鑑定書という爆弾を投下されながらも、娘・安安の嘘の告発によって窮地を脱しようとした(ように見えた)依依と寒洲。 しかし、青梨は彼らを逃しませんでした。 第51話は、青梨が安安の「嘘」に対して、冷静かつ決定的な「落とし前」をつけさせる、まさに公開処刑の続きが描かれます。

終わらぬ断罪、安安への謝罪要求

「待ちなさい」 青梨の静かな声が、去ろうとする陸寒洲、沈依依、安安の三人を引き止めます。 依依が「まだ何か用?」と苛立ちを隠さずに問うと、青梨は弁護士・徐子陵(シュー-ズーリン)の隣に立ち、はっきりと告げました。

「安安が私を傷つけた。この件はまだ終わってないわ」 第40話で、安安が青梨のオフィスで自作自演の怪我をした一件。青梨は、それを許すつもりは毛頭ありませんでした。 「私に謝罪させなさい

「宋青梨、なぜ君はそうやって子供相手に意地を張るんだ」 寒洲は、まだ安安の嘘を信じ込み、青梨を非難します。 ゲストの一人(おそらく依依派)も「そうよ、あなただって沈依依を叩いたじゃない」と、過去の出来事(第10話の平手打ち)を持ち出して茶々を入れますが、依依本人は「(叩かれたけど)怪我をしたかしら?」と、今はそれどころではない様子です。

青梨は、寒洲の「子供相手に」という言い訳を一蹴します。 「子供なら嘘八百を並べて、故意に人を傷つけてもいいっていうの?」 その正論に、徐子陵も力強く加勢します。 「とにかく、今日のこの件はそう簡単には流させません。安安は謝罪すべきだ

屈辱の代理謝罪、そして夫の土下座

「安安はまだ小さいのよ、どうしてそんなに子供をいじめるの?」 依依は、なおも娘を盾にして抵抗しようとします。 しかし、青梨は冷たく言い放ちました。 「それ以上言うなら、謝罪だけじゃ済まさないわよ」 その言葉には、安安の出生の秘密という、さらに強力なカードを切ることも厭わない、という脅しが含まれていたのかもしれません。

寒洲が何か言いかけるのを遮り、観念した依依がついに折れます。 「わかったわ、宋青梨。謝罪が欲しいだけなんでしょ?」 「私が安安の代わりにあなたに謝るわ」 母親が、娘の犯した(ついた嘘の)罪を、公衆の面前で代わりに謝罪するという、屈辱的な申し出。 青梨は、静かに「いいわ」とだけ答えます。

しかし、これで終わりではありませんでした。 寒洲が、さらに言葉を続けたのです。 「私の娘はまだ幼く、分別がない。どうか許してやってくれ」 彼は、青梨に向かって、ゆっくりと頭を下げました。 「すまなかった」 夫が、かつての妻(今は他人だと主張している相手)に、娘の嘘のために土下座する。 その光景に、依依は「寒洲!」と悲鳴のような声を上げます。 ゲストの一人が「宋青梨、これで満足したでしょ」と皮肉を言いますが、青梨の答えはNOでした。

「満足してないわ」― 突きつけられた3000万の請求書

満足してないわ」 青梨は、静かに、しかしきっぱりと否定します。 そして、彼女は、これまで安安に注いできた、具体的な「愛情」と「投資」について語り始めました。

「安安が小さい頃から、病気の時は、いつも私が病院に連れて行った」 「一番いい服を買い与え、一番いい先生を雇ってピアノを習わせた」 そして、決定的な一言を付け加えます。 「これらは全て私のお金よ

青梨は、カバンから請求書(あるいは養育費の明細書)のような書類の束を取り出しました。 「ここに合計3000万(※おそらく日本円で約6億円相当)あるわ」 「陸さん、忘れずに返してね

それは、安安への「虐待」どころか、青梨がどれほど安安に時間とお金をかけてきたかの証明であり、その「恩」を仇で返した安安(と、それを指示した依依、黙認した寒洲)に対する、痛烈なカウンターでした。 寒洲は、その金額と内容に衝撃を受けます。(なるほど、安安がピアノコンクールで一位を取れたのは、宋青梨が雇った先生のおかげだったのか) 会場のゲストたちも「宋青梨は安安に良くしてたのに」「この子は本当に恩知らず(白眼狼)ね」と囁き合い、空気は完全に青梨への同情と、陸家への軽蔑に変わりました。

寒洲の承諾と依依への脅迫

「3000万だろ?」 寒洲は、もはや反論する気力もないのか、力なく答えます。 「後で時間ができたら振り込む」 そして、彼は傍らにいる依依に向かって、憎しみを込めた声で、小声で脅すように囁きました。 「もし彼女の言ったことが本当なら、帰ったら覚えてろ」 彼は、安安のピアノ教師の件など、依依が自分に嘘をついていたことに気づき始めていたのです。

寒洲、依依、安安の三人は、逃げるように会場を去っていきました。 残された青梨は、隣に立つ徐子陵に向き直り、「お疲れ様でした」と静かに告げます。 徐子陵も「いえ」と答え、二人は安堵と、確かな絆を感じさせる微笑みを交わすのでした。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第52話を読んだ感想(ネタバレあり)

第51話、青梨の反撃、見事でした! 安安の嘘の告発に対し、「子供だから」という言い訳を一切許さず、謝罪を要求する。 そして、母親(依依)と父親(寒洲)に、公衆の面前で頭を下げさせる。 これだけでも十分に痛快でしたが、その後の「3000万請求」は、まさに予想外の一撃でした。

あれは、単なる養育費の請求ではありません。 「私はこれだけ安安に尽くしてきた。あなたたちの嘘(虐待)とは全く逆だ」という動かぬ証拠であり、「恩を仇で返した代償を払いなさい」という、金銭的な制裁です。 安安のピアノの才能(?)すら、青梨のお金によって作られたものだった、という暴露も、依依と安安のプライドを打ち砕くのに十分だったでしょう。 会場のゲストの「恩知らず(白眼狼)」という囁き声が、何よりの効果音でした。

寒洲が、青梨の要求を(しぶしぶながらも)受け入れ、依依に「帰ったら覚えてろ」と脅すシーン。 彼の中で、ようやく依依への不信感が、青梨への罪悪感を上回り始めたのかもしれません。 とはいえ、彼が青梨を裏切り、傷つけた事実は変わりません。 青梨が彼を許すことは、もうないでしょう。

最後の、青梨と徐子陵が微笑み合うシーンは、希望を感じさせてくれました。 徐子陵のサポートがあったからこそ、青梨はここまで冷静に、そして毅然と立ち向かうことができた。 二人の絆が、これからさらに深まっていくことを期待したいです。 陸家が3000万をどうやって用意するのか、そして寒洲は依依にどんな「お仕置き」をするのか、次回の展開も楽しみです。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第52話のネタバレまとめ

  • 青梨(チンリー)は、オフィスでの自作自演の怪我について、安安(アンアン)に謝罪を要求。依依(イーイー)と寒洲(ルー-ハンヂョウ)が抵抗するも、青梨と徐子陵(シュー-ズーリン)は譲りませんでした。
  • 追い詰められた依依は、安安の代わりに謝罪を申し出、青梨はそれを受け入れます。さらに寒洲も「娘が分別がなくてすまなかった」と青梨に頭を下げて謝罪しました。
  • しかし青梨は「満足してないわ」と言い放ち、これまで安安のために費やした養育費(病院代、衣服代、ピアノ教師代など)の**請求書(合計3000万)**を寒洲に突き付け、「忘れずに返してね」と要求します。
  • 安安のピアノの才能が青梨のおかげだったことを知り、会場のゲストからも「恩知らず」と囁かれる中、寒洲は3000万の支払いを承諾します。
  • 寒洲は、依依がピアノ教師の件などで嘘をついていたことに気づき、去り際に「もし彼女(青梨)の言ったことが本当なら、帰ったら覚えてろ」と依依を脅しました。
  • 陸家が去った後、青梨と徐子陵は互いを労い、微笑み合いました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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