【物語は鮮やかに縁は儚く】57話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 病院で一人泣いていた安安(アンアン)の前に、一人の男性が現れ、「本当のパパだよ」と名乗りました。彼の名前は程楓(チェン・フォン)でした。
- 医師から「最後のお別れを」と告げられ、程楓と安安は処置室へ。そこには瀕死の本妻・依依(イーイー)がいました。
- 依依は安安に別れを告げ、程楓に対し「お金のために、陸寒洲(ルー-ハンヂョウ)の命の恩人のふりなんかしなければよかった」「これが私の罰なんだわ」と後悔の言葉を口にします。
- 依依は、自分の母親に安安を託し、「私のために復讐なんてしないで」と言い残し、息を引き取りました。
- 愛する依依を失った程楓は、悲しみの中で憎しみを募らせ、「陸寒洲… 宋青梨(チンリー)… お前たちを血で償わせてやる」と、新たな復讐を誓いました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第57話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、愛する依依を失い、寒洲と青梨への復讐を誓った安安の実父・程楓。 第56話は、その復讐が早くも実行に移され、青梨と寒洲が再び絶体絶命の窮地に立たされる、緊迫の展開となります。
穏やかな日常に忍び寄る影
物語は、宋家のリビングらしき場所で、青梨が婚約者となった徐子陵(シュー-ズーリン)へのプレゼントを選んでいる、穏やかな場面から始まります。 「子陵にどれを贈るのがいいかしら?」 彼女は、小さな箱を開けながら、楽しそうに吟味しています。「これがいいわ」 ようやく訪れたかに見えた平穏な時間。
しかし、彼女が立ち上がろうとした瞬間、突然激しいめまいに襲われ、その場に倒れ込み意識を失ってしまいます。 静まり返った部屋に、音もなく一人の男が入ってきます。キャップを目深にかぶったその男は、倒れた青梨を抱きかかえました。 彼の正体は、程楓。依依の復讐を誓った男でした。
廃倉庫での再会、程楓の復讐宣言
場面は一転し、薄暗く埃っぽい廃墟のような倉庫。 青梨が意識を取り戻すと、そこには驚くべき光景が広がっていました。 自分は椅子に手足を縛り付けられている。 そして、向かい側の椅子には、同じように縛られ、顔に殴られたような痛々しい傷を負った、元夫・陸寒洲の姿がありました。 「陸寒洲…」
二人の間に立っていたのは、やはり程楓でした。 彼は、憎しみをたたえた目で青梨を見据え、宣告します。 「宋青梨。我要你们给依依陪葬(お前たちに依依の道連れになってもらう)」
歪んだ復讐の条件「お前が死ねば苦しむか?」
「何かあるなら俺に来い、青梨を放せ」 寒洲は、縛られた状態ながらも、必死に青梨をかばおうとします。 しかし、程楓の目的は、まさにその寒洲の心を折ることでした。
「当然お前に用があるんだ」 程楓は、歪んだ笑みを浮かべます。 「宋青梨はあんたの白月光(忘れられない人)なんだってな」 「なあ、もし俺がこいつを殺したら、你会不会痛不欲生?(あんたは苦痛で生きていけなくなるか?)」 彼は、寒洲にとって最も大切な存在である(と彼が思い込んでいる)青梨を目の前で殺すことで、寒洲に最大の苦痛を与えようとしていたのです。 程楓は、言葉通り青梨の首に手をかけます。
「やめろ、やめろ!」 寒洲は絶叫します。 「俺が命で償う、だから青梨を放してくれ」 「どんな条件でも飲む、何でもする!」
毒杯か、青梨の死か
寒洲の必死の懇願に、程楓は「いいぜ」と応じます。 しかし、彼が提示した条件は、あまりにも残酷なものでした。 彼は、どこからか液体が入ったコップを取り出し、寒洲に突きつけます。 「お前がこのコップの中身を飲んだら、宋青梨を解放してやる」 コップの中身が、ただの水でないことは明らかです。おそらくは毒物でしょう。
寒洲は、一瞬ためらいますが、覚悟を決めたように頷きます。 「わかった、言う通りにする。だが必ず彼女を放せ。いいな?」
しかし、その寒洲の「自己犠牲」を、青梨は受け入れませんでした。 彼女は、程楓に向かって、そして寒洲に向かって、毅然と言い放ちます。 「陸寒洲、そんな偽善はいらないわ」 「沈依依は悪事をやり尽くした、死んで当然だ」 彼女は、寒洲の命と引き換えに助けられることを、断固として拒否したのです。
寒洲、決死の反撃
青梨の言葉に、程楓は激昂します。「黙れ!」 彼は、青梨の顔を容赦なく殴りつけました。 その瞬間、寒洲の中で何かが切れました。 彼は、椅子に縛られたまま、渾身の力で立ち上がり、程楓に向かって突進。 頭突きを食らわせ、程楓を殴り倒します。 「お前を殺すぞ!」
寒洲は、倒れた程楓に馬乗りになり、殴り続けます。 そして、すぐに青梨のもとへ駆け寄り、必死に彼女の縄をほどき始めました。 「青梨。大丈夫か?」 「倉庫に爆薬がある、急いで逃げるぞ」 彼は、この倉庫に更なる危険が仕掛けられていることに気づいていたのです。
悲劇的な結末、寒洲の犠牲
二人が倉庫から脱出しようとした、まさにその時。 起き上がった程楓が、背後から寒洲に襲いかかります。 程楓の手には、鋭く光る刃物が握られていました。 彼は、青梨を守ろうとする寒洲を憎悪の目で睨みつけ、叫びます。 「宋青梨、殺してやる!」
そして、刃物は、青梨をかばうように立ちはだかった寒洲の腹部へと、深く突き刺さりました。 「あぁ!」 寒洲の苦悶の叫びが、廃倉庫に響き渡ります。 物語は、青梨を守るために、寒洲が致命的な一撃を受けるという、あまりにも悲劇的な瞬間で幕を閉じます。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第57話を読んだ感想(ネタバレあり)
第56話、息をのむような展開の連続でした。 前半の穏やかな日常から一転、程楓による拉致。 そして廃倉庫での、寒洲を含めた三人の対峙。 程楓の復讐心が、単なる憎しみを超えて、歪んだ狂気にまで達していることが恐ろしかったです。「依依の道連れ」という言葉や、「青梨を殺したら苦しむか?」という問いかけは、彼の精神がもはや正常ではないことを示しています。
そんな狂気を前にした、寒洲の変化には驚かされました。 これまでの彼は、優柔不断で、自分の保身ばかりを考えているように見えました。 しかし、今回は違います。 青梨を守るために「俺が命で償う」と即座に申し出た。 青梨が殴られた瞬間、怒りで我を忘れ、決死の反撃に出た。 そして最後は、青梨をかばって刺される。 彼の中には、まだ歪んではいても、青梨への強い想いが残っていたのですね。 彼が犯してきた罪は決して許されるものではありませんが、この最後の行動には、彼の贖罪の意志を感じずにはいられませんでした。
青梨の毅然とした態度も印象的でした。 「偽善はいらない」「依依は死んで当然だ」 彼女は、寒洲の自己犠牲によって助けられることを良しとしない。 それは、彼女自身のプライドであり、寒洲への完全な決別の表れでもあります。 しかし、そんな彼女を守るために、寒洲は命を落としてしまうかもしれない。 あまりにも皮肉で、悲劇的な結末です。 寒洲は助かるのでしょうか? そして、残された青梨と程楓の関係は? 物語の行方が全く読めません。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第57話のネタバレまとめ
- 青梨(チンリー)は自宅で突然意識を失い、依依(イーイー)の復讐を誓う安安(アンアン)の実父・程楓(チェン・フォン)に拉致されます。
- 青梨が意識を取り戻すと、廃倉庫で椅子に縛られており、向かいには同じく縛られ傷ついた夫・寒洲(ルー-ハンヂョウ)がいました。
- 程楓は「お前たちに依依の道連れになってもらう」と復讐を宣言し、「青梨を殺したら苦しむか?」と寒洲を精神的に追い詰めます。
- 寒洲は「俺が命で償う、だから青梨を放してくれ」と身代わりを申し出ます。
- 程楓は毒(?)入りのコップを提示し、「これを飲んだら解放してやる」と要求しますが、青梨は「偽善はいらない」「依依は死んで当然だ」と拒絶します。
- 青梨の言葉に激昂した程楓が彼女を殴ると、寒洲は怒りで椅子ごと突進し、程楓を殴り倒しました。
- 寒洲は青梨の縄をほどき、「倉庫に爆薬がある」と脱出を図りますが、起き上がった程楓に背後から襲われます。
- 青梨をかばった寒洲は、程楓に腹部を深く突き刺され、物語は終わります。
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