復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】58話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 青梨(チンリー)は自宅で突然意識を失い、依依(イーイー)の復讐を誓う安安(アンアン)の実父・程楓(チェン・フォン)に拉致されました。
  • 廃倉庫で目覚めた青梨の前には、同じく縛られた元夫・寒洲(ルー-ハンヂョウ)がおり、程楓は「お前たちに依依の道連れになってもらう」と復讐を宣言します。
  • 程楓は「青梨を殺したら苦しむか?」と寒洲を精神的に追い詰め、寒洲は「俺が命で償う」と身代わりを申し出ました。
  • 程楓は毒(?)入りのコップを提示し、「これを飲んだら解放してやる」と要求しますが、青梨は「偽善はいらない」「依依は死んで当然だ」と拒絶します。
  • 青梨の言葉に激昂した程楓が彼女を殴ると、寒洲は怒りで椅子ごと突進し、程楓を殴り倒しました。
  • 寒洲は青梨の縄をほどき、「倉庫に爆薬がある」と脱出を図りますが、起き上がった程楓に背後から襲われます。
  • 青梨をかばった寒洲は、程楓に腹部を深く突き刺され、物語は終わりました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第58話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、青梨を守るために、復讐に燃える程楓に腹部を刺されるという衝撃的な結末を迎えた寒洲。 第57話は、その直後、絶体絶命の状況で明かされる更なる悲劇と、憎しみの連鎖を断ち切ろうとする青梨、そして、ついに訪れる決別の瞬間が描かれます。

程楓の絶望、安安に訪れた悲劇

廃墟の倉庫。 寒洲は腹部を押さえて倒れ込み、彼を刺した程楓もまたバランスを崩して倒れます。 しかし、程楓はすぐに起き上がり、青梨に掴みかかろうとします。 「女… よくも殴ったな」 (※寒洲が殴ったのですが、混乱しているようです) 青梨は、とっさに落ちていた鉄パイプを拾い上げ、身構えました。

「程楓。あなた、今ならまだ引き返せるわ」 青梨は、武器を構えながらも、冷静に彼に語りかけます。 「私が知る限り、安安はあなたと依依の子よ。あなたが捕まったら、安安はどうなるの?」 娘の存在を突きつけられ、程楓の表情が揺らぎます。 彼は、苦しげに、そして衝撃的な事実を語り始めました。

「安安はママに会いたすぎて… 泣き叫んで実家に帰るのを嫌がった」 「それで外に飛び出して、車に轢かれたんだ

なんと、母親を失った悲しみと混乱の中で、安安までもが事故に遭い、命を落としていたのです。 程楓は、その場で泣き崩れます。

憎しみの暴走「お前ら全員、死ぬべきだ!」

「俺の愛する人はもういない」 「俺の子供ももういない」 「俺は何もかも失ったんだ」 程楓は、絶望の中で立ち上がります。 その瞳には、もはや正気の色はありません。 彼は、全ての元凶が目の前にいる二人にあると信じ込み、憎しみを爆発させます。

「全部お前たちのせいだ。何もかも全部、お前たちのせいだ!」 彼は、寒洲と青梨を指差し、呪いのように叫びます。 「お前… それからお前もだ…」 「お前ら全員、死ぬべきだ!

寒洲、最後の抵抗「逃げろ!」

狂気に駆られた程楓が、再び青梨に襲いかかろうとします。 その瞬間、床を這っていた寒洲が、最後の力を振り絞り、程楓の足にしがみつきました。 「放せ!」 そして、青梨に向かって叫びます。 「逃げろ!

しかし、程楓は寒洲を振り払い、容赦なく蹴飛ばします。 「あぁ!」と苦悶の声を上げる寒洲。 青梨は、もはやなすすべもなく、その光景を見つめるしかありません。

爆弾と起爆スイッチ、そして救世主の登場

「宋青梨。逃げられるとでも思ったか?」 程楓は、青梨に絶望的な事実を告げます。 「この周りは爆薬だらけだ」 寒洲が言っていた通り、この倉庫には爆弾が仕掛けられていたのです。 (まさか私と陸寒洲は…本当にここで死ぬの?) 青梨の表情に、初めて絶望の色が浮かびます。

程楓は、リモコン式の起爆装置を取り出しました。 彼は、亡き依依と安安の名を呼びます。 「依依… 安安…。俺もそっちに行くよ」 そして、彼が起爆スイッチに指をかけ、まさに押そうとした、その瞬間。

パン!

乾いた銃声が響き渡り、程楓の体が大きく揺らめきます。 彼は胸を押さえ、その場に崩れ落ちました。 「きゃあ!」と悲鳴を上げる青梨。 彼女の前に、銃を構えたまま現れたのは、弁護士の徐子陵でした。 「青梨!

徐子陵の救出と、寒洲の最後の願い

徐子陵はすぐに青梨に駆け寄り、彼女を強く抱きしめます。 「大丈夫か? 怪我は?」 彼は、青梨の無事を確認すると、優しく語りかけます。 「家に帰ろう

徐子陵に支えられながら、青梨は床に倒れている寒洲を見下ろします。 彼は、虫の息で、青梨に最後の言葉を伝えようとしていました。 「すまない」 「知らなかったんだ、君が俺のためにそんなに多くのことをしてくれていたなんて」 彼は、おそらく部下からの報告(あるいは推測)によって、青梨こそが命の恩人であったという真実にたどり着いていたのでしょう。 「もう一度だけ、許してくれないか?

青梨の最終回答「本気でもう愛してない」

しかし、青梨の表情は、冷たく、揺らぎません。 彼女は、かつて愛した男の最期になるかもしれない言葉に、静かに、しかしはっきりと答えました。

「許すも許さないも、もう何の意味もないわ」 「陸寒洲」 「昔は、本気であなたを愛してた」 「でも今は、本気でもう愛してない

それは、憎しみでも、憐れみでもない、完全なる「無関心」。 彼女の心は、もう過去にはなく、未来へと向かっているのです。 青梨は、徐子陵と共に、その場を静かに立ち去っていきます。 倉庫には、血を流し倒れる寒洲が一人、絶望した表情で、その背中を見送るしかないのでした。 物語は、ここで幕を閉じます。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第58話を読んだ感想(ネタバレあり)

第57話、ついに最終回。 壮絶な展開の連続でした。 まず、安安までもが亡くなっていたという事実。 これは、本当に衝撃的で、悲しかったです。 彼女は、依依の歪んだ愛情と洗脳によって、道を誤ってしまいましたが、まだ子供でした。 程楓が、愛する人と子供の両方を失い、復讐の鬼と化してしまったのも、無理はないのかもしれません。

そんな狂気に満ちた状況で、寒洲が見せた最後の行動には、胸を打たれました。 青梨を守るために足にしがみつき、「逃げろ!」と叫ぶ姿。 彼が犯してきた罪は、決して消えることはありません。 しかし、最後の最後に、彼は自分の命よりも青梨を選んだ。 それは、彼なりの、唯一にして最大の「贖罪」だったのではないでしょうか。

そして、徐子陵! まさにヒーロー! 絶体絶命の瞬間に現れ、銃で程楓を撃つ(おそらく命は奪っていないと信じたいですが)。 「家に帰ろう」という言葉の、なんと心強いことか。 彼がいなければ、青梨も寒洲も、爆発に巻き込まれていたでしょう。

最後の、青梨の寒洲への言葉。 「昔は、本気であなたを愛してた。でも今は、本気でもう愛してない」 これは、寒洲にとって、死よりも辛い言葉だったかもしれません。 憎まれている方が、まだ救いがあった。 しかし、青梨の心には、もはや彼への感情は何も残っていなかった。 これ以上ない、完璧な「決別」の言葉でした。

多くの犠牲と悲劇を生んだこの物語。 青梨は、徐子陵と共に、ようやく過去を乗り越え、新しい人生を歩み始めることができるのでしょうか。 寒洲の生死、程楓のその後など、気になる点は多く残りますが、青梨が「もう愛してない」と言い切れたことで、彼女の物語は一つの結末を迎えたのだと感じました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第58話のネタバレまとめ

  • 青梨(チンリー)は鉄パイプで抵抗しつつ、程楓(チェン・フォン)に娘・安安(アンアン)の存在を問いかけます。
  • 程楓は、安安が母(依依(イーイー))を失ったショックで家を飛び出し、車に轢かれて亡くなったことを告白し、逆上します。
  • 狂気に駆られた程楓は「お前ら全員、死ぬべきだ!」と青梨に襲いかかりますが、負傷した寒洲(ルー-ハンヂョウ)が足にしがみつき「逃げろ!」と叫びます。
  • 程楓は寒洲を蹴り飛ばし、倉庫に仕掛けた爆薬の起爆スイッチを押そうとします。
  • その瞬間、銃声と共に弁護士・徐子陵(シュー-ズーリン)が現れ、程楓を撃ち、青梨を救出します。
  • 倒れた寒洲は、青梨が命の恩人であったことを悟り、「もう一度だけ、許してくれないか?」と最後の願いを伝えます。
  • 青梨は「許すも許さないも、もう何の意味もない」「昔は、本気であなたを愛してた。でも今は、本気でもう愛してない」と冷たく言い放ち、徐子陵と共に去っていきました。
  • 寒洲は一人、廃倉庫に絶望した表情で取り残されました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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