【物語は鮮やかに縁は儚く】8話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 結婚記念日の会場に乱入した沈依依(シェン・イーイー)は、「お子様も一緒じゃないと」と青梨(チンリー)を挑発しました。
- 娘の安安(アンアン)は、青梨に「贈品(景品)」と書かれた安価な(偽物の)ブレスレットをプレゼントします。
- 依依は、安安から自分は「本物」のブレスレットをもらったと明かし、青梨の6年間の母親役を公然と否定しました。
- 青梨は衝撃を受けますが、洗面所で「どうせこれで最後」と法的な決別(アカウント削除)を胸に決意を固め直します。
- 会場に戻る途中、青梨は、寒洲(ルー・ハンヂョウ)が記念日の前夜に妊娠初期の依依と何度も関係を持っていたことを知り、二人のキスシーンを目撃してしまいます。
- 最後の裏切りにショックを受けた青梨は、持っていた花束を落としてその場から走り去りました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、夫と娘、そして夫の本妻から、これ以上ないほどの侮辱と裏切りを突きつけられた青梨。 第8話は、その直後から始まります。 青梨が体験する屈辱はまだ終わりません。 夫の歪んだ愛情の押し付けと、娘による決定的な裏切り行為が、青梨の心を完全に凍てつかせます。
夫の冷たい選択「子供をしっかり躾けろ」
物語は、青梨が花束と(偽物の)ブレスレットを落として走り去った直後、寒洲がそれを拾い上げる場面から始まります。 そこに、本妻の依依が静かに近づきます。 彼女は、安安が青梨に渡したブレスレットを見て、平然と「これ、安安のだわ。なぜここに?」と嘘をつきます。
しかし、寒洲は激しく動揺していました。 「これからは 子供をしっかり躾けろ」 彼は、依依の嘘を見抜くわけでもなく、ただ自分の「完璧なサプライズ」が台無しにされたことに怒り、依依に冷たく言い放ちます。 「青梨を探しに行く」「今夜の件は 二度とごめんだ」
彼の優先順位は、あくまで青梨(というより、青梨を主役にした自分のパーティー)にあるようです。 依依は「奥様は安安の母親。彼女を尊重します」と殊勝な態度を見せますが、寒洲が去ると、悔しそうな表情を浮かべました。
夫の歪んだ愛情「まだサプライズがあるんだ」
寒洲は、会場のホールで呆然と歩いている青梨に追いつき、強くその腕を掴みます。 しかし、彼が発した最初の言葉は、青梨の心を踏みにじるものでした。 「青梨。安安はまだ子供だ。怒らないでやってくれ」 彼は、娘が青梨に行った「本物」と「偽物」の残酷な仕打ちを、全く理解していません。
青梨は、もう何の感情も込めずに答えます。 「怒ってないわ。ただ疲れただけ」 すると、寒洲の思考は、再び彼自身の計画していた「サプライズ」の筋書きへと戻ってしまいます。
「疲れたなら パーティーが終わったら 家には帰らず ホテルに行こう」 「まだサプライズがあるんだ。いいだろ?」 この期に及んで、まだ「サプライズ」があるというのです。
青梨は「疲れたの。聞こえなかった? 離して」と拒絶しますが、寒洲は聞き入れません。 「だったら俺が抱いてやる。学生の頃みたいに 抱いてやるよ」
過去の思い出と現在の茶番劇
その言葉と共に、二人の若き日の甘い記憶がよみがえります。 「疲れたわ」「もう歩けない」と甘える青梨を、寒洲が「はいはい。抱いてやるよ」と、お姫様抱っこする過去の光景。
しかし、現在は違います。 寒洲は、抵抗する(あるいは無抵抗に冷め切っている)青梨を強引に抱き上げ、大勢のゲストが見守る会場の中央へと、まるで凱旋するかのように歩き出しました。 依依が、その光景を冷ややかな目で見つめています。
寒洲が青梨を下ろすと、まるで何事もなかったかのようにパーティーが進行します。 スタッフがケーキワゴンを運び、さらに別のスタッフが、寒洲がデザインしたという高価なダイヤモンド付きのフォトフレームを持ってきました。 「奥様、社長がデザインされたフォトフレームです。この写真が一番お好きだと」 ゲストたちも「本当にお似合いだ」「ダイヤモンドなんて、陸寒洲はやっぱり愛妻家ね」と褒め称えます。 寒洲は満足げに微笑み、青梨は無表情のまま。 すべてが、寒洲の自己満足のために用意された茶番劇でした。
娘による決定的な裏切り
その時です。 会場の隅で冷ややかに見ていた依依が、娘の安安に目線で合図を送りました。 その合図を完璧に理解した安安は、次の瞬間、フォトフレームに向かって走り出します。 「わあ、きれいな絵」
彼女は、高価なフォトフレームを運んでいたスタッフの足元に意図的に絡み、そのバランスを崩させました。 フォトフレームは大きく傾き、落下します。 「安安!」と叫ぶ寒洲。
次の瞬間、フォトフレームの破片が、すぐそばにいた青梨の額を直撃します。 青梨は額から血を流し、その場に崩れ落ちました。
「本当におしまいよ」― 絶望の中の冷たい笑み
「青梨!」 寒洲は、血を流して倒れた妻の名を叫びます。 しかし、その声に重なるように、依依の甲高い叫び声が響き渡りました。 「寒洲! 安安がケガを!」
二人の女性が、同時に助けを求めています。 一人は、実際に血を流して倒れている青梨。 もう一人は、転んだ(ように見せかけた)安安。
寒洲の選択は、一瞬でした。 彼は、血を流す青梨に背を向け、安安のもとへ駆け寄ります。 「どこをぶつけた?」 彼は、自分の娘であり、依依との子供である安安を抱きかかえ、必死に介抱し始めました。
青梨は、床に座り込み、額から流れる血をそのままに、その光景を見つめていました。 自分を放置し、自分を傷つけた張本人である娘を心配する夫の姿。 その光景を前に、青梨の目からは涙があふれます。 しかし、その表情は悲しみではなく、全てを諦め、全てを理解した、冷たい冷たい笑みでした。
彼女の心の声が響きます。
(寒洲。本当におしまいよ)
【物語は鮮やかに縁は儚く】第8話を読んだ感想(ネタバレあり)
第7話のラストが地獄なら、第8話は地獄の底の底でした。 もう言葉が見つかりません。 寒洲の「まだサプライズがあるんだ」というセリフには、本気で恐怖を感じました。 彼は、青梨がどれだけ傷ついているか、1ミリも理解していません。 自分の計画通りに「感動的な記念日」を演じることしか頭になく、青梨を強引に抱きかかえて連れ戻すシーンは、ロマンチックどころか、もはや暴力です。
そして、依依と安安。 この母娘は、恐ろしいほど完璧なコンビネーションを見せます。 依依が目配せし、安安が即座に実行に移す。 安安は、もう「子供だから」では済まされない、明確な「悪意」を持って青梨を攻撃しています。 フォトフレームを倒して青梨に怪我をさせるなど、一歩間違えば大惨事です。 彼女は、青梨を「ママ」と呼びながら、その存在を本気で排除しようとしています。
しかし、何よりも残酷だったのは、最後の寒洲の選択です。 「青梨!」と叫んだにもかかわらず、依依の「安安が!」という声で、即座に安安のもとへ向かう。 血を流して倒れている(元)妻を放置し、大して怪我もしていない(であろう)娘を選ぶ姿。 これこそが、彼の本心です。 青梨への「愛」など、依依と安安という「本物の家族」の前では、何の価値もなかったのです。
最後の青梨の冷たい笑み。 あれは、全ての未練が断ち切れた瞬間の顔でした。 「アカウント削除」の通知が、あんなにも頼もしく思えたことはありません。 彼女の復讐は、ここからが本番です。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第8話のネタバレまとめ
- 寒洲は青梨が落としたブレスレットを拾い、依依に「子供を躾けろ」と怒りをぶつけ、青梨を追いかけます。
- 寒洲は青梨に「安安を怒るな」「まだサプライズがある」と、見当違いの言葉をかけ、強引に会場へ連れ戻します。
- 寒洲は「愛の博物館」の次の出し物として、ダイヤモンド付きのフォトフレームを青梨に披露します。
- 依依の合図を受けた安安が、故意にスタッフにぶつかり、フォトフレームを転倒させ、青梨は額に怪我を負い倒れます。
- 依依が「安安もケガをした」と叫ぶと、寒洲は血を流す青梨を放置し、安安の介抱を優先します。
- 夫の最後の裏切りを目の当たりにした青梨は、涙を流しながらも冷たく微笑み、「本当におしまいよ」と完全な決別を悟ります。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



