復讐モノ

【砕かれた7つの約束】16話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 雲舒は黒幕がシャオシャオであると突き止めますが、祈年をはじめとする7人の兄弟全員が、彼女をかばって罪を被ります。
  • 兄弟たちは一斉に雲舒を非難し、「母親に跡継ぎのための道具として育てられた」という長年の恨みをぶちまけました。
  • 全てを知った雲舒は、彼らに依存するのではなく、「あなたたちなんて、いらない!」と魂の独立宣言をします。
  • 兄弟たちが「自分たち以外に結婚相手はいない」と嘲笑したその瞬間、本当の婚約者である謝謹が会場に現れます。
  • 謝謹は、「あなたたち7人が娶らないなら、私が娶る」と堂々と宣言し、物語は新たな局面を迎えます。

【砕かれた7つの約束】第16話をネタバレありでわかりやすく解説する

本物の婚約者・謝謹(シャ・キン)の登場により、劇的な幕切れを迎えた誕生日パーティー。第16話は、パーティーの熱気が冷めやらぬ中、父の口から下される正式な決別宣言と、自分たちが捨てられたという現実を受け入れられない兄弟たちの醜い姿が描かれます。

父の怒りと決別宣言「7匹の恩知らずめ!」

会場では、招待客たちが未だ興奮冷めやらぬ様子で噂話を続けています。「謝謹?あの京城(ジンチェン)の半身不随の御曹司、謝家の若様?」と、誰もが信じられないといった表情です。雲舒は、隣に立つ謝謹の本当の姿がまだ知られていないことに気づき、(婚約式で改めて公開するのも、遅くない)と静かに微笑みます。

そんな中、父・顧傑(コ・ケツ)が誇らしげに宣言しました。 「そうだ。私の娘たるもの、最も優秀な男でなければ、彼女にふさわしくない」

しかし、あるゲストが「でも、顧お嬢様のあの7人の養い子は…」と疑問を口にした瞬間、父の表情は怒りに一変します。

7匹の恩知らずめ! 当初、奴らが親もいないのを不憫に思い、私が引き取ってやった。だが今、私の娘は謝家の若様との結婚を承諾した。流言飛語を避けるため、今日この日より、奴ら7人と、我々顧家は、一切の関係を断つ!顧氏一族から、正式に除名する!

父の口から放たれたのは、20年という歳月を完全に断ち切る、絶縁宣言でした。そして雲舒は、招待客に向かって、輝かしい未来への招待状を送ります。

「7日後、皆様をご招待し、私と謝家の若様の婚約パーティーにご参加いただきます」

その手を取り、「では、また明日」と優しく告げる謝謹。二人の間には、もう誰も入り込むことのできない、確かな絆が結ばれていました。

勘違いと責任転嫁、兄弟たちの醜い本音

一方その頃、パーティー会場のロビーでは、あまりにも醜い責任のなすりつけ合いが繰り広げられていました。気を失ったシャオシャオを抱きかかえながら、兄弟たちは怒りをぶちまけます。

「笑笑(シャオシャオ)!顧雲舒は本当にひどすぎる!彼女はなんと、大勢の前で笑笑に恥をかかせた!」 「さっき来たあの男は、いったい誰なんだ?」 「あれは顧雲舒がわざと呼んだ用心棒だろ」

彼らは、自分たちの非を一切認めることなく、全ての原因を雲舒に押し付けます。そして、その怒りは、見当違いの不満へと変わっていきました。

「俺たちが甘やかしすぎたせいで、彼女は本分を忘れたんだ。俺たちの援助があったからやってこれたくせに、今では俺たちを追い出すなんて

しかし、兄弟の一人が「今回の顧雲舒の態度は奇妙だ。以前とは全く違う。特に祈年兄さんに対して…彼女、まさか本当に俺たちとは結婚しないつもりじゃ…」と、ようやく現実的な疑問を口にします。ですが、他の兄弟はそれを即座に否定しました。

「ありえない。彼女が祈年兄さんを死ぬほど愛してることは、誰もが知っていることだ

彼らは、自分たちがまだ優位な立場にいるという、甘い幻想の中に浸りきっていたのです。

届かぬ叫び、失って初めて気づく現実

パーティーが終わり、招待客たちがロビーを後にしていきます。その会話を、兄弟たちの耳が拾いました。 「聞いた?顧家のお嬢様、顧雲舒がなんと婚約者を変えるって」 「あの7人の奨学生を、彼女は本当にいらないって?」 「ええ、そうよ。結婚式の日取りも決めたわよ、7日後ですって」

その言葉を聞いた瞬間、沈祈年(シェン・チーニエン)の顔から血の気が引きました。 「待て!

彼は叫ぶと、ゲストのもとへ駆け寄り、鬼の形相で詰め寄ります。 「何を言った?顧雲舒が婚約者を変えるだと?」 「顧雲舒が婚約者を変えるとはどういう意味だ?彼女は幼い頃から、俺たち7人以外の男と接触したことなどない!

自分だけが特別だと信じて疑わなかった男が、自分が見捨てられたという紛れもない現実に直面した瞬間でした。彼のプライドと自信が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちていくところで、物語は幕を閉じます。

【砕かれた7つの約束】16話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、全ての決着がついた後の、それぞれの登場人物の「現実」が描かれた回でしたね。まずは、お父様の「除名宣言」、本当にスカッとしました!これまで、どこか煮え切らない態度に見えることもありましたが、娘の幸せのため、そして顧家の名誉のために、きっぱりと縁を切る決断をした姿には、父親の大きな愛を感じました。

そして、対照的なのが兄弟たちの醜態。ロビーでの会話は、もはやコントを見ているかのようでした。自分たちが原因を作ったという自覚がゼロで、全てを雲舒のせいにする。挙句の果てには「俺たちの援助があったから」と恩着せがましい。本当に救いようのない人たちです。「彼女が祈年を死ぬほど愛してる」と信じきっている姿は、滑稽を通り越して哀れでさえありました。

だからこそ、最後の祈年の絶望が、最高のスパイスになっています。自分が捨てられるなど微塵も考えていなかった男が、現実を突きつけられて我を忘れて叫ぶ姿。最高の「ざまぁみろ」展開でしたね。彼が失ったのは、ただの婚約者ではありません。20年間、自分を無条件に愛し、支えてくれた、世界でたった一人の存在だったのです。その重みに彼がいつ気づくのか、あるいは気づかないまま堕ちていくのか。

雲舒と謝謹の穏やかな未来と、全てを失った兄弟たちの混乱。光と影のコントラストが鮮やかに描かれた、次への期待が膨らむ素晴らしい回でした。

【砕かれた7つの約束】16話のネタバレまとめ

  • 雲舒の父、顧傑は、招待客の前で7人の兄弟たちを「恩知らず」と断罪し、顧家から正式に除名、絶縁を宣言しました。
  • 雲舒は、7日後に謝謹との婚約パーティーを開くことを正式に発表します。
  • 一方、ロビーで待機していた兄弟たちは、謝謹を「用心棒」と勘違いし、雲舒がまだ祈年を愛していると信じて疑いませんでした。
  • パーティーを終えた招待客の会話から、雲舒が本当に別の男性と婚約したことを知った祈年は、現実を受け入れられず激しく動揺します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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