【砕かれた7つの約束】18話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

【砕かれた7つの約束】第18話をネタバレありでわかりやすく解説する

信じていた少女の悪魔のような本性を知ることなく、病室へと足を踏み入れた沈祈年（シェン・チーニエン）たち。第18話は、完璧な演技で嘘を塗り固める悪女と、その嘘にまんまと騙され、自ら破滅への道を選んでしまう愚かな男たちの悲喜劇が描かれます。

迫真の演技、記憶喪失のフリをする悪女

病室に踏み込んできた祈年たちの姿に、ジャン・シャオシャオは一瞬で表情を変え、慌てて電話を布団の下に隠します。そして、まるで何もなかったかのように、か弱い声で問いかけました。

「お兄ちゃん…どうしてみんな来たの？私、どうしたの？どうして病院にいるの？私、どうして何も思い出せないの…？」

あまりにも見事な記憶喪失の演技。彼女の電話を聞いていなかった兄弟たちは、その痛々しい姿に同情し、彼女の嘘を微塵も疑いません。祈年はそんな彼女を冷静に見つめ、「お前は宴会で突然倒れて、ずっと昏睡していたんだ」と、優しく説明します。

続く勘違いと独善的な復讐計画

兄弟たちを完全に騙せたと確信したシャオシャオは、さらに善人を演じ続けます。 「私のせいよ。雲舒さんの誕生日パーティーを台無しにしちゃった。私、今すぐ顧家に行って、お姉ちゃんに土下座して謝ってくる」

その言葉に、兄弟たちは待っていましたとばかりに彼女を止め、自分たちの価値を過信しきった、独善的な復讐計画を語り始めました。

「笑笑、怖がらなくていい。顧雲舒が婚約の時間を公表した以上、俺たち7人がいなくなるのを恐れてるに決まってる。顧雲舒一人じゃ、顧家のあんな大きな会社は支えきれない。遅かれ早かれ、俺たち7人にひざまずいて、会社を管理してくれって頼みに来るさ」

彼らは、雲舒に自分たちの重要性を思い知らせるため、とんでもない計画を立てます。

「今日から、顧家には行かない。顧氏グループにも戻らない。それに7日後の結婚式も、俺たちは誰も安請け合いしない」 「そうだ！新郎のいない結婚式で、絶対に顧雲-舒に恥をかかせてやる」

自分たちがいなければ雲舒は何もできないと信じ込み、結婚式をボイコットすることで彼女を屈服させようというのです。それは、あまりにも現実が見えていない、滑稽で惨めな計画でした。

傲慢の果て、破滅への同意

兄弟たちが口々に雲舒への復讐を誓い、盛り上がる中、皆の視線はリーダーである祈年へと集まります。「祈年兄さん、どう思う？」と問われた彼は、冷たい目で、静かに、しかしはっきりとこう答えました。

「お前たちの言う通りだ。彼女には少し灸を据えてやるべきだ」

プライドを傷つけられ、自分の思い通りにならない雲舒への怒り。そして、彼女はまだ自分を愛しているという揺るぎない自信。その傲慢さが、彼の判断を完全に狂わせていました。彼は、この滑稽な復讐計画こそが、雲舒の目を覚まさせ、再び自分の元へと引き戻す最善の方法だと信じて疑わないのです。

彼の真意を知るよしもない兄弟たちは、リーダーからの同意を得て満足げな表情を浮かべます。こうして、愚かな男たちは、自ら破滅への引き金を高らかに引いてしまったのでした。

【砕かれた7つの約束】18話を読んだ感想（ネタバレあり）

今回は、シャオシャオの悪女っぷりと、それにコロッと騙される兄弟たちの純粋（？）な愚かさに、もはや一周回って目が離せない展開でした。記憶喪失のフリをするシャオシャオ、本当に見事なものです。アカデミー主演女優賞をあげたいくらいですね。

そして、その茶番にまんまと乗せられる兄弟たち。彼らの会話を聞いていると、もはやコメディを見ているような気分になります。「俺たちにひざまずいて頼みに来るさ」なんて、どれだけ自己評価が高いのでしょうか。雲舒がすでに、彼らとは比べ物にならないほど誠実で財力もある謝謹というパートナーを見つけていることを、彼らは知る由もありません。

彼らが意気揚々と立てた「結婚式ボイコット」計画。これ、最高の自爆計画ですよね。新郎が来なくて恥をかくのは雲舒ではなく、そもそも招待すらされていないであろう彼らの方です。自分たちが仕掛けたつもりの復讐が、自分たちの惨めさと勘違いっぷりを世に晒すだけの公開処刑になる。これ以上ないほどの皮肉な展開が目に浮かびます。

真実を知らず、ただプライドと勘違いだけで突っ走る彼らの姿は、滑稽であり、同時に少しだけ哀れにも見えてきました。彼らが本当の真実を知った時、一体どんな顔をするのか。その瞬間が、今から楽しみでなりません。

【砕かれた7つの約束】18話のネタバレまとめ

• 兄弟たちはシャオシャオの電話での本性を聞くことなく病室に入り、彼女の記憶喪失の演技に完全に騙されてしまいます。
• 彼らは、雲舒に自分たちの重要性を思い知らせ、屈服させるため、「顧家や会社に行かず、7日後の結婚式を全員でボイコットする」という復讐計画を立てました。
• 兄弟たちは、この計画で雲舒が折れ、自分たちに泣きついてくると信じて疑っていません。
• 祈年は、プライドを傷つけられた怒りからこの滑稽な計画に「彼女には灸を据えてやるべきだ」と同意し、自ら破滅への道を突き進むことを決めてしまいました。

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コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》