【砕かれた7つの約束】25話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- カードを凍結された兄弟たちは、それを雲舒が自分たちの気を引くための芝居だと勘違いし、反省の色を見せませんでした。
- 祈年は、雲舒が心から謝罪してこない限り、自分は顧家に戻らないと、傲慢な態度を崩しません。
- 一方、雲舒はリビングで、兄弟たちに関する思い出の品々を「ただの憂さ晴らし」として、静かに全て処分し始めます。
- 幼い頃に交わした「永遠に一緒にいる」という約束が写る写真を、雲舒は冷めた表情で見つめ、過去との完全な決別を示しました。
【砕かれた7つの約束】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する
20年分の思い出が、今まさにゴミとして捨てられていく。その信じがたい光景を前に、7人の兄弟たちの脳裏に蘇るのは、自分たちがこれまでいかに彼女の真心を踏みにじってきたかという、あまりにも残酷な記憶でした。第25話は、彼らの遅すぎた後悔の始まりを描く、痛切な回です。
蘇る記憶、7日7晩の真心と無神経な一言
「顧雲舒が、俺たちのものを捨てろと?」 祈年の信じられないといった問いに、家政婦は静かに頷きます。その瞬間、兄弟の一人、程軒(チョン・シュエン)が声を荒らげました。
「ありえない!このバスケットボールは、顧雲舒が自ら海外へ飛んで、丸7日7晩徹夜して、ようやく列に並んで買えた限定品なんだぞ!」
彼の脳裏に、遠い日の記憶が鮮やかに蘇ります。長蛇の列に並び、手に入れたプレゼントを、満面の笑みで自分に手渡してくれた幼い雲舒の姿。
「程軒兄さん、このバスケットボール、あなたにあげる」
しかし、その時の自分は何と返したでしょうか。彼は感謝の言葉ではなく、あまりにも無神経で、傲慢な言葉を口にしたのです。 「このバスケットボールは確かにいいね。でも、お揃いのユニフォームもあるんじゃないか?なぜ買わないんだ?こんなんじゃ、全部揃えられないじゃないか」
慌てて「今すぐ並んで買ってくるわ」と言う彼女に、「いいよ。次はないからな」と冷たく言い放った自分。彼女の純粋な善意を、当たり前のものとして受け取り、さらなる要求までする。それが、彼の犯した過ちでした。
傷だらけの献身と、向けられた無関心
程軒の絶望は、他の兄弟たちにも伝染します。陸蕭(ルー・シャオ)もまた、自分の罪を思い出していました。
「そうだ。この塗り薬のために、顧雲舒は山を越え谷を越え、薬を作るための天山雪蓮を摘みに行って、自分で転んで全身傷だらけになったのに、自分では使うのも惜しんでいたんだぞ」
拳法の練習で怪我の絶えない自分のために、傷だらけになりながらも手に入れてくれた特別な塗り薬。しかし、その時の自分は、彼女の献身に気づくことすらありませんでした。
「陸蕭兄さん、この塗り薬は傷の回復にとても効果があるの。塗れば良くなるわ」
傷だらけの彼女を、友人に「この女の子は誰だ?」と問われ、「大した人間じゃないだろ。行こう」と、無関心にその場を立ち去った自分。彼女の痛みも、その深い愛情も、全く見ようとしていなかったのです。
遅すぎた後悔、崩れ落ちる最後の砦
次々と蘇る、自分たちのあまりにも残酷な過去の言動。彼らは、自分たちが捨てられている思い出の一つ一つに、どれだけの雲舒の愛情と犠牲が込められていたかを、今更ながらに思い知ります。
「そうだ、顧雲舒が心を込めて俺たちのために用意してくれたプレゼントを、どうして捨てるなんて言えるんだ…」
打ちひしがれた兄弟は、最後の望みを託すかのように、彼らのリーダーにすがるような視線を向けました。
「そうだろ? 祈年兄さん…」
しかし、その祈年もまた、20年分の贈り物がゴミとして捨てられていく様を、ただ呆然と見つめることしかできないのでした。
【砕かれた7つの約束】25話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、読んでいて本当に胸が痛くなる回でした。これまでの兄弟たちの傲慢な態度には怒りしか感じませんでしたが、彼らが過去の自分たちの過ちを思い出し、絶望していく姿には、ほんの少しだけ同情の念が湧いてしまいました。もちろん、「ざまぁみろ」という気持ちが99%ですが。
特に、回想シーンの雲舒が健気すぎて、涙が出そうになります。7日7晩徹夜したり、傷だらけになったり、彼女の愛情は本当に無償で、そして無限でした。それに対して、兄弟たちの態度の、なんと残酷なことか。「次はないからな」というセリフや、「大した人間じゃない」という言葉は、彼らが彼女を対等な人間としてではなく、自分たちに尽くして当たり前の存在だと見下していたことの証拠です。
彼らは今、ようやく気づいたのでしょう。自分たちが捨てられているのは、単なる「物」ではない。雲舒が捧げてくれた、20年分もの「時間」と「愛情」そのものであることに。そして、それらを自分たちの手で踏みにじり、価値のないものにしてしまったことに。
失って初めてその大切さに気づく、というのは物語の常ですが、彼らが失ったものはあまりにも大きすぎます。すがるように祈年を見る兄弟の姿が、彼らの絶望の深さを物語っていました。リーダーである祈年が、この状況をどう受け止めるのか。彼らの本当の地獄は、ここから始まるのかもしれません。
【砕かれた7つの約束】25話のネタバレまとめ
- 兄弟たちは、捨てられていく思い出の品々を見て、それらを手に入れるために雲舒がどれほどの犠牲を払ってきたかを思い出します。
- 程軒は、雲舒が7日7晩徹夜して手に入れた限定品のバスケットボールに対し、感謝もせずに文句を言った過去を思い出しました。
- 陸蕭は、雲舒が自分のために傷だらけになって手に入れてくれた塗り薬を、無下に扱った過去を思い出します。
- 自分たちが雲舒の真心を踏みにじってきたという事実に直面した兄弟たちは、絶望に打ちひしがれ、祈年にすがるような視線を向けるのでした。
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