【砕かれた7つの約束】32話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 屋敷の前に戻ってきた兄弟たちは、雲舒の部屋が結婚式のために飾り付けられているのを見て、彼女が自分たちの帰りを待っているのだと、またしても勘違いします。
- 彼らは、雲舒が謝りに来たら許してやろうと、相変わらず傲慢な態度を崩しませんでした。
- しかしその頃、部屋の中では雲舒と本物の婚約者である謝謹が、愛を確かめ合うように甘いキスを交わしていました。
- 謝謹が、この瞬間を20年間待ち続けていたことが、彼のモノローグによって明らかになります。
- 祈年が「早く謝りにくれば許してやる」と考えていた、まさにその瞬間、兄弟たちは雲舒の部屋の窓に、彼女と謝謹の手が絡み合うシルエットを目撃し、全てを悟るのでした。
【砕かれた7つの約束】第32話をネタバレありでわかりやすく解説する
部屋の窓に映し出された、顧雲舒(コ・ウンス)と見知らぬ男の親密なシルエット。その決定的な光景を目の当たりにしながらも、7人の兄弟たちは現実を受け入れることができません。第32話は、自分たちの過ちから目を背け、責任を転嫁し、さらなる勘違いの泥沼へと沈んでいく、彼らの救いようのない姿が描かれます。
負け惜しみと現実逃避
衝撃的な光景の後、屋敷の前では、兄弟たちが必死に自分たちのプライドを保とうとしていました。 「もう二度と彼女に騙されるわけにはいかない。彼女が俺たちに何をさせたいか、俺たちはあえてやらない。だろ、祈年兄さん?」
それは、自分たちが完全に捨てられたという現実から目を背けるための、惨めな負け惜しみにしか聞こえません。沈祈年(シェン・チーニエン)は、拾い上げた写真立てを黙って見つめるだけで、何も答えられずにいました。結局、彼らは何の反省もすることなく、すごすごと病院のジャン・シャオシャオの元へと戻るのでした。
悪女の誕生日アピール劇場
兄弟たちが病院に戻ると、まるでその足音を聞いていたかのように、病室からシャオシャオの悲しげな声が漏れ聞こえてきます。
「母さん…すごく会いたいよ。私が現れたせいで、祈年兄さんたちに、たくさんの迷惑をかけてしまった。もしかしたら、私はこの世に現れるべきじゃなかったのかもしれない。今年の誕生日は、もういいわ」
あまりにもタイミングの良い、悲劇のヒロイン劇場。その言葉に、祈年はハッとします。「そうか、今日は笑笑(シャオシャオ)の誕生日だったのか」。彼らは、自分たちのことで頭がいっぱいで、か弱き少女(と信じている)の誕生日すら、すっかり忘れてしまっていたのです。
全てを雲舒のせいにする責任転嫁
しかし、彼らは自分たちの非を認めるどころか、その怒りの矛先を、またしても雲舒へと向けます。 「全部俺のせいだ。顧雲舒に腹を立てて、笑笑の誕生日を忘れてしまった」 「どうしてそれを君のせいだと言えるんだ?全部、顧雲舒のせいだろ!」
さらに、彼らの口からは、いかに自分たちが雲舒に依存しきっていたかを物語る、驚くべき言葉が飛び出します。 「笑笑の誕生日は、いつだって顧雲舒が率先して準備していたじゃないか。あいつは本当に酷い女だ。今では笑笑の誕生日パーティーまで、彼女は放っておくなんて」
もはや支離滅裂な責任転嫁。彼らは、自分たちがやるべきだったことすらも、全て雲舒のせいにして、自分たちの罪悪感から逃れようと必死でした。
金もないのに…見当違いの復讐計画
そんな彼らの歪んだ正義感に火をつけたのは、祈年でした。 「笑笑は俺たちと同じで、幼い頃から身分が低く、たくさんの苦労をしてきた。顧雲舒が癇癪を起こしたからといって、これ以上笑笑に苦労させるわけにはいかない。笑笑の誕生日は、俺たちが自ら祝ってやろう」
その言葉をきっかけに、兄弟たちは雲舒への当てつけとして、シャオシャオの誕生日を盛大に祝うという、新たな計画を立て始めます。 「顧雲舒がこの数日、癇癪を起こしているのは、笑笑に嫉妬しているだけだろ? だったら笑笑の誕生日を、俺たちで盛大に祝ってやろうじゃないか」
しかし、ここで最も重要な問題が浮上します。「金はあるのか?」。カードを全て止められ、無一文同然の彼ら。それに対して、兄弟の一人は自信満々にこう言い放ちました。
「顧雲舒を挑発して、自分から折れてくるように仕向けるんだ」
彼らは、まだ雲舒が自分たちに未練があり、嫉妬心から折れてくると、本気で信じているのです。その救いようのない勘違いが、彼らをさらなる破滅へと導いていくのでした。
【砕かれた7つの約束】32話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、兄弟たちの「学習能力のなさ」に、もはや一周回って感動すら覚える回でした。あれだけ決定的な「現実」を窓のシルエットで見せつけられたというのに、それを「彼女の芝居だ」と結論づける彼らの鋼のメンタル。見習いたいとは思いませんが、ある意味すごいですね。
そして、シャオシャオの誕生日を忘れていた件。これを雲舒のせいにする思考回路は、常人には理解不能です。彼らにとって、雲舒は母親であり、召使いであり、そして全ての不都合を押し付けられるゴミ箱のような存在だったのでしょう。その事実に、改めて怒りがこみ上げてきました。
そんな彼らが立てた、新たな復讐計画。「金もないのにシャオシャオの誕生日を盛大に祝い、雲舒を嫉妬させて屈服させる」。もはや、作戦と呼ぶのもおこがましい、ただの願望ですよね。資金調達の方法が「雲舒を挑発して折れさせる」という時点で、完全に破綻しています。
彼らが気づいていないのが、本当に哀れです。雲舒はもう、彼らのいる土俵にはいません。彼らがどんなに大声で叫ぼうが、どんなに盛大なパーティーを開こうが、彼女の心にはもう何も届かない。彼らは、誰も見ていないリングの上で、シャドーボクシングを続けるピエロに過ぎないのです。その滑稽な姿が、一体どんな結末を迎えるのか。ある意味、楽しみになってきました。
【砕かれた7つの約束】32話のネタバレまとめ
- 雲舒と謝謹の親密な様子を目撃したにもかかわらず、兄弟たちはそれを「自分たちを騙すための芝居」だと結論付け、現実から目を背けます。
- 病院に戻った彼らは、シャオシャオの演技に騙され、彼女の誕生日であることを思い出します。
- 彼らは、シャオシャオの誕生日を忘れていたことすらも「全て雲舒のせいだ」と責任転嫁し、彼女への怒りを募らせました。
- 資金がないにもかかわらず、彼らは雲舒への当てつけのために「シャオシャオの誕生日を盛大に祝い、雲舒を挑発して折れさせる」という、見当違いな計画を立てるのでした。
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