【砕かれた7つの約束】43話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- バーで殴った男に、祈年は「5日後の婚約パーティーを知らないのか?」「ゴミのように捨てられたくせに」と、雲舒がすでに自分たちを選ばないという現実を突きつけられます。
- バーの外で、兄弟たちは「雲舒が俺たちを選ばないはずがない」と祈年を慰めますが、彼の心は揺れていました。
- まさにその時、彼らの目の前を、役所から結婚証明書らしきものを持って出てくる雲舒と謝謹が通りかかります。
- 雲舒が「会って二日の男性とスピード婚」し、法的に謝謹の妻となったという紛れもない事実を目撃した祈年は、衝撃のあまり言葉を失うのでした。
【砕かれた7つの約束】第43話をネタバレありでわかりやすく解説する
顧雲舒(コ・ウンス)の結婚という、あまりにも残酷な現実を突きつけられ、完全に崩壊した沈祈年(シェン・チーニエン)。第43話は、自らの罪と向き合う覚悟を決めた彼に、家政婦の王妈(ワンさん)が最後の道標を示す、贖罪への第一歩を描く物語です。しかし、その道はあまりにも険しく、そしてあまりにも惨めなものでした。
最後の道標、ゴミ捨て場に眠る真実
「真相を…全部教えてください」 家政婦の王妈にすがりつき、真実を求める祈年。その必死の形相に、王妈は静かに、しかし彼にとって最も過酷な試練を提示します。
「もし本当に知りたいのなら、お嬢様の日記帳を読んでみるといいでしょう。でも、お嬢様の日記帳は、あんたたちの荷物と一緒に、もうゴミとして捨てられたよ」
そして、彼女は追い打ちをかけるように告げます。「ゴミ収集車はさっき行ったばかりだ。ゴミ捨て場で探すしかないだろうね」。その言葉は、彼が真実を知るためには、プライドも、何もかもを捨てなければならないことを意味していました。王妈は、走り去る祈年の背中を見つめ、独り言のようにつぶやきます。
「見つけたところで何になるっていうんだい…。お嬢様はもう、後半生の拠り所を見つけたというのに。真実を知って、お嬢様が嫁いでいくのをその目で見た後で、あんたたちはこのことを一生忘れられずにいられるのかねぇ…」
それは、彼のこれからの人生が、決して消えることのない後悔と共に在ることを予言する、慈悲深くも、あまりにも哀しい言葉でした。
誇りを捨てて、ゴミの山へ
王妈の言葉を頼りに、祈年がたどり着いたのは、鼻を突く悪臭と、うず高く積まれたゴミの山が広がるゴミ処理場でした。かつてのエリートとしての姿は、そこにはありません。彼は、作業員に必死に尋ねて回ります。 「すみません、黒い袋を見ませんでしたか?その黒い袋の中に、小さなノートが入っているんですが」
その異様な光景に、作業員たちは訝しげに彼を見つめます。 「あれって顧氏グループの沈社長じゃないか?ゴミの山で何のお宝を探してるんだ?」
世間の嘲笑も、もはや彼の耳には届きません。彼はただ一心不乱に、ゴミの山をかき分け、たった一冊のノートを探し続けるのでした。それは、彼が20年間見ようとしてこなかった、一人の女性の心そのものでした。
過去の欠片と、見つけ出した一冊の希望
どれほどの時間が経ったでしょうか。ゴミと汚れにまみれながら、彼の手が、ふと柔らかいものに触れます。それは、薄汚れてしまった、ピンク色のぬいぐるみ。雲舒が大切にしていたものでしょう。失われた過去の、あまりにも小さな、そしてあまりにも愛おしい欠片でした。
そして、ついにその時が訪れます。ぬいぐるみのすぐそばで、彼は一冊のノートを見つけ出したのです。 「日記帳…。雲舒の日記帳だ…」
安堵と、こみ上げる喜び。彼はその日記帳を、まるで宝物のように、大切に、大切に胸に抱きしめます。そして、その場に崩れるように座り込むと、一刻も早くその中身を知りたいとでもいうように、ゴミの山の真ん中で、震える手で最初の一ページをめくるのでした。
【砕かれた7つの約束】43話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、読んでいて胸が締め付けられるような、非常に切ない回でした。祈年の転落と、贖罪への第一歩が、これでもかというほど克明に描かれていましたね。家政婦の王さんの言葉、「あんたたちはこのことを一生忘れられずにいられるのかねぇ…」。これは、本当に深い言葉です。彼女は、祈年が真実を知ることで、一時的な安堵ではなく、一生続く苦しみを背負うことになると分かっている。それでもなお、彼にその道を示した。それは、彼女なりの最後の優しさであり、そして最も厳しい罰だったのかもしれません。
そして、ゴミ処理場のシーン。これは、この物語の中でも屈指の名場面ではないでしょうか。顧氏グループの社長という、社会的な成功の頂点にいた男が、文字通り、ゴミの山の中を這いずり回る。彼が失ったものの大きさと、彼が犯した罪の重さを、これ以上なく象徴する光景でした。彼が捨てたプライドは、雲舒が20年間耐え忍んできた痛みに比べれば、あまりにも些細なものなのかもしれません。
最後に日記帳を見つけた時の、彼の表情。安堵と喜びに満ちたあの顔は、彼が本当に求めていたのが、富や名声ではなく、ただ雲舒の心だったということを、初めて物語っていたように感じます。しかし、その答えを知るには、あまりにも多くのものを失いすぎました。彼がその日記から何を知り、そしてこれからどう生きていくのか。彼の本当の地獄は、この日記を読み終えた後から始まるのかもしれません。
【砕かれた7つの約束】43話のネタバレまとめ
- 家政婦の王妈は、雲舒の真実を知りたければ、ゴミ捨て場に捨てられた彼女の日記帳を探すしかないと、祈年に最後の道標を示します。
- 祈年は、プライドも何もかも捨て、ゴミ処理場で一心不乱にゴミの山を漁り、雲舒の日記帳を探し始めます。
- その姿は作業員にも目撃され、エリート社長がゴミを漁るという噂が広まることになります。
- 必死の捜索の末、祈年は雲舒のぬいぐるみと、彼女の20年間の本心が詰まった日記帳をついに見つけ出し、その場で読み始めるのでした。
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