復讐モノ

【砕かれた7つの約束】50話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 祈年は、兄弟たちから「シャオシャオは命の恩人だ」と諭され、彼女を殺すことを思いとどまります。
  • 一方、ウェディングドレスを試着する雲舒の背中には、大きな火傷の痕があることが明らかになります。
  • 雲舒は謝謹に、その傷が3年前に火事から人を助けた時にできたものであること、そして助けた相手(祈年)は別の人を好きになったことを、悲しげに語りました。
  • ゴミ捨て場に戻った祈年は、シャオシャオに「恩返しのためでなければ、お前など目にも入らない」と冷たく突き放します。
  • そして、「俺が最も愛しているのは、雲舒だけだ!」と、遅すぎる本心を絶叫するのでした。

【砕かれた7つの約束】第50話をネタバレありでわかりやすく解説する

「俺が最も愛しているのは、雲舒(コ・ウンス)だけだ!」——自らの本心を絶叫した沈祈年(シェン-チーニエン)。しかし、その告白はあまりにも遅すぎました。第50話は、悪女への最後の決別と、兄弟たちの最後の希望的観測、そしてその全てを打ち砕く、雲舒からの最終通告が描かれる、絶望と終焉の物語です。

最後の通告と悪女の呪詛

自らの本心を叫んだ祈年は、もはやジャン・シャオシャオに何の感情も抱いていませんでした。彼は、ゴミのように打ち捨てられた彼女に、冷たく最後の言葉を告げます。 「今後、近寄るな。二度と俺の前に現れるな」

しかし、シャオシャオはこのまま黙って引き下がる女ではありませんでした。彼女は、憎悪に満ちた目で祈年たちを睨みつけ、呪いのような言葉を吐き捨てます。 「あんたたち7人は…ろくな死に方をしないわ! 沈祈年! あんたの命の恩人が、もう完全にあんたをいらなくなったのよ! (嘲笑) 本当に見てみたいわ! 真実が明らかになった日、あんたがどれだけ苦しむのか!

「命の恩人」——その言葉は、祈年の心に再び重くのしかかります。そして、彼女の最後の言葉は、まるでこれからの彼の運命を予言しているかのようでした。

残された希望的観測「きっと理解してくれる」

シャオシャオの呪詛を背に、兄弟たちはその場を立ち去ります。「祈年哥、俺たち、今からどこへ行く?」という問いに、祈年は「顧雲舒に会いに行く」と答えます。彼の心には、まだわずかな希望が残っていました。

「この3年間、俺たちには誤解が多すぎた。すぐに顧雲舒に会って、直接彼女に説明しないと」 「説明しさえすれば、雲舒の性格なら、きっと俺たちを理解してくれるはずだ」 「20年も一緒にいたんだぞ。彼女がこんなに冷酷になれるわけがない」

そして、彼らは誕生日パーティーでの出来事を、自分たちに都合よく解釈し始めます。 「彼女は誕生日の日、公に婚約の時間を発表した。あれは本当は、俺たち7人にチャンスをやっていたんだ

あの時届いた「早く戻ってこないと後悔しますよ!」というメッセージ。それは、自分たちへの最後の警告であり、やり直すためのチャンスだったのだ、と。彼らは、まだ雲舒の心が自分たちにあると、信じたかったのです。

絶望のメッセージ「私は謝謹に嫁ぎます」

祈年は、震える手でスマートフォンを取り出します。あのメッセージが届いた時、彼はまだ確認していませんでした。そこに、雲舒からの返信があるかもしれない。まだ、やり直せるかもしれない。

(雲舒…まだ俺を選んでくれるか?)

すがるような想いで、彼はメッセージを開きます。しかし、そこに表示されていたのは、彼の最後の希望を、あまりにも無慈悲に打ち砕く、短い、しかし決定的な一文でした。

私は謝謹に嫁ぎます

その文字が、彼の目に焼き付きます。「あり得ない…そんなはずはない…」——彼の口から、力ない言葉が漏れ出します。

捨てられた男たちの遠吠え

祈年の異変に気づいた兄弟たちが、スマートフォンの画面を覗き込みます。そして、そこに記された名前に、彼らは信じられないといった表情で叫びました。

謝謹だと? 顧雲舒はあの、役立たずの障害者を選んだっていうのか!?

それは、自分たちが捨てられたという現実を受け入れられず、相手を貶めることでしかプライドを保てない、哀れな男たちの、最後の遠吠えでした。

【砕かれた7つの約束】50話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、兄弟たちの最後の希望が、完全に打ち砕かれる瞬間が描かれた、まさに絶望の回でした。シャオシャオの捨て台詞、「真実が明らかになった日、あんたがどれだけ苦しむのか!」。これは、彼女が「命の恩人」の真実を知っている、あるいは少なくとも何かを勘づいていることの表れですよね。この言葉が、今後祈年の心を苛むことになるのかと思うと、ゾッとします。

そして、兄弟たちの希望的観測。「あれはチャンスだったんだ」と、過去の出来事を必死に美化しようとする姿は、見ていて本当に痛々しかったです。彼らは、自分たちが雲舒をどれだけ傷つけ、裏切ってきたかという事実から、最後まで目を背けようとしているのですね。

だからこそ、雲舒からのメッセージ「私は謝謹に嫁ぎます」が、これ以上ないほど重く響きました。たった一文で、彼らの20年間と、彼らが抱いていた全ての甘い幻想を、完全に終わらせる。見事なまでの最終通告です。あのメッセージを受け取った時の祈年の絶望は、想像するに余りあります。

最後の、兄弟たちの「役立たずの障害者を選んだのか!?」という叫び。これぞ、負け犬の遠吠えですね。自分たちが選ばれなかった腹いせに、相手を貶めることしかできない。彼らの人間性の低さが、最後の最後まで露呈していました。雲舒が彼らではなく、心優しく誠実な(そして実は健常者だった)謝謹を選んだのは、当然の結果だったと言えるでしょう。彼らの物語は、ここで一つの終焉を迎えたのかもしれません。

【砕かれた7つの約束】50話のネタバレまとめ

  • 祈年はシャオシャオに最後の別れを告げますが、彼女から「命の恩人があんたをいらなくなった」「真実を知って苦しめ」という呪詛のような言葉を浴びせられます。
  • 兄弟たちは、雲舒がまだ自分たちを待っていると信じ込み、「誕生日パーティーでの婚約発表は、自分たちへの最後のチャンスだった」と都合よく解釈します。
  • 祈年は、わずかな希望を胸に、パーティーの日に届いていた雲舒からのメッセージを確認します。
  • しかし、そこに書かれていたのは「私は謝謹に嫁ぎます」という、彼の最後の望みを打ち砕く最終通告でした。
  • 雲舒が謝謹を選んだという事実に、兄弟たちは「役立たずの障害者を選んだのか!?」と、現実を受け入れられず悪態をつくのでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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