【砕かれた7つの約束】51話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 祈年はシャオシャオに最後の別れを告げますが、彼女から「命の恩人があんたをいらなくなった」「真実を知って苦しめ」という呪詛のような言葉を浴びせられます。
- 兄弟たちは、雲舒がまだ自分たちを待っていると信じ込み、「誕生日パーティーでの婚約発表は、自分たちへの最後のチャンスだった」と都合よく解釈します。
- 祈年は、わずかな希望を胸に、パーティーの日に届いていた雲舒からのメッセージを確認します。
- しかし、そこに書かれていたのは「私は謝謹に嫁ぎます」という、彼の最後の望みを打ち砕く最終通告でした。
- 雲舒が謝謹を選んだという事実に、兄弟たちは「役立たずの障害者を選んだのか!?」と、現実を受け入れられず悪態をつくのでした。
【砕かれた7つの約束】第51話をネタバレありでわかりやすく解説する
「私は謝謹(シャ・キン)に嫁ぎます」——顧雲舒(コ・ウンス)からの、あまりにも無慈悲な最終通告。しかし、第51話で描かれるのは、その現実すらも捻じ曲げ、自分たちの都合の良い解釈にすがりつこうとする、7人の兄弟たちの哀れなまでの最後の悪あがきです。
最後の悪あがき、現実からの逃避
沈祈年(シェン-チーニエン)が受け取ったメッセージの内容を知り、激しく動揺する兄弟たち。しかし、彼らはすぐに、その事実を否定するための言い訳を探し始めます。
「雲舒が腹を立てて、ああ言ったんじゃないか?」 「俺たちはジャン・シャオシャオのために、彼女の誕生日パーティーの日、そのまま逃げ出したんだぞ。雲舒は絶対に怒る」 「あれだけ大勢の客の前でだ。彼女はとっさにああ言っただけだ」
彼らは、雲舒の決断を、自分たちの裏切りに対する一時的な「腹いせ」や「癇癪」だと決めつけ、まだやり直せる可能性があると、必死に信じ込もうとしているのです。
パーティーの男は誰だ?都合の良い解釈
彼らの脳裏に、あの誕生日パーティーで圧倒的な存在感を放っていた男、謝謹の姿が蘇ります。「今日から、私が、雲舒の支えとなる」と宣言した、あの男。
「まさか、本当に京市の御曹司、謝謹なのか?」
一瞬、不安がよぎりますが、彼らはすぐに首を振ります。 「いや。謝家の御曹司は、有名な役立たずだ。だから、あの五体満足な男が、謝謹であるはずがない」
彼らは、世間の噂——「謝謹は事故で障害を負った役立たず」——という情報を鵜呑みにし、自分たちが見たものよりも、自分たちにとって都合の良い噂の方を信じることを選びます。
「つまり、京市の御曹司とかは、雲舒がただ怒って言ってるだけってことか」 「結局、あんな役立たずの障害者を夫に選ぶなんて、馬鹿でも現実的じゃないと分かる。誰も信じるわけがない」 「雲舒がそんなに愚かなわけがない。俺たち7人を差し置いて、役立たずの障害者を選ぶなんて」
彼らは、雲舒が「役立たず」を選ぶはずがない、つまり「自分たちのような優秀な男を選ぶに違いない」という、あまりにも傲慢な結論に飛びつくのでした。
「彼女を探し出す!」見当違いの使命感
自分たちの価値を再確認し、雲舒の結婚宣言は嘘だと結論付けた兄弟たちは、次なる行動を決めます。それは、雲舒を探し出し、「真実」を問いただすこと。
「とにかく、急いで顧雲舒を見つけないと。絶対に彼女の後半生の幸せを冗談にさせるわけにはいかない」
彼らは、自分たちが彼女の幸せを守るべき立場にあると、本気で信じているのです。自分たちが彼女の幸せを最も深く傷つけてきた張本人であるという自覚は、そこには微塵もありませんでした。
門前払い、失われた居場所
見当違いの使命感に燃える兄弟たちは、雲舒がいるであろう顧氏グループのビルへと乗り込みます。彼らにとって、そこは自分たちの職場であり、庭のような場所のはずでした。
「雲舒! 雲舒は社内にいるか?」
受付の女性社員に、いつものように尊大な態度で尋ねる祈年。しかし、返ってきたのは、予想だにしなかった冷たい反応でした。
「よくもまあ、会社に来られましたね」 「どういう意味だ?」 「小顧社長がどこにいらっしゃるかは存じません。でも、あなたたちがどこへ行くべきかは知っていますよ。警備員!」
かつては会社の中心人物であったはずの彼らが、今や不審者として警備員を呼ばれる始末。彼らは、顧家だけでなく、自分たちが築き上げてきたはずの社会的地位すらも、完全に失っていたのです。その事実に気づかず、「何をする気だ?」と声を荒らげる祈年の姿は、あまりにも滑稽で、そして哀れでした。
【砕かれた7つの約束】51話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、兄弟たちの「現実逃避能力」の高さに、もはや感嘆すら覚える回でした。あれだけ決定的なメッセージを受け取っておきながら、「腹いせだ」「とっさに言っただけだ」と結論付ける彼らの思考回路、一体どうなっているのでしょうか。自分たちの価値を過信し、雲舒の決断力を完全に見くびっていますよね。
謝謹に関する噂を鵜呑みにするくだりも、彼らの愚かさを象徴していました。自分たちの目で見たものよりも、世間の不確かな噂を信じる。それは、真実と向き合うことから逃げている証拠です。「役立たずを選ぶはずがない」という言葉の裏には、「俺たちのようなエリートを選ぶべきだ」という、強烈な自惚れが透けて見えます。
そして、極めつけは「彼女の後半生の幸せを冗談にさせるわけにはいかない」というセリフ。どの口が言うんだ!と、思わずツッコミを入れてしまいました。あなた達が、彼女の人生をめちゃくちゃにした張本人でしょう、と。この期に及んでまだ自分たちが正義の味方であるかのように振る舞う姿には、怒りを通り越して、もはや一種の恐怖すら感じます。
最後の、会社での門前払いシーンは、最高の「ざまぁみろ」でしたね。受付社員の方の「よくもまあ」というセリフ、全ての読者の気持ちを代弁してくれたかのようです。自分たちの居場所が、もうどこにもないという現実を、彼らはこれから骨身にしみて味わうことになるのでしょう。彼らの転落劇、いよいよ目が離せません。
【砕かれた7つの約束】51話のネタバレまとめ
- 兄弟たちは、雲舒の「謝謹に嫁ぎます」というメッセージを、自分たちへの腹いせや、とっさに出た嘘だと都合よく解釈し、現実から目を背けます。
- 彼らは、誕生日パーティーに現れた男が謝謹本人である可能性を考えますが、「謝家の御曹司は役立たずの障害者」という噂を信じ、それを否定しました。
- 雲舒が「役立たず」を選ぶはずがないと結論付けた彼らは、「彼女の幸せを守るため」という見当違いな使命感から、雲舒を探しに顧氏グループのビルへ向かいます。
- しかし、会社に着いた彼らは受付社員から冷たくあしらわれ、不審者として警備員を呼ばれてしまい、自分たちの居場所が完全に失われたことを示唆されました。
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