復讐モノ

【砕かれた7つの約束】58話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 陸蕭は日記を読み進め、幼い頃、ボクシングの練習で泣いていた自分を、雲舒が傷の手当てをしながら励ましてくれていた過去を思い出します。
  • バーに現れた程軒は、あと二日に迫った婚約パーティーを前に、祈年や陸蕭の異変に焦りを見せます。
  • 陸蕭は程軒に、「行き過ぎたのはシャオシャオだけではない」と、自分たち兄弟にも罪があることを示唆し、雲舒の日記帳を託して去っていきました。
  • 残された程軒は、戸惑いながらも、雲舒の日記帳を読み始め、真実の連鎖が始まろうとしていました。
  • 日記を読んだ程軒は、自分が雲舒にとって「孤独を癒やす一番の遊び相手」であり、「一生ずっとの家族」だと誓った過去を思い出します。
  • かつての純粋な約束と、現在の自分たちの裏切りとのギャップに、程軒もまた深い後悔の念に沈むのでした。

【砕かれた7つの約束】第58話をネタバレありでわかりやすく解説する

顧雲舒(コ・ウンス)の日記帳によって、それぞれが自らの罪と向き合い始めた兄弟たち。しかし、彼らがたどり着いたのは反省ではなく、彼女を取り戻そうとする身勝手な独占欲でした。第58話は、雲舒の婚約パーティー当日、会場で繰り広げられる、兄弟たちの醜い争奪戦の幕開けを描く物語です。

目覚めと遅すぎた決意「彼女は俺と結婚するんだ」

けたたましく鳴り響くスマートフォンのアラーム。画面には「雲舒婚約パーティー 5分後に開始」の文字。三日三晩、酒に溺れていた沈祈年(シェン-チーニエン)は、その表示を見て飛び起きます。 「雲舒の婚約パーティーは今日か…」

彼の心によぎるのは、後悔や謝罪の念ではありませんでした。ただ、強烈な独占欲。 「だめだ。彼女を他の奴に嫁がせるわけにはいかない。彼女は俺と結婚するんだ

彼は慌てて身支度を整え、パーティー会場へと向かいます。その瞳には、焦りと、そして自分の望む結末以外は認めないという、傲慢な光が宿っていました。他の兄弟たちもまた、それぞれの車で、同じ場所を目指していました。彼らの心にあるのもまた、祈年と同じ、歪んだ執着心だったのかもしれません。

兄弟間の醜い争い「俺が彼女を娶る」

会場に到着した祈年が目にしたのは、先に来ていた兄弟たちの姿でした。彼は、もはや挨拶もそこそこに、鋭い口調で問い詰めます。 「雲舒の日記帳は誰のところだ? 返せ」

しかし、日記帳を最後に託された程軒(チョン・シュエン)は、それをきつく握りしめ、挑むような視線で祈年を見返しました。 「日記帳は俺のところだ。だが、誰にも渡すつもりはない。日記帳だろうと、雲舒だろうと、俺はもう手放さない」 そして、彼は衝撃的な宣言をします。 「雲舒は俺の一番大切な人だ。今日、俺は彼女を娶る

その言葉に、陸蕭(ルー・シャオ)が激昂して食ってかかります。 「何だと? お前、自分が普段どうやって雲舒を邪険にしてたか忘れたのか? それが、今日になって突然、彼女を娶るだと?」

しかし、程軒も負けてはいません。 「じゃあお前は? そんな格好で走ってきて、また何を企んでる? ジャン・シャオシャオに洗脳されてたのは、お前が一番ひどかったじゃないか!

日記を読み、過去の過ちを悔いたはずの彼らが繰り広げるのは、互いの罪をなじり合い、雲舒という「獲物」を奪い合う、あまりにも醜い争いでした。

傲慢なる最終宣言「娶るのは、俺だ」

兄弟たちの見苦しい口論を、祈年は冷たい目で見つめていました。そして、彼はその場を支配するかのように、静かに、しかし有無を言わせぬ力強さで言い放ちます。

「もうやめろ!」

彼は、争う二人だけでなく、その場にいる全ての兄弟たちを見回すと、絶対的な自信と共に、最終宣告をしました。

「お前たちはみんな出ていけ。今日、顧雲舒を娶るのは、俺だ

その言葉に、兄弟たちは驚きの表情で彼を見つめます。雲舒の気持ちなど一切考慮せず、ただ自分の意志だけで彼女の未来を決めつけようとする、その傲慢さ。彼は、日記を読み、涙を流してもなお、その本質は何も変わっていなかったのです。

【砕かれた7つの約束】58話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、兄弟たちの救いようのない自己中心性と、祈年の変わらない傲慢さが炸裂する、まさに呆れて物も言えない回でした。雲舒の婚約パーティー当日に、「彼女は俺と結婚するんだ!」と乗り込んでくる祈年。もはやストーカーの域に達していますね。彼の後悔は、結局のところ、彼女を失ったことへの自己憐憫でしかなかったのでしょうか。

そして、兄弟たちの醜い争い!日記を読んで反省したかと思いきや、その結果が「俺が彼女を娶る!」とは。彼らにとって、雲舒は結局、手に入れたいトロフィーのようなものなのでしょうか。互いの過去の罪を棚に上げて罵り合う姿は、見ていて本当に不愉快でした。彼らは、日記から何も学ばなかったのですね。

極めつけは、祈年の「今日、顧雲舒を娶るのは、俺だ」宣言。王者のような風格を漂わせていますが、言っていることはただの横暴な独裁者です。雲舒の気持ちは完全に無視。彼女の結婚相手である謝謹の存在も無視。ただ、自分のものにならないことが許せない。その歪んだ独占欲が、彼の行動原理の全てなのでしょう。

彼らがこんな醜い争いを繰り広げている間、雲舒と謝謹はきっと幸せな時間を過ごしているはず。その対比を想像すると、彼らの行動がますます滑稽で、哀れに見えてきます。この勘違い甚だしい男たちが、パーティー会場でどんな醜態を晒すことになるのか。ある意味、目が離せません。

【砕かれた7つの約束】58話のネタバレまとめ

  • 雲舒の婚約パーティー当日、祈年は「彼女を他の男に嫁がせるわけにはいかない」と、会場へ乗り込むことを決意します。
  • 会場で合流した兄弟たちの間で、雲舒の日記帳と、そして彼女自身を巡る醜い争いが勃発。「俺が彼女を娶る」と言い争います。
  • 程軒と陸蕭は、互いの過去の過ち(雲舒への態度、シャオシャオへの傾倒)を罵り合いました。
  • 最後に祈年がその場を制圧するように、「今日、顧雲舒を娶るのは、俺だ」と一方的に宣言し、兄弟たちは驚愕します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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