復讐モノ

【砕かれた7つの約束】62話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 兄弟たちは、新郎の正体が謝謹であることを受け入れられず、彼を罵倒します。
  • しかし、謝謹は冷静に「俺が、お前たちの言う役立たずの謝謹だ」と、自らの正体を明かしました。
  • 彼は、謝家の実権を握るまで敵を欺くために足が不自由なふりをしていたこと、そして雲舒のためにその仮面を脱ぎ捨てたことを語ります。
  • さらに、謝謹の影響力を示すように、中国各地の有力一族である四大家の当主たちが会場に現れ、二人を祝福しました。
  • 目の前で圧倒的な現実を見せつけられた兄弟たちは完全に打ちのめされ、謝謹は改めて雲舒を守り抜くことを誓うのでした。

【砕かれた7つの約束】第62話をネタバレありでわかりやすく解説する

ついに明らかになった新郎の正体と、その圧倒的な存在感。完全なる敗北を突きつけられた7人の兄弟たちは、それでもなお、失われた過去にしがみつこうとします。第62話は、彼らのあまりにも遅すぎた愛の告白と、それに対する顧雲舒(コ・ウンス)の完全なる拒絶、そして彼女が選んだ未来の真価が語られる、決別と真実の物語です。

遅すぎた愛の告白、届かぬ懇願

目の前で繰り広げられる、雲舒と謝謹(シャ・キン)の揺るぎない絆。その光景を前に、沈祈年(シェン-チーニエン)は、まるで最後の望みを託すかのように、雲舒に懇願します。 「雲舒…以前のことは…俺たちが間違っていた。もう一度、やり直すチャンスをくれないか? なあ?」

その言葉に続くように、他の兄弟たちも次々と、これまで心の奥底にしまい込んでいた(あるいは気づかないふりをしていた)想いを口にし始めました。 「そうだ! 俺も君が好きだ! 20年間ずっと好きだった!」 「俺もだ! この20年間、俺は君だけを好きだった! 他の誰かを好きになったことなんて一度もない!…ただ、気付くのが遅すぎた」

それは、あまりにも遅く、そしてあまりにも身勝手な愛の告白でした。

冷たい拒絶「あなたたちの好きは恩恵ではない」

しかし、彼らの必死の訴えも、今の雲舒の心には全く響きません。彼女は、冷ややかな視線を彼らに向け、静かに、しかしはっきりと問い返しました。 「なぜ私があなたたちにチャンスを与えなければならないの?」

そして、彼女は彼らの価値観そのものを、根底から否定する言葉を放ちます。 「あなたたちの『好き』なんて、一体どれほどの恩恵だっていうの? 以前、あなたたちが私を好きだった時、確かに喜んだかもしれない。でも今は…私はもう、あなたたちのことが全く好きじゃないのよ

かつては彼らの「好き」という言葉を何よりも渇望していた少女は、もうどこにもいませんでした。彼らが与えなかった愛情の代わりに、彼女は自らの手で真実の愛を掴み取ったのです。

「7日間」vs「20年間」、時間の呪縛

それでも祈年は納得できません。彼は、時間の長さこそが関係の深さを証明すると信じて疑わず、叫ぶように反論します。 「たとえ彼が高貴な京市の御曹司だとしても、それがどうした? お前たちが会ってたった7日間じゃないか! どうして俺たちとの20年の付き合いに比べられるんだ!

程軒(チョン・シュエン)も続きます。「雲舒! 彼に騙されるな! たった7日だぞ! この男が表現する感情なんて、全部安っぽくて、偽物なんだ!」

彼らは、自分たちが共有してきた「20年間」という時間だけを頼りに、雲舒の現在の選択を否定しようと必死でした。

偽物はどちらか? 雲舒の魂の叫び

しかし、雲舒の決意は揺らぎません。彼女は、兄弟たちの醜い嫉妬と執着に対し、魂からの叫びとも言える、痛烈な言葉で反論します。 「偽物なのはあなたたちよ! 彼の感情は、あなたたちよりずっと誠実だわ!

そして、彼女は静かに続けます。それは、真実を見抜く者の、あまりにも鋭い指摘でした。 「偽物の人間は、何を見ても偽物に見えるものよ

明かされる謝謹の20年「一目惚れと、待ち続けた日々」

なぜ、たった7日間しか会っていない男の感情が「誠実」だと言い切れるのか。その答えは、彼らが決して知ることのなかった、謝謹の驚くべき過去にありました。雲舒は、静かに、しかし誇らしげに語り始めます。

「20年前、謝謹は私に一目惚れした後、10年間私を探し続けた。私の幸せを壊さないために、さらに10年間私を待った。私があなたたちに完全に失望したのを見てから、初めて私の前に現れて、私への本当の気持ちを打ち明けてくれたのよ

20年という時間は、兄弟たちだけのものではありませんでした。謝謹もまた、同じ時間を、ただひたすらに彼女を想い、探し、そして待ち続けていたのです。彼の愛は、言葉だけではない、行動と時間によって証明された、紛れもない真実でした。その重い事実に、兄弟たちはもはや何の言葉も返すことができませんでした。

【砕かれた7つの約束】62話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、物語の核心に迫る、非常に感動的で、そして考えさせられる回でした。兄弟たちの遅すぎた告白、本当に滑稽でしたね。「20年間ずっと好きだった!」なんて、どの口が言うんだ、と。彼らの「好き」は、結局のところ、自分たちの都合の良い時にだけ現れる、あまりにも身勝手な感情だったのでしょう。

それに対する雲舒の「あなたたちの好きは恩恵ではない」「もう好きじゃない」という拒絶。これは、本当に胸がスカッとしました!彼女が、過去の呪縛から完全に解き放たれ、自分の価値を自分で認められるようになった証拠です。よく言った!と心の中で拍手を送りました。

そして、今回の最大のハイライト、謝謹の20年間の真実。これは、本当に衝撃的で、そして感動的でした。一目惚れしてから10年間探し続け、さらに彼女の幸せを願って10年間見守り続けるなんて…。これほどまでに深く、一途な愛が存在するとは。彼の愛情は、兄弟たちの薄っぺらい言葉とは比較にならない、本物の輝きを放っていました。

「偽物の人間は、何を見ても偽物に見えるものよ」という雲舒のセリフも、非常に印象的でした。自分たちが嘘と裏切りにまみれているからこそ、謝謹の誠実な愛すらも「偽物」に見えてしまう。彼らの心の歪みが、この一言に集約されています。

時間の長さだけでは、愛の深さは測れない。大切なのは、その時間をどう過ごし、相手にどれだけ誠実に向き合ってきたか。この物語が伝えたいテーマの一つが、この回で明確に示されたように感じます。兄弟たちの完全敗北を見届け、雲舒と謝謹の真実の愛の始まりに、心からの祝福を送りたい気持ちでいっぱいです。

【砕かれた7つの約束】62話のネタバレまとめ

  • 全ての真実を知った祈年、陸蕭、程軒は、雲舒に「間違っていた」「ずっと好きだった」と、遅すぎる愛の告白とやり直したいという願いを伝えます。
  • しかし雲舒は、「あなたたちの好きは恩恵ではない」「もう好きじゃない」と、彼らの想いを完全に拒絶しました。
  • 祈年たちは「7日間の関係が20年に勝るはずがない」と時間の長さにすがりますが、雲舒は「偽物なのはあなたたち」「彼の感情は誠実」と一蹴します。
  • 雲舒は、謝謹が20年前に自分に一目惚れし、10年間探し続け、さらに10年間彼女の幸せを見守り続け、自分が兄弟たちに失望したのを見て初めて現れたという、彼の驚くべき過去と一途な想いを明かしました。
  • その真実の重さに、兄弟たちは言葉を失うのでした。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【砕かれた7つの約束】61話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説
【砕かれた7つの約束】61話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【砕かれた7つの約束】63話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説
【砕かれた7つの約束】63話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説
ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました