【砕かれた7つの約束】68話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 雲舒は、祈年に背中の火傷の痕を見せ、それが3年前に彼を火事から救った証拠であると突きつけます。
- 彼女は、火傷で1ヶ月以上入院していたこと、しかしシャオシャオが兄弟たちに嘘をつき、誰も見舞いに来なかったことを明かしました。
- さらに、シャオシャオが祈年の言葉を捏造し、「傷跡のある女は嫌い」だと雲舒に嘘をつき、彼女を精神的に追い詰めていたことも発覚します。
- 雲舒が火事の真相を父に隠していたのは、火事の原因が兄弟たちのルール違反(禁止区域での花火)であり、彼らを父の叱責から守るためだったことが明らかになりました。
- 全ての残酷な真実を知った祈年は、「本当に俺を愛してくれた人を傷つけてしまった」と自らの罪の重さに耐えきれず、その場に膝から崩れ落ちました。
【砕かれた7つの約束】第68話をネタバレありでわかりやすく解説する
自らが犯した罪のあまりの重さに、愛する女性の結婚式の場で膝から崩れ落ちた沈祈年(シェン-チーニエン)。第68話は、そんな彼と兄弟たちの最後の懇願と、それに対する顧雲舒(コ-ウンス)の完全なる決別、そしてそれぞれの未来への道を示す、物語の感動的な最終回です。
膝からの懇願、遅すぎた愛の告白
膝をつき、涙ながらに雲舒を見上げる祈年。彼の口から語られたのは、これまで決して口にすることのなかった、偽りのない本心でした。 「雲舒…元々は…最初から最後まで…愛していたのは君一人だったんだ。君はかつて、命の危険を冒して、俺を火事場から救い出してくれた。そして俺を20年以上も愛してくれた。信じている…。今度こそ…一度だけ俺を許してくれると…」
その言葉と共に、彼はあの日会場で落としたはずの婚約指輪を取り出し、雲舒へと差し出します。他の兄弟たちも、同じように地面に膝をつき、必死に許しを請いました。 「雲舒…お願いだ、俺たちを許してくれ!」 「俺たちは本当に間違っていたと分かったんだ!」 「お願いだ…もう一度チャンスをくれ…一度だけでいいから…」
それは、失ったものの大きさにようやく気づいた男たちの、あまりにも遅く、そしてあまりにも痛切な叫びでした。
雲舒の静かなる決別「もう疲れた」
しかし、彼らの涙も、懇願も、もはや雲舒の心を動かすことはありませんでした。彼女は静かに、しかしきっぱりと彼らに告げます。 「沈祈年。そして、あなたたち。私はかつて数えきれないほど想像したわ。あなたたちと残りの人生を共に過ごすことを。でも、私の心はとっくに傷だらけよ」
彼女は、この3年間がいかに苦しいものであったかを、静かに語り始めます。 「この3年間、私はずっとあなたたちの過去の優しさを数えながら耐えてきた。全力を尽くして、あなたたちを取り戻そうとした。でも、あなたたちは振り返りもせずに去っていった。私の心は告げているの。もう疲れたと。あなたたちとの感情の中で、私はもう全力を尽くしたと。あなたたちも前を向きなさい」
それは、憎しみや怒りを超えた、静かな諦念と、過去への完全なる別れの言葉でした。
届かぬ指輪、物理的な拒絶の象徴
それでも祈年は諦めきれません。「いやだ! 前を向きたくない!」と叫び、彼は再び指輪を雲舒に差し出します。「この指輪は…俺がとっくに君のために用意したものなんだ。これは最初から最後まで…君一人のものだ」。しかし、雲舒は隣に立つ謝謹(シャ・キン)から贈られたであろう指輪が輝く左手を見つめ、静かに答えます。
「指輪…私にはもうあるわ。これを着けたら、私は一生着ける。二度と外さないわ」
その言葉の意味を理解できず、あるいは理解したくなくて、祈年は「指はたくさんあるじゃないか…もう一つくらい…」と、彼女の左手の薬指に、無理やり自分の指輪をはめようとします。しかし、その指輪は、まるで彼女の心が彼を拒絶するかのように、指の途中で止まり、決して根元まで届くことはありませんでした。
「どうして…? どうしてこうなるんだ…? 合うはずなのに…。君のサイズは…はっきりと覚えているのに…」
動揺する祈年に、雲舒は最後の諭すような言葉をかけます。
最後の諭し「時間は決して感情を測る基準じゃない」
「諦めなさい。無理強いしないで。時間は決して感情を測る基準じゃないの。たとえ私たちが20年一緒にいたとしても、あなたは一度も私を理解しようとしなかった。一度も本当に私を愛したことはなかった」
その言葉と共に、祈年の指から力が抜け、彼が20年間渡せなかった指輪は、カラン、と虚しい音を立てて床に落ちました。雲舒は、もはや何の感情も浮かべない目で彼らを見つめ、最後の別れの言葉を告げます。
「過ぎ去ったことは追いかけられない。未来はまだ期待できる。私たちはそれぞれ、安らかに過ごしましょう」
それは、彼らの罪を許す言葉ではありませんでした。ただ、互いの道を違え、それぞれの人生を生きていこうという、静かで、そしてあまりにも重い、決別の言葉だったのです。
【砕かれた7つの約束】68話を読んだ感想(ネタバレあり)
ついに、物語が完結しましたね。最後は涙なしには読めませんでした。祈年たちの最後の懇願、特に祈年の「愛していたのは君一人だった」という告白は、彼の本心だったのかもしれません。しかし、それはあまりにも多くの過ちを犯した後でなければ気づけなかった、悲しい真実でした。
雲舒の「もう疲れた」「全力を尽くした」という言葉には、彼女がどれほどの苦しみを耐え、そしてどれほど必死に彼らを取り戻そうとしてきたかが凝縮されていて、胸が締め付けられました。彼女の決別は、決して簡単なものではなかったはずです。しかし、彼女は自分の心を守り、未来へ進むために、その決断を下したのですね。その強さに、心からの敬意を表したいです。
指輪が入らないシーンは、本当に象徴的でした。祈年は彼女の「サイズ」は覚えていたかもしれない。しかし、彼女の「心」の形は、もう彼の知るものではなくなっていた。その残酷な現実を、物理的に突きつけられた瞬間でした。「時間は決して感情を測る基準じゃない」という雲舒の言葉も、この物語の核心を突く名言だと思います。20年という時間は、愛を育むこともできれば、憎しみを深めることも、そして心を離れさせることもできるのですね。
最後の「それぞれ、安らかに過ごしましょう」という言葉。これは、彼らへの許しではないけれど、憎しみでもない。ただ、もう関わることのない存在として、互いの人生の平穏を願う。そんな、成熟した大人の別れの言葉のように感じました。雲舒が、過去の痛みから解放され、謝謹と共に本当の幸せを掴むことを、心から願っています。そして、祈年たちが、自らの罪と向き合い、いつか心の安らぎを得られる日が来ることを、願わずにはいられません。感動的な最終回でした。
【砕かれた7つの約束】68話(最終話)のネタバレまとめ
- 祈年は、雲舒が命の恩人であったこと、そして自分がずっと彼女だけを愛していたことを涙ながらに告白し、やり直すチャンスを懇願します。他の兄弟たちも同調しました。
- しかし雲舒は、「もう疲れた」「全力を尽くした」と静かに語り、「私たちに『これから』はない」と彼らの願いをきっぱりと拒絶します。
- 祈年は用意していた婚約指輪を差し出しますが、雲舒はすでに謝謹からの指輪をしていることを見せ、「一生外さない」と告げました。
- 祈年が無理やり指輪をはめようとしても入らず、雲舒は「時間は感情を測る基準ではない」「あなたは一度も私を理解しようとしなかった」と諭します。
- 最後に雲舒は、「過ぎ去ったことは追いかけられない。未来はまだ期待できる。私たちはそれぞれ、安らかに過ごしましょう」と、完全な別れの言葉を告げ、物語は幕を閉じました。
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