【砕かれた7つの約束】69話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 祈年は、雲舒が命の恩人であったこと、そして自分がずっと彼女だけを愛していたことを涙ながらに告白し、やり直すチャンスを懇願します。他の兄弟たちも同調しました。
- しかし雲舒は、「もう疲れた」「全力を尽くした」と静かに語り、「私たちに『これから』はない」と彼らの願いをきっぱりと拒絶します。
- 祈年は用意していた婚約指輪を差し出しますが、雲舒はすでに謝謹からの指輪をしていることを見せ、「一生外さない」と告げました。
- 祈年が無理やり指輪をはめようとしても入らず、雲舒は「時間は感情を測る基準ではない」「あなたは一度も私を理解しようとしなかった」と諭します。
- 最後に雲舒は、「過ぎ去ったことは追いかけられない。未来はまだ期待できる。私たちはそれぞれ、安らかに過ごしましょう」と、完全な別れの言葉を告げ、物語は幕を閉じました。
【砕かれた7つの約束】第69話をネタバレありでわかりやすく解説する
顧雲舒(コ・ウンス)からの、静かで、しかし揺るぎない最終的な決別宣言。第69話は、その現実を受け入れられず、なおも見苦しく過去にすがりつこうとする兄弟たちと、そんな彼らに育ての親である顧傑(コ・ケツ)が下す、最後の、そして最も重い断罪が描かれる、物語の真の終焉です。
最後の悪あがき、会場からの無慈悲な追放
床に落ちた、渡せなかった婚約指輪。それをただ見つめ、「いやだ…いやだ…」と力なく繰り返す沈祈年(シェン-チーニエン)。その隣では、夫となった謝謹(シャ・キン)が、まるで勝利宣言のように「いやだ」と雲舒に囁いています。勝敗は、あまりにも明確でした。
次の瞬間、会場の警備員たちが祈年の腕を掴みます。「離せ!」——彼の必死の抵抗もむなしく、他の兄弟たちも次々と取り押さえられ、まるでゴミのように会場の外へと引きずり出されていきます。
バン!と無慈悲に閉められた扉。祈年は、その扉を叩きながら、愛しい人の名前を叫び続けます。「開けろ! 開けてくれ! 頼む! 雲舒! 雲舒!」。しかし、その声が届くことはありません。彼は、閉ざされた扉の前で、ついに泣き崩れるしかありませんでした。他の兄弟たちも、ただ呆然と立ち尽くすだけ。彼らの物語は、まさにこの扉のように、完全に閉ざされてしまったのです。
父・顧傑の登場、届かぬ懇願と最後の言い訳
絶望に打ちひしがれる彼らの前に、静かに現れたのは、父・顧傑でした。彼は、もはや何の感情も浮かべない目で彼らを見下ろし、厳しい声で告げます。 「もういいだろう」
その声に、兄弟たちは最後の望みを託すかのように、必死に訴え始めます。 「父さん…僕たちはただジャン・シャオシャオに騙されただけで…恩知らずのクズじゃないんです…」 「父さん、僕たちはもう間違っていたと分かりました。どうか、何の恩返しも求めませんから、ただ…恩に報いる機会を…」
祈年もまた、涙ながらに懇願します。「父さん…雲舒に会う機会をください…」。彼らは、まだ自分たちに「恩返し」をする資格があると、そして雲舒に会う権利があると、信じているのでした。
父からの最終断罪「全身全霊で娘を愛すること、それだけだった」
しかし、顧傑の心は、もはや彼らに向けられてはいませんでした。彼の口から語られたのは、20年間の期待が裏切られたことへの、深い、深い失望と怒りでした。
「お前たちは表向きは私の娘に従順なふりをしながら、裏では彼女を嘲笑い、誹謗中傷し、裏表のある態度をとっていた。お前たちには…本当にがっかりした!」
そして、彼は、20年前に彼らを引き取ったあの日から、彼らに託していた、たった一つの、そして最も重要な要求を、魂からの叫びとして突きつけます。
「お前たちを引き取ったあの日から、お前たちへの要求はただ一つ、全身全霊で私の娘を愛することだけだった。だがお前たちはどうだ? その最も基本的な要求さえも、満たすことができなかった!」
それは、彼らの存在意義そのものを問う、あまりにも重い言葉でした。彼らは、父の期待を、そして何より雲舒の20年間の愛情を、根本から裏切り続けてきたのです。その罪の重さを突きつけられ、彼らはもはや何の言葉も返すことができませんでした。
【砕かれた7つの約束】69話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、物語の本当の最終回、という感じでしたね。雲舒からの決別宣言の後、父親である顧傑が、彼らに最後の断罪を下す。この構成が見事でした。
会場から追い出され、扉の前で泣き崩れる祈年の姿は、自業自得とはいえ、彼の20年間の歪んだ執着の終焉として、非常に印象的でした。彼が流した涙は、後悔なのか、自己憐憫なのか、それとも両方なのか。いずれにせよ、彼が失ったものの大きさを物語っていました。
そして、父・顧傑の登場。彼の言葉は、まさに親としての、そして彼らを育てた者としての、魂からの叫びでしたね。「全身全霊で娘を愛すること、それだけだった」。この一言に、全ての期待と、そして裏切られたことへの深い悲しみが凝縮されているように感じました。彼は、息子として、そして娘の伴侶候補として、彼らにただ純粋な愛情だけを求めていた。しかし、彼らはその最も基本的な要求にすら、応えることができなかった。その事実が、あまりにも悲しく、そして重く響きました。
兄弟たちの最後の最後まで続く言い訳、「シャオシャオに騙されただけ」「恩に報いる機会を」には、もはや憐れみすら感じます。彼らは、自分たちの罪の本質——雲舒への愛情の欠如——から、目を背け続けることしかできないのですね。
父からの最終宣告を受け、彼らはこれからどう生きていくのでしょうか。許されることのない罪を背負い、失われた過去を永遠に悔やみ続けるのか。それとも、いつか本当の意味での贖罪を見つけ出すことができるのか。彼らの物語はここで終わりましたが、その先の人生について、深く考えさせられる、重厚な最終回でした。
【砕かれた7つの約束】69話(最終話)のネタバレまとめ
- 雲舒から完全に拒絶された祈年は、指輪を落とし絶望しますが、謝謹は意に介さず雲舒を祝福します。
- 祈年と兄弟たちは警備員によって会場から強制的に追い出され、祈年は閉ざされた扉の前で泣き崩れます。
- そこへ父・顧傑が現れ、兄弟たちは「シャオシャオに騙されただけだ」「恩返しの機会を」と見苦しい言い訳と懇願をします。
- しかし顧傑は、「お前たちには本当にがっかりした」と怒りを露わにし、「お前たちへの要求はただ一つ、全身全霊で私の娘を愛することだけだったが、それすら満たせなかった」と、彼らを最終的に断罪しました。
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