復讐モノ

【砕かれた7つの約束】7話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 落馬で入院した雲舒は、見舞いに来た祈年とシャオシャオの親密な様子を目の当たりにします。
  • 度重なる侮辱に、雲舒はシャオシャオに身分の違いを突きつけ、「お嬢様」と呼ぶよう毅然と命じました。
  • 祈年は罪悪感からか雲舒に優しさを見せますが、雲舒はその魂胆を冷静に見抜きます。
  • 雲舒は兄弟たちの会話を盗み聞きし、落馬が誰かの手によって仕組まれた故意の事故だったことを知ってしまいます。
  • さらに、祈年がその事実を知りながら隠蔽し、罪滅ぼしのために優しくしていたという残酷な真実を悟るのでした。

【砕かれた7つの約束】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する

全てを信じていた者たちからの裏切りを知り、絶望の淵に立たされた顧雲舒(コ・ウンス)。第7話は、彼女が過去の自分と完全に決別し、新たな反撃の舞台へと歩み出す、決意に満ちた物語です。しかし、その先にはまたしても卑劣な罠が待ち受けていました。

病院からの決別「見てると吐き気がする」

物語は、病院の出口から始まります。退院した雲舒の前に、黒塗りの高級車が数台停まっており、兄弟たちがそれぞれの車に乗り込んでいくところでした。彼らは雲舒と視線を合わせようとせず、気まずい空気が流れています。

特に、沈祈年(シェン・チーニエン)の車の助手席からは、ジャン・シャオシャオが勝ち誇ったように雲舒に手を振る始末。祈年は「笑笑は車酔いするから助手席に座るべきだ」と、シャオシャオをかばう言葉を口にします。

もはや、彼らの茶番に付き合う気などありません。雲舒は、彼らの車を全て無視し、別の車へと向かいます。運転手が恭しくドアを開け、彼女が乗り込む姿を、祈年はどこか呆然とした表情で見送っていました。

後部座席に座る雲舒に、運転手が尋ねます。 「お嬢様、なぜ祈年様の車に乗らないのですか?他の6人の車も乗らないんですか?」

雲舒は、窓の外に視線を向けたまま、氷のように冷たい声で言い放ちました。 「今、彼らを見てると吐き気がする。出して

彼女の瞳に宿る深い絶望と決意を、運転手はまだ理解できません。ただ、そのただならぬ雰囲気に戸惑いながら車を発進させます。走り去る車を見つめながら、兄弟の一人である陸蕭(ルー・シャオ)が「雲舒のやつ、本当にひどくなってる」と不満を漏らしますが、彼らはまだ、自分たちが彼女の心をどれほど深く傷つけたのか気づいていないのでした。

オークション会場での宣戦布告

場面は一転し、華やかなチャリティーオークションの会場へ。多くの人々が着飾って集まる中、雲舒はたった一人、しかし誰よりも堂々とした足取りで会場に入ります。その凛とした姿は、周囲の注目を集めずにはいられません。

しかし、彼女が自分の席へ向かうと、そこには信じられない人物が座っていました。ピンク色のジャケットを着たシャオシャオです。彼女は雲舒を見上げると、わざとらしく、そして嫌味たっぷりに言いました。

「ごめん雲舒さん、この席は座り慣れていて。気にしないよね?」

それは、この場所も、そして祈年も、いずれは自分のものになるのだという無言の挑発でした。しかし、今の雲舒にはそんな小細工は通用しません。彼女は、冷たい視線でシャオシャオを見下ろし、たった一言、こう告げました。

どいて

その言葉に込められた圧倒的な気迫と威厳に、シャオシャオは思わず息を呑みます。悔しさに顔を歪めながらも席を立つしかなく、雲舒は悠然と自分の席に腰を下ろすのでした。これは、力関係の逆転を告げる、静かな宣戦布告でした。

「蒼海の涙」を巡る卑劣な当てつけ

オークションが始まり、会場の熱気が高まる中、ついに今夜の目玉商品が紹介されます。

「今夜のもう一品です。『蒼海の涙』。開始価格は10億円です。入札を始めます」

スクリーンに、白いケースに収められた美しい翡翠の指輪が映し出された瞬間、雲舒の表情が変わりました。彼女にとって、それはただの宝石ではない特別な品なのでしょう。すかさず入札の札を手にしますが、それよりも早く、甲高い声が会場に響きます。

「12億!」

声の主は、シャオシャオでした。彼女は得意げに札を掲げ、後ろの席に座る祈年に甘えるように話しかけます。 「祈年さん、あなたのカード?本当に使っていいの?」

祈年は黙ってうなずき、彼女の行動を肯定します。後ろの席のそんな会話を聞いた顧雲舒は札をゆっくりと下げる。それを見た笑笑は「蒼海の涙がほしんだね。じゃあ私は大丈夫。横取りはできない」と諦めようとします。

しかし、「俺がいる限り無理に譲る必要はない。欲しいものはとりにいけ。俺が後ろ盾になる」そう言って祈年自ら「20億」の札を掲げると、会場はざわめきに包まれます。 「顧家の奨学生だったのに?なのにどうして別の女にジュエリーを?」 「顧家のプライドを傷つけてるわね。流石に惨めすぎない?」

周囲からの同情と嘲笑の視線が突き刺さる中、シャオシャオは雲舒に向かって、勝利を確信した笑みを浮かべました。 「好きなものを、また私に譲るしかないわね」

全てを賭けた一撃「あなたに譲るのは、私がいらないものだけ」

シャオシャオの挑発を、雲舒は完全に無視しました。彼女は静かに、しかし迷いのない手つきで、再び札を手に取ります。

(私に譲らないで?祈年さんが怒ってもいいの?)

シャオシャオの心の声が聞こえてくるかのようですが、雲舒はただ冷たい笑みを浮かべるだけでした。そして、突き放すようにこう言い放ちます。

あなたに譲るのは、私がいらないものだけ

その言葉と同時に、彼女は高々と札を掲げ、「最高値出します」と宣言。これはオークションの世界で「点天灯」と呼ばれる、他の追随を許さない絶対的な入札方法です。

「顧お嬢様が点天灯を出しました!おめでとうございます!蒼海の涙を落札されました!」

司会者の声が響き渡り、会場は驚きと興奮に包まれます。呆然とする祈年とシャオシャオを尻目に、雲舒はスマートにスタッフへカードを渡し、支払いを済ませようとしました。しかし、その時、誰もが予期せぬ事態が発生します。

取引エラーです

無情にも響き渡る司会者の声。手に入れたはずの勝利が、足元から崩れ落ちていくかのような不穏な空気の中、物語は幕を閉じるのでした。

【砕かれた7つの約束】第7話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第7話は、まさにジェットコースターのような展開でした!前半の病院での決別シーンには、思わず「よく言った!」と拳を握りしめました。「見てると吐き気がする」なんて、これ以上ないくらいストレートな拒絶の言葉ですよね。

そして、舞台はオークション会場へ。シャオシャオの嫌味ったらしい態度にはイライラさせられましたが、雲舒が「どいて」の一言で黙らせたシーンは本当にスカッとしました。彼女の生まれ持った気品と強さが際立っていましたね。

祈年とシャオシャオの「蒼海の涙」を巡る当てつけは、本当に胸糞が悪かったです。特に祈年、自分の立場も顧家のプライドも何もかも忘れて、シャオシャオの言いなりになっている姿は見ていられません。

だからこそ、最後の「点天灯」での大逆転劇には鳥肌が立ちました!「あなたに譲るのは、私がいらないものだけ」というセリフ、かっこよすぎます!財力だけでなく、精神的な強さでも完全に打ち負かした瞬間は、最高のカタルシスでした。

…と思っていたら、まさかの「取引エラー」。天国から地獄とは、まさにこのことですね。これは絶対に偶然ではないはず。誰かが裏で手を引いているに違いありません。せっかく雲舒が掴みかけた勝利を邪魔したのは一体誰なのか。そして、この絶体絶命のピンチを彼女はどう乗り越えるのか。続きが気になりすぎて、夜も眠れそうにありません!

【砕かれた7つの約束】第7話のネタバレまとめ

  • 退院した雲舒は兄弟たちとの同行を拒絶し、「見てると吐き気がする」と言い放ち、完全な決別を示します。
  • チャリティーオークションの会場で、雲舒は自分の席に座っていたシャオシャオを「どいて」の一言で一蹴しました。
  • 目玉商品「蒼海の涙」を巡り、祈年の財力を後ろ盾にしたシャオシャオと、雲舒の入札合戦が繰り広げられます。
  • 雲舒は、オークションで最高値をつける「点天灯」という方法で「蒼海の涙」を見事に落札します。
  • しかし、勝利を手にしたのも束の間、カード決済でまさかの「取引エラー」が発生し、購入できないという事態に陥ってしまいました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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