【砕かれた7つの約束】8話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 退院した雲舒は兄弟たちとの同行を拒絶し、「見てると吐き気がする」と言い放ち、完全な決別を示します。
- チャリティーオークションの会場で、雲舒は自分の席に座っていたシャオシャオを「どいて」の一言で一蹴しました。
- 目玉商品「蒼海の涙」を巡り、祈年の財力を後ろ盾にしたシャオシャオと、雲舒の入札合戦が繰り広げられます。
- 雲舒は、オークションで最高値をつける「点天灯」という方法で「蒼海の涙」を見事に落札します。
- しかし、勝利を手にしたのも束の間、カード決済でまさかの「取引エラー」が発生し、購入できないという事態に陥ってしまいました。
【砕かれた7つの約束】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する
オークション会場で、勝利の目前に「取引エラー」という奈落の底へ突き落とされた顧雲舒(コ・ウンス)。第8話は、その絶望的な状況の裏に隠された、最も卑劣な裏切りが明らかになる回です。信じていたはずの男の手によって、彼女の大切な想い出が、無残にも砕け散ります。
仕組まれた屈辱、凍結されたカード
「顧さん、申し訳ございません。このカードは凍結されています」
スタッフから告げられた非情な言葉に、雲舒は信じられないという表情で立ち上がります。 「ありえない。私のカードは限度額なしよ。いくら切っても凍結なんてしない」
しかし、彼女の主張もむなしく、何枚カードを試しても結果は同じでした。決済できない焦りと、会場中から浴びせられる嘲笑の視線。 「顧家はもう破産したの?」 「お金もないのに最高値って。本当にみっともないわね」
冷たい囁き声が、彼女のプライドを容赦なく切り刻みます。雲舒は、唇を強く噛みしめることしかできません。
この時、会場の片隅では、沈祈年(シェン・チーニエン)が静かにノートパソコンを閉じていました。彼の指先が、この屈辱的な状況を作り出した張本人だったのです。
最も残酷な救済、踏みにじられた心
絶体絶命の雲舒の前に、すっと立ち上がったのは祈年でした。彼はまるで救世主のように自分のカードを取り出し、いとも簡単に決済を済ませてしまいます。
「カード決済に成功しました。『滄海の涙』は沈さんの物になりました」
スタッフの声が響き、会場は安堵の空気に包まれます。祈年は落札された指輪のケースを受け取ると、ゆっくりと雲舒の前へ歩み寄りました。彼が差し出した手を見て、誰もが彼が雲舒のために指輪を買い戻したのだと思ったことでしょう。しかし、現実はあまりにも残酷でした。
「お前にやる」
そう言って差し出された手は、雲舒を通り越し、隣に立つジャン・シャオシャオへと向けられたのです。
「気に入ったか?」 「祈年さん、本当に『滄海の涙』を私にくれるの?」 「ああ。俺の中では、お前が一番ふさわしいんだ」
優しく微笑みかける祈年と、歓喜の表情を浮かべるシャオシャオ。自分を公衆の面前で辱め、その上で最も大切なものを奪い、別の女に与える。これ以上ないほどの残酷な仕打ちに、雲舒は血の気が引いた顔で、ただ立ち尽くすことしかできませんでした。
明かされた真実「これはお母さんの形見よ!」
一連の出来事を見ていた人物が、この茶番劇の真相に気づきます。 「祈年ってトップクラスのハッカーだって。さっき彼、ノートパソコン開いてたし、彼が顧さんのアカウントをハックして、決済できなくさせたんじゃ?」
自分が仕組んだ罠だと知られたシャオシャオは、罪悪感を演じるかのように「やっぱり雲舒さんに譲ろう」と言い出します。しかし祈年は「必要ない。あいつは名家のお嬢様だ。何でも持ってる」と冷たく言い放ちました。その言葉が、雲舒の心の最後の糸を断ち切ります。
「私が困らないって?それとも最初から渡す気がないだけ?」
雲舒が怒りを込めて問い詰めた、その瞬間。シャオシャオは勝ち誇ったように、その手に持っていた「滄海の涙」のケースを、わざと床に落としました。
パリン、と悲しい音を立てて、美しい翡翠の指輪は無残にも砕け散ります。
「あっ!」と叫び、シャオシャオを押しのけて床に駆け寄る雲舒。その姿を見た祈年は、激昂して彼女に詰め寄ります。 「顧雲舒!何してるんだ!」
しかし、雲舒は床にひざまずき、砕けた指輪の破片を震える手で拾い集めながら、涙ながらに叫びました。
「何してるかって?これはお母さんの形見よ! 昔言ってたよね?これからもしこれを見かけたら、必ず買い戻すって!なのに今は、その約束すら覚えていないんでしょ?」
砕かれた約束、血に染まる決意
悲痛な叫びは、祈年の記憶を呼び覚ましたようでした。彼はハッとした表情で言葉を失い、「そんな昔の話、覚えてるわけないだろ…」と動揺を隠せません。
しかし、その一瞬の良心も、シャオシャオの涙によってかき消されます。 「祈年さん、ごめんなさい、全部私が悪いの…」
わざとらしく泣き崩れるシャオシャオの声で我に返った祈年は、すぐに彼女を優しく抱きかかえ、雲舒に冷たく背を向けました。
「お前のせいじゃない。このバングルは修復させる。もう騒ぐな」
そう言うと、彼はシャオシャオを連れて、床にひざまずく雲舒を一人残し、その場を去っていきます。 取り残された雲舒は、砕けた母の形見の破片を、血が滲むほど強く握りしめました。彼女の瞳からは涙が流れ落ちていましたが、そこに宿るのは悲しみだけではありません。全てを奪われた絶望の底で、燃え盛るような怒りの炎が、静かに灯っていました。
【砕かれた7つの約束】第8話を読んだ感想(ネタバレあり)
言葉を失いました。今回の第8話は、あまりにも残酷で、読んでいて怒りで手が震えるほどでした。カードが使えなくなったのが、まさか祈年のハッキングによるものだったなんて…。最低な裏切りにも程があります。
そして、彼が雲舒を助けるふりをして、目の前でシャオシャオに指輪を渡したシーン。人間のやることとは思えません。あれは、雲舒の心を完全に破壊しようとする、悪意に満ちた行為です。シャオシャオも、わざと指輪を落とすなんて、本当に救いようのない悪女ですね。
何よりも辛かったのは、「滄海の涙」が亡きお母様の形見だったという事実です。ただでさえ酷い仕打ちのに、それがかけがえのない思い出の品だったなんて…。雲舒の「これはお母さんの形見よ!」という叫びには、胸が張り裂けそうになりました。かつて「必ず買い戻す」と約束したはずの祈年が、その約束を破り、思い出まで踏みにじった。この罪はあまりにも重すぎます。
最後の、血を流しながら砕けた破片を握りしめる雲舒の姿は、悲劇のヒロインではありませんでした。あれは、全てを奪われ、憎しみと怒りを糧に立ち上がる復讐の女神の誕生の瞬間です。彼女の流した血と涙は、決して無駄にはならないはず。この地獄の底から、彼女がどんな反撃を見せてくれるのか。固唾を飲んで見守りたいと思います。
【砕かれた7つの約束】第8話のネタバレまとめ
- 雲舒のカードが決済できなかったのは、祈年が裏でハッキングし、アカウントを凍結させたことが原因でした。
- 祈年は自分のカードで「滄海の涙」を落札し、雲舒を助けると見せかけて、目の前でシャオシャオにプレゼントするという残酷な仕打ちをします。
- 雲舒は、その指輪が亡き母の大切な形見であり、かつて祈年と「必ず買い戻す」と約束した品であったことを涙ながらに明かします。
- シャオシャオは、その事実を知りながら、わざと指輪を床に落として粉々に砕いてしまいました。
- 祈年は一瞬動揺するものの、結局泣き崩れるシャオシャオを選び、床にひざまずく雲舒を置き去りにして去っていきました。
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