【私が選ぶ理想の結婚】1話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【私が選ぶ理想の結婚】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する

物語の表紙には、ウェディングドレスに身を包んだ憂いを帯びた表情の女性と、彼女を優しく支えるようなスーツ姿の男性が描かれています 。この作品は、作画を夏川ゆきの先生、原作を真山りあ先生が担当しており 、タイトル通り「結婚」が大きなテーマであることを予感させます。

揺れる電車と止まらない心の震え

物語は、主人公の女性・はるひが一人、ガタンゴトンと揺れる電車に乗っている場面から始まります 。彼女は窓に映る自分の姿を見つめ、「どうして こんなことに なったんだっけ」と心の中で静かにつぶやきます 。本来であれば、今日は彼氏と待ち合わせをして、一緒に帰るはずでした 。しかし、現実は一人きりの帰り道で、バッグを握りしめる彼女の手は、抑えきれないほど震えています 。この冒頭のシーンだけで、彼女が計り知れないショックを受けていることが伝わってきます。

幸せだったはずの恋人との日々

時間は少し遡り、数時間前のカフェでの出来事が描かれます 。はるひはスマートフォンの写真を見返し、恋人との思い出に浸っていました。「懐かしいなぁ 2人とも若い」と微笑みながら眺める写真には、幸せそうな二人の姿があります

彼女の恋人は尚孝(なおたか)という名前で、付き合い始めてからもう6年、同棲生活も4年目になります 。しかし、その幸せな思い出とは裏腹に、はるひの心には「あんなの 見たくなかった」という、深い後悔の念が突き刺さるのでした 。一体、彼女は何を見てしまったのでしょうか。

日常の風景に潜む、すれ違いのサイン

回想はさらにその日の朝へと移ります。はるひは、最近の尚孝の笑顔をあまり見ていないことに気づきます 。彼に送ったメッセージには返信がなく 、少し寂しさを感じている様子です。

朝、約束の時間になっても起きない尚孝を「もう7時10分だよ!」と起こすはるひ 。それに対して尚孝は、寝ぼけながら仕事の話をするばかりです 。はるひは「意味わかんない! 寝ぼけてないで さっさと起きてよ!」とイライラを募らせますが 、彼のルーズさも長い付き合いの中での「こんなもの?」という諦めに変わっているようでした 。積み重なる不満と、たった一つの支え

起きてきた尚孝は、寝坊したことをはるひのせいにするかのように「もっと早く 起こしてよっ」と言い放ちます 。さらに、「スーツ スーツ! はるひちゃん 出しといてっ」と、身の回りのことを全て彼女に任せきりにする始末です

はるひは「全部 人任せで」と心の中で毒づき、かなり腹を立てていますが 、ここで言い争っても時間が無駄になるだけだと、言葉を飲み込んでしまいます 。彼の無頓着さは服装にも表れており、穴の開いた靴下や高校時代のジャージなど、物持ちが良いとは言え、限度があると呆れています

会社の同僚からは「ラブラブねぇ」と冷やかされますが、はるひ自身は「同棲4年目の現実なんて 所帯染みてるし 昔みたいに ときめくことも滅多にない」と、冷静に自分たちの関係を分析しています

それでも、彼女がこの関係を続けているのには大きな理由がありました。それは「この前 私の30歳の誕生日に プロポーズをしてくれた」という事実です 。「結婚しよう」という彼の言葉が、彼女の心を支えていたのです

理想の恋人の裏切り

そして、物語は再び忘年会後の時間軸へ。はるひが待つカフェの外に、ようやく尚孝の姿が見えます。しかし、彼の隣には見知らぬ若い女性がいました 。尚孝は、はるひには決して見せないような優しい笑顔で、その女性の髪を撫でています

信じられない光景に呆然とするはるひ。追い打ちをかけるように、彼女のスマートフォンが鳴ります。尚孝からのメッセージでした。「ごめん、はるひちゃん 二次会行くから遅くなる 先に帰ってて」 。目の前で他の女性と親密にしていながら、平然と嘘をつく婚約者の姿に、はるひは「今の何…」「どういうこと?」と、言葉を失うのでした

絶望の淵で差し伸べられた救いの手

冒頭の電車シーンへと繋がります。はるひは浮気の光景を思い出し、「落ち着け…」と自分に言い聞かせますが、動揺は収まりません 。楽しそうだった尚孝の笑顔が頭から離れず 、「あの子 私のこと見てたよね?」「じゃあ わざと?」と、疑心暗鬼に陥ります

問い詰めたい気持ちと、真実を知る恐怖の間で板挟みになった彼女は、ついに気分が悪くなり、電車内で倒れ込んでしまいます 。周囲の「うわ 最悪」という冷たい声が突き刺さる中 、一人の男性が「ハンカチ よかったら使って?」と優しく声をかけてくれました

さらに、倒れた彼女を「手伝います」と力強く支えてくれたのは、なんと会社の営業部のエース、間宮樹(みやま いつき)でした 。彼は、はるひが忘年会で二次会に誘われていた相手でもあります 。婚約者に裏切られ、絶望のどん底にいる彼女の前に現れた、二人の救いの手。物語は、波乱の展開を予感させながら幕を閉じます。

【私が選ぶ理想の結婚】1話を読んだ感想(ネタバレあり)

第1話から、主人公がこれ以上ないというほどの絶望的な状況に突き落とされる展開に、思わず息を呑みました。交際6年、同棲4年というリアルな設定が、日常の中に潜む些細なすれ違いや不満の積み重ねに、強い共感を抱かせます。

過去の幸せだった頃の甘い思い出と、現在の婚約者の裏切りという残酷な現実との対比が、はるひの心の痛みを浮き彫りにしていて、読んでいて本当に胸が苦しくなりました。特に、目の前で浮気をしている尚孝から、何も知らないふりをして送られてくるメッセージの場面は、あまりにも残酷で言葉を失います。

しかし、物語の最後に現れた間宮という存在が、一筋の光のように感じられました。彼は、ただ優しいだけでなく、はるひの状況を的確に判断し、行動に移せる人物のようです。この最悪の出会いが、はるひの「理想の結婚」を見つめ直すきっかけになるのでしょうか。絶望から始まるこの物語が、これからどのように展開していくのか、次回が待ちきれません。

【私が選ぶ理想の結婚】1話のネタバレまとめ

  • 主人公のはるひは、交際6年、同棲4年の婚約者・尚孝がいる 。
  • 最近の尚孝の無神経な態度に不満を抱えつつも、30歳の誕生日にプロポーズされたことを心の支えにしている 。
  • 会社の忘年会の夜、はるひは尚孝が他の女性と親密にしている浮気現場を目撃してしまう 。
  • ショックのあまり電車内で倒れてしまったところを、会社の同僚である間宮樹に助けられる 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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