【私の彼が姉の夫になった理由】1話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【私の彼が姉の夫になった理由】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する

衝撃的なタイトルが読者の心を掴む「私の彼が姉の夫になった理由」。 この記事では、全ての悲劇が始まった第1話の内容をネタバレありで、物語の状況や登場人物の心情を深く掘り下げながら解説していきます。

物語の始まりは絶望の淵から

物語は、「宮田さん 宮田愛子さん わかりますか?」という誰かの呼びかけから始まります。 この声に応じるように、主人公の宮田愛子(みやた あいこ)が病院のベッドでゆっくりと目を開けます。

そして、読者の胸に突き刺さるようなモノローグ、「幸せが壊れる音がする」という一言。 物語は、全ての幸せが崩れ去った後から、その記憶を辿るように進んでいきます。

順風満帆だった25歳の誕生日

「25歳の誕生日 あの事件が起きるまでは 恋も仕事も順調だった――」。 この言葉通り、物語は愛子の輝かしい過去の回想シーンへと移ります。

アパレル店員としての成功と夢

愛子は、ずっと憧れだったアパレルの仕事に就いて3年になります。 仕事への情熱は本物で、職場の店長からは「愛子ちゃんいなくなったら うちの売り上げ3分の1くらいになるんじゃないかしら」と、その実力を高く評価されるほどでした。

彼女の目標は、尊敬する店長のような店長になること。 そして、その夢はもうすぐ叶うところまできていました。なんと、来月オープンする新店舗の店長を任せてもらえることになったのです。 希望に満ち溢れた、まさに順風満帆な日々でした。

かけがえのない「二人の大切な人」

仕事だけでなく、プライベートも充実していた愛子。彼女には、かけがえのない大切な人が「二人」いました。

一人目の大切な人:幼馴染で恋人の吉村優馬

一人目の大切な人は、彼氏の吉村優馬(よしむら ゆうま)です。 二人は家が近所の幼馴染で、子供の頃からずっと一緒に過ごしてきました。

医者である優馬との関係は良好で、彼の医者を目指したきっかけは、なんと愛子の初恋が若い頃の優馬の父親だったからという、微笑ましいものでした。 「今は?」と問う優馬に、愛子は「優馬が1番かっこいい」と答え、二人は幸せの絶頂にいました。

二人目の大切な人:親代わりの姉・紗栄

そして、二人目の大切な人が、姉の**宮田紗栄(みやた さえ)**です。 事故で両親を亡くして以来、紗栄は親代わりとして、たった一人の妹である愛子を懸命に育ててくれました。 愛子にとって紗栄は、「優しくて頼りになる自慢のお姉ちゃん」であり、心から信頼する存在でした。

愛子は、自分のせいで姉が婚期を逃しているのではないかと負い目を感じており、「いつでもお嫁に行っていいんだからね!!!」と姉の幸せを心から願っていました。

幸せの絶頂と、悲劇へのカウントダウン

愛子は、この完璧な幸せが永遠に続くと信じていました。 しかし、その日常には、静かに、しかし確実に悲劇の影が忍び寄っていたのです。

最初の綻び:姉への報告

愛子は、かねてからの約束通り、「研修医卒業したらお姉ちゃんに私達のこと話すって」と、優馬との関係を姉に報告しようと提案します。

しかし、優馬は「今日はやめとくよ」「急じゃ紗栄ちゃんもびっくりするだろうし」と、なぜかその申し出を断るのでした。 これが、幸せな関係に生じた最初の小さな、しかし決定的な亀裂でした。

プロポーズの予感と、姉の不気味な視線

後日、優馬から「来月の愛子の誕生日 19時からフレンチの店 予約してあるから あけといて」というサプライズの誘いがあります。 さらに「付き合って10年の節目だし大事な話があるから」と告げられ、愛子はプロポーズを予感し、幸福感に包まれます。

しかし、その幸せな電話の様子を、部屋のドアの隙間から無表情でうかがう姉・紗栄の姿が…。 彼女の不気味な視線が、これから始まる悲劇を予感させます。

悪夢の果てに突きつけられた残酷な現実

そして、運命の誕生日がやってきます。「もしかしたら今日…プロポーズされるかもしれないし…」と期待に胸を膨らませる愛子。 約束の時間、玄関のチャイムが鳴り、彼女は弾む心でドアを開けました。

幸せが壊れる音

しかし、ドアの前に立っていたのは、愛する恋人ではありませんでした。そこにいたのは、フードを深くかぶり顔を隠した、見知らぬ男。 次の瞬間、愛子の体に衝撃が走ります。 床に滴る血。 それこそが、「幸せが壊れる音」の正体でした。

失われた1ヶ月と、残酷な真実

冒頭のシーンに戻り、愛子は病院のベッドで目を覚まします。姉の紗栄から告げられたのは、「強盗に襲われて1か月も眠ってたのよ」という衝撃の事実でした。

眠っている間に、楽しみにしていた優馬との約束も、 夢だった新店舗の店長の話も、すべてが過去のものとなっていました。

絶望に打ちひしがれる愛子。そんな彼女の目に、姉の左手薬指に光る指輪が飛び込んできます。

「あれ? お姉ちゃん…指輪なんてしてたっけ?」

その問いに、紗栄は穏やかな笑みで、この物語で最も残酷な真実を告げます。

「私ね 結婚したの」

「優馬くんと」

最も信じていた二人に裏切られた瞬間、愛子の世界は完全に崩壊したのでした。「そして私は知ることになる この世に永遠に続く幸せなんかないってことを」。

【私の彼が姉の夫になった理由】1話を読んだ感想(ネタバレあり)

第1話は、幸せの絶頂から絶望のどん底へと突き落とす、まさにジェットコースターのような展開でした。愛子の輝かしい日常が丁寧に描かれているからこそ、ラストで明かされる裏切りの衝撃は凄まじく、読んでいるこちらの心まで抉られるようでした。

物語の巧みさは、随所に散りばめられた伏線にあります。優馬が姉への報告をためらった小さな違和感や、電話を盗み聞きする紗栄の不気味な視線。これらが、最後の残酷な真実に繋がっていく構成は見事としか言えません。 最も信頼していたはずの姉・紗栄の底知れない悪意、そして豹変してしまった(かのように見える)優馬の真意。物語のタイトルそのものが、最大の謎として読者に突きつけられます。 なぜ、彼は姉の夫になったのか。すべての幸せを奪われた愛子は、この絶望から立ち上がることができるのか。息つく暇もないほどの衝撃的な導入で、今後の展開から目が離せなくなる、圧巻の第1話でした。

【私の彼が姉の夫になった理由】1話のネタバレまとめ

  • 主人公の宮田愛子は、仕事も恋も順調な、幸せの絶頂にいる25歳の女性です。
  • 彼女には、恋人の吉村優馬と、親代わりで自慢の姉である紗栄という、二人の大切な人がいました。
  • 優馬からプロポーズを予感させる誕生日ディナーの誘いがありましたが、その誕生日当日、愛子は不審な男に襲われてしまいます。
  • 1ヶ月後、病院で目を覚ました愛子は、仕事の夢を失ったことを知ります。
  • そして、最も信じていた姉の紗栄が、自分の恋人だった優馬と結婚したという、残酷な現実を突きつけられました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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