【私の彼が姉の夫になった理由】6話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 愛子は自らの機転で優馬の父の元から脱出しました。
- 元上司の店長が、愛子への嫉仕事から強盗を働いたことを自白しました。
- 全てが解決に向かうかと思われた矢先、愛子が自宅に戻ると家財道具は全てなくなり、「お前の大事なものは全部奪ってやる」という不気味なメッセージが残されていました。
【私の彼が姉の夫になった理由】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する
全ての元凶と思われた店長の犯行が明らかになるも、さらなる謎と不気味なメッセージが残された第5話。続く第6話では、物語の視点が姉・紗栄と優馬に移り、これまで謎に包まれていた紗栄の異常な行動の動機と、その根源にある壮絶な過去がついに明かされます。
明かされる紗栄の歪んだ愛情
物語は、紗栄と優馬が新居で過ごすシーンから始まります。愛子のことを心配する優馬に対し、紗栄は「愛子のことなど気にするな」とでも言うように、彼に冷たく接します。
「愛子が好きなものはみんな好き」
優馬が「どうしてそこまで愛子を目の敵にするんだよ」と核心を突く質問をすると、紗栄はこう答えます 。
「好きよ」 、「愛子が好きなものはみんな好き」 。
それは純粋な愛情ではなく、愛子が手にするものすべてを奪いたいという、歪んだ独占欲の表れでした。そして、「許せないからよ」と、彼女は静かに、しかし底知れない憎しみをにじませるのでした 。
衝撃の告白と、壮絶な過去
紗栄の憎しみの根源はどこにあるのか。彼女は、優馬にその全てを語り始めます。
「愛子と私は父親が違うの」
「私をこんな風にしたあいつ」 、「あいつにそっくりな愛子も」 。紗栄は、憎しみの対象が愛子本人だけでなく、彼女に面影を重ねる「あいつ」にも向けられていることを明かします。
そして、「愛子と私は父親が違うの」 、「私をこんな風にしたのはあいつよ!愛子の父親!!!」と、衝撃の事実を告白するのでした 。
中三の夏に起きた悲劇
紗栄の実の父は、彼女が生まれてすぐに愛人を作って家を出ていきました 。その後、母は愛子の父と再婚 。紗栄は、血の繋がらない義理の父を本当の父親だと思って慕っていました 。しかし、その幸せな家族の関係は、彼女が中学三年生の夏に崩壊します 。
母と幼い愛子が小学校のお泊り会で不在の日 、義父と二人きりになった紗栄は、彼から性的暴行を受けてしまったのです 。義父は「このことはお父さんと紗栄ちゃんだけの秘密だよ」と、彼女に重い口止めをしました 。
母の裏切りと、絶望
紗栄は、「私さえ我慢すれば今まで通りの家族でいられる」と、誰にも言わずにその秘密を抱え、耐え続けました 。
しかし、ある日、母にその関係を気づかれてしまいます 。助けてくれると信じた母から返ってきたのは、「アンタがお父さんのこと誘惑したんでしょ?」という、信じがたい裏切りの言葉でした 。
そして母は、「私の娘は愛子だけよ!!」「アンタなんか産まなきゃよかった」と、紗栄の存在そのものを否定する、最も残酷な言葉を浴びせたのです 。
復讐の連鎖
最も信頼していた母に裏切られ、紗栄の心は完全に壊れてしまいました。
母の自殺と、父の死
その悲劇の後、母は自殺しました 。愛子には、今も「事故」で亡くなったと伝えられています 。母を死に追いやった義父も、その後すぐに心臓発作で亡くなりました 。
共犯者となった優馬
壮絶な過去を語り終えた紗栄。優馬は「それでも愛子にあんなことをしてもいい理由にはならないよ」と、かろうじて反論します 。
しかし、紗栄は「愛子を裏切って傷つけたのはあなたも同じでしょ?」と優馬を共犯者として引き込み、「仲良くしましょうよ」と不気味に微笑みかけるのでした 。
【私の彼が姉の夫になった理由】6話を読んだ感想(ネタバレあり)
第6話は、これまで描かれてきた紗栄の狂気的な行動の背景にある、あまりにも壮絶で痛ましい過去が明かされる、非常に重く、考えさせられる回でした。義父からの性的虐待、そして唯一の味方だと信じていた実の母親からの裏切り。「産まなきゃよかった」という言葉は、彼女の心を完全に破壊し、モンスターへと変貌させてしまったのでしょう。
彼女が愛子に執着し、彼女の大切なものを奪おうとするのは、自分が得られなかった「家族の愛」や「幸せ」を、憎い義父の面影を持つ妹から奪い返すという、歪んだ復讐なのかもしれません。彼女の過去には同情の余地があります。しかし、だからといって彼女が愛子に行っている残虐な行為が正当化されるわけではない。
被害者が加害者へと変貌していく「負の連鎖」こそが、この物語の根底にあるテーマなのだと痛感しました。 そして、すべてを知った上で紗栄の隣にいる優馬の立場は、より一層複雑になりました。彼は紗栄の過去に同情しているのか、それともやはり何か弱みを握られているのか。彼が紗栄を「共犯者」として断罪できない苦しみが伝わってきて、彼のキャラクターの深みも増したように感じます。
全ての謎の根源が明かされたことで、物語は新たなステージに進みます。この悲劇の連鎖を、一体誰が断ち切ることができるのでしょうか。
【私の彼が姉の夫になった理由】6話のネタバレまとめ
- 紗栄は、愛子への執着の理由を「愛子が好きなものはみんな好き」 、「許せないから」と語ります 。
- 紗栄と愛子は父親が違う姉妹であり 、紗栄の憎しみの対象は「愛子の父親」であることが明かされます 。
- 紗栄は中学三年生の時、義父(愛子の実父)から性的虐待を受け 、そのことを実の母に相談するも「あなたが誘惑した」と裏切られていました 。
- 母は紗栄に「産まなきゃよかった」と言い放った後、自殺 。義父もその後、心臓発作で亡くなっていました 。
- 全ての過去を知った上で、優馬は紗栄から「あなたも共犯者」だと指摘され、反論できずにいます 。
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