復讐モノ

【純白のウエディングドレスで復讐を】44話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 愛実は森村に反抗するも、「刑務所に入れる」と脅され、彼の駒として完全に支配されてしまいました 。
  • 紗季は森村の存在に強い疑念を抱き、自ら調査を開始する決意を固めます 。
  • 透も探偵を雇い森村を調査しますが、不自然なほど「順調」な報告に強い疑いを抱きました 。
  • 愛実は森村の命令で、屈辱を感じながら透の動向を監視させられていました 。

【純白のウエディングドレスで復讐を】第44話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回の第43話では、森村弁護士という絶対的な支配者の下、愛実が屈辱的な監視任務に就かされるという衝撃の展開が描かれました。紗季もそれぞれが森村に疑いの目を向け、物語は水面下での探り合いの様相を呈しています。今回は、和やかな飲み会の裏で巧妙に仕掛けられた、悪意に満ちた罠が明らかになります。

打ち解ける心と、迫りくる悪意の影

居酒屋での交流

物語は、透が会社の部下たちと居酒屋で親睦を深めるシーンから始まります。部下たちは大企業の御曹司であり、新専務である透に対して「ささっ 専務!」と恐縮しきりです

しかし、透はそんな彼らに「そんな気を使わなくて大丈夫だし 専務呼びもちょっと……」と、気さくに壁を取り払おうとします 。その言葉を受け、秘書の花田さんが「じゃあ 透さんって呼んでもいいですか?」と尋ねると、透は「下の名前で呼んでくれて構わないよ」と笑顔で快諾 。このやり取りをきっかけに、場の空気は一気に和やかになります。

透自身も「新参者なのにこうして受け入れてもらえるのはありがたいな」と、社員たちとの交流を心から楽しんでいる様子 。しかし、その和やかな時間の裏では、彼らを陥れるための黒い影がすぐそこまで迫っていました。

巧妙に仕組まれた罠

待ち伏せる愛実

店の外では、森村に命令された愛実が「いつまで待たせんのよ……!」と苛立ちを募らせながら、寒空の下で待ち続けていました 。彼女の役目は、透が出てくるのを待ち伏せし、決定的な瞬間をカメラに収めることです。

秘書・花田の策略

しばらくして、透が飲み会を切り上げて一人で店から出てきました。愛実は息を殺し、カメラを構えます 。その瞬間、透の背後から「透さん!お忘れ物です!」という声が響きました 。声をかけたのは、秘書の花田さんです。

彼女は小走りで透に駆け寄ると、まるで計算されたかのように、彼の目の前でわざとらしくヒールで足を踏み外し、大きくバランスを崩します 。驚いた透は、咄嗟に「危ないっ」と叫び、倒れそうになる彼女の体を力強く抱きかかえて支えました 。

決定的瞬間の撮影

その瞬間を、愛実は逃しませんでした。

カシャッというシャッター音と共に、カメラに収められたのは、まるで透が花田さんを優しく抱きしめているかのような、誤解を招くには十分すぎる一枚の写真。この一連の出来事は、決して偶然などではなく、花田さんによって周到に仕組まれた罠だったのです。

優しい嘘と、胸に秘めた想い

罠の後のやりとり

透に支えられ、花田さんは「すみません 透さんの手を煩わせてしまって……」とか細い声で謝罪します 。透は彼女の無事を確認すると、「……それはよかった」と優しく安堵の表情を浮かべました

そして、待たせている「彼女」がいるからと、先に失礼することを部下たちに告げます 。もちろん、その彼女とは紗季のことです。花田さんは、そんな透に「お忘れ物です」と彼のハンカチを手渡し、「じゃあ また来週」と意味深な笑顔で見送るのでした

愛実の嘲笑と紗季への想い

一方、目的の写真をまんまと手に入れた愛実は、撮れた写真を確認しながら「いい写真撮れちゃった♡」と満足げにほくそ笑みます 。そして、こう吐き捨てるのでした。

……………相変わらず 超がつくほどお人好しなんだから。その性格が愛する紗季さんを苦しめるなんてね――!

透の優しさこそが、彼の最大の弱点だと嘲笑う愛実。彼女はこの写真を使い、次なる復讐を企んでいるようです。

紗季の元へ

しかし、そんな悪意の渦中にいるとは知らず、透の足はまっすぐに紗季のマンションへと向かっていました。チャイムの音にドアを開けた紗季は、彼の突然の訪問に驚きます

透は何も言わず、ただ愛おしそうに紗季をその腕の中にそっと抱きしめました。そして、心の底から絞り出すように、こう呟きます。

………………やっと 会いに来れた

どんな罠が仕掛けられようとも、彼の心がただ一人、紗季だけを想っていることが痛いほど伝わってくる、切なくも美しいシーンで物語は幕を閉じます。

【純白のウエディングドレスで復讐を】44話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第44話は、一杯のコーヒーのように、前半の甘さと後味の苦さのコントラストが強烈な回でした。まさか、あの健気で有能に見えた秘書の花田さんが、新たな敵だったとは……。まったく予想していなかったので、彼女がわざと転んだシーンでは思わず「お前もか!」と声が出てしまいました。

彼女が森村弁護士と繋がっているのか、あるいは独自の目的で動いているのかはまだ謎ですが、新たなヴィランの登場に物語のサスペンス性が一気に高まりましたね。そして、その罠の実行犯として、まんまと使われてしまう愛実の姿がなんとも皮肉です。写真を撮ってほくそ笑んでいましたが、彼女の行動が結局は森村の掌の上でしかないと思うと、哀れさすら感じてしまいます。

しかし、そんなドロドロした展開の中で、最後の透が紗季を抱きしめるシーンは、唯一の救いであり、最高のハイライトでした。部下との交流も、彼が早く切り上げたのも、すべては紗季に会うため。彼の「やっと会いに来れた」という一言には、一日の疲れや仕掛けられた罠への苛立ちなど、あらゆる感情が凝縮されているように感じられて、胸が締め付けられました。

この純粋で一途な愛が、これから降りかかるであろう悪意に満ちた罠にどう立ち向かっていくのか。二人の幸せを願いながらも、ハラハラする展開から目が離せません。

【純白のウエディングドレスで復讐を】44話のネタバレまとめ

  • 透は会社の飲み会で部下たちと打ち解け、「透さん」という愛称で呼ばれるようになります 。
  • 秘書の花田さんがわざと転び、それを助けようと透が彼女を抱きかかえる決定的瞬間を、待ち伏せしていた愛実が撮影しました。
  • この一連の流れは、偶然ではなく、秘書の花田さんが巧妙に仕組んだ罠であることが示唆されます。
  • 目的を果たした愛実は、透のお人好しな性格が、いずれ紗季を苦しめることになると嘲笑いました 。
  • 透はまっすぐに紗季の元へ向かい、「やっと会いに来れた」と彼女を優しく抱きしめ、変わらぬ愛情を示しました 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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