【聖ラブサバイバーズ】11話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

第11話では、前回ハルが王子から「一緒にいると楽」と言われ、ときめきで不安を誤魔化して眠りについた後の出来事が描かれます。
前回の第10話では、ハルが「性欲あるの?」と聞くも王子にはぐらかされ、一方で王子のスマホには元カノ・小谷慧子から不穏なメッセージが届くという展開でした。
【聖ラブサバイバーズ 】第11話をネタバレありでわかりやすく解説する
第11話は、ハルが見る衝撃的な悪夢と、そこから目覚めた後に訪れる切実な身体の反応、そして自分の本音への気づきが描かれます。
抑え込んでいた感情が「蝶」となって溢れ出す幻想的なシーンと、王子の冷酷な言葉がハルを追い詰めます。
溢れ出す「蝶」と心の限界
物語は、ハルが王子に頭を撫でられ、「ときめきという麻薬」で不安を封じ込めて眠りについた夜の続きから始まります 。
しかし、ハルの心と体はすでに限界を迎えていました。夢の中でハルは、自分の体から大量の「蝶」が溢れ出していることに気づきます 。
「王子…大変…!」と助けを求めますが、目の前の王子は「えええーー!なにそれ…!」と驚き、引いている様子です 。
私の「性欲」という名の蝶
ハルは、体から次々と湧き出てくる蝶の正体が、自分の中に渦巻く「性欲」であると訴えます 。
「私にだってっ!結婚してるんだよ!好きなんだよ」
今まで「女から求めるのは惨め」だと思って隠していた本音が、夢の中で決壊してしまったのです。ハルは泣きながら、「してよ!セックス…したいよ…っ」と王子に懇願します 。
夢の中での冷酷な拒絶
必死にすがるハルに対し、夢の中の王子は冷ややかな視線を向けます。そして、ハルの尊厳を傷つけるような言葉を放ちました。
「挿れれば満足なわけ?」
その言葉とともに、王子はハルを突き放すような態度を取ります 。拒絶されたハルは絶望し、蝶が舞う中で「ああああああ」と泣き叫びながら崩れ落ちていきました 。
これはあくまで夢ですが、ハルが心の奥底で恐れている「王子からの拒絶」と「自分がただ性欲処理を求めていると思われたくない」という葛藤が、残酷な形で具現化されたシーンでした。
目覚めと身体の反応
場面は変わり、ハルは自身の荒い呼吸とともに目を覚まします 。
悪夢から覚めたはずなのに、ハルは自分の体に異変を感じていました。「なななに…今までにない…」と戸惑う彼女の体は、自分の意志とは無関係に熱く反応していたのです 。
「自分で…?」と疑うほどリアルな感覚に襲われながら、ハルは呆然と自分の手を見つめます 。それは、長らく封印していた「女としての自分」が、抑えきれずに表面化した瞬間でした。
再確認する「この人がいい」という想い
混乱するハルですが、ふと漂ってきた残り香に気づきます 。
「なんだろ…この香り…知ってる…」
それは、愛しい王子の匂いでした。その香りを認識した瞬間、ハルの中で全ての感覚が一つに繋がります。ただ単に性欲を満たしたいわけではない。誰でもいいわけではない。
ハルは、ドアの向こうに立っている(あるいはイメージした)王子の姿を見つめながら、確固たる一つの答えに辿り着きます 。
「私やっぱり この人とセックスがしたいんだ」
悪夢と身体的な渇望を経て、ハルは自分の欲望が「王子への愛」と不可分であることを痛感するのでした。
【聖ラブサバイバーズ 】11話を読んだ感想(ネタバレあり)
第11話は、ハルの心理描写が非常に生々しく、胸が締め付けられる回でした。
特に前半の「蝶」のシーンは衝撃的です。きらびやかで美しいはずの蝶が、ここではハルを蝕む「抑えきれない性欲」のメタファーとして描かれており、その美しさが逆にハルの悲痛さを際立たせていました。夢の中とはいえ、王子に「挿れれば満足なわけ?」と言わせるハルの深層心理には、深い自己嫌悪と恐怖が根付いているのだと感じます。
後半の目覚めのシーンも印象的でした。長年「レス」で感覚を麻痺させていたハルが、自分の身体の反応に戸惑う姿はリアリティがあります。しかし、そこで終わらずに「王子の匂い」で自分の本当の願いを再確認する展開には救いがありました。
「性欲」という言葉で片付けるのではなく、「この人としたい」という純粋な愛に回帰したハル。第1巻のラストとして、これ以上ないほど切なく、そして力強い決意で終わったと思います。この気づきが、次巻以降の波乱の展開でどう活きてくるのか、非常に楽しみです。
【聖ラブサバイバーズ 】11話のネタバレまとめ
- ハルは「ときめき」で不安を誤魔化して眠るが、自分の体から「蝶(性欲)」が溢れ出す悪夢を見る 。
- 夢の中でハルは王子に「セックスしたい」と懇願するが、「挿れれば満足なのか」と冷たく拒絶される 。
- 悪夢から目覚めたハルは、自身の体がリアルに反応していることに驚き、戸惑う 。
- 王子の香りを感じたハルは、自分が求めているのは単なる行為ではなく、「王子とのセックス」だと確信する 。
- 物語は、ハルが自分の欲望を肯定し、王子への想いを新たにしたところで第1巻の幕を閉じる 。
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