【聖ラブサバイバーズ】2話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

1話では、相澤ハルが8年前に憧れのバンドマン・王子和弘と出会い、「甘い地獄」への入り口に立った瞬間が描かれました。

【聖ラブサバイバーズ 】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

第2話では、運命の出会いから6年が経過したハルの「現在」が描かれます。

憧れの世界に飛び込んだ彼女が直面しているのは、きらびやかな夢物語ではなく、PV数に追われるライターとしての現実と、かつてのスター・王子との歪な関係でした。

6年後の現実と「35歳独身ライター」の苦悩

あの日から6年という月日が流れました。かつて音楽誌や女性誌で仕事をしていたハルですが、世の中は急速にスマホ時代へと移行し、求められるのは内容よりも「バズる記事」ばかりになっています

現在のハルは35歳、独身。編集者からはPV(ページビュー)が伸びないことを指摘され、「育児ほっこりネタ」など、自分の属性とは異なる記事の執筆に四苦八苦する日々を送っていました

クリックさせることだけを目的とした記事作成に疲弊し、「そもそも私がこの仕事を目指したのは…」と自問自答し始めたその時、ハルのスマホが鳴ります

王子からの「召集」

電話の相手は、あの王子和弘でした

「なんか熱すげーの…」と弱々しい声で訴える王子に、ハルは一瞬で戦闘モードに切り替わります。心配するハルに対し、彼は「ポカリもないから」と、暗に買い出しと看病を要求してきました

ハルは仕事の悩みも吹き飛んだかのように、「ハイー今すぐ――!」と即答し、職場を飛び出します

友人たちの冷ややかな視線とハルの本音

タクシーに飛び乗ったハルは、友人たちとのグループチャットで「2カ月ぶりの王子パイセンから召集きたよー」と報告します。しかし、友人たちの反応は「アホか」「知ってる」と冷ややかなものでした

友人たちは、解散して何年も経つバンドマンを追いかけ続けるハルを呆れ気味に見守っています

  • 「仕事はどーした?」(友人)
  • 「仕事は会えたら書ける気1000パーセント!」(ハル)
  • 「単なる都合いい女では?」(友人)

友人たちの正論に対し、ハルは「誰かのサポートとかプロデュースとか動いてるから!」と必死に彼を擁護するのでした

女子会で語られる「プラトニック」な関係

場面は、ハルと友人たちが集まる女子会のシーンへと移ります。

メンバーは、同世代でヘアメイクをしている冬実と、20代で外資系企業に勤める帰国子女の秋菜です。秋菜は率直に「なんかメリットあるんすか?」とハルに問いかけます

さらに衝撃的な事実として、ハルと王子の間には『セックスなし』であることが確認されました。それでもハルにとって、彼のかっこよさは絶対的なもののようです。

ハルが「沼」に落ちた理由

若い秋菜には「サフラジェット・シティ」の人気がいまいちピンと来ていない様子ですが、ハルは熱弁を振るいます

  • 武道館ライブを1回成功させていること。
  • 業界の女子に人気があり、ボーカルも「性癖に刺さる声」と言われていたこと。
  • ベースの指の動きや、キーボードのパフォーマンスが「クッソエロい」こと。

しかし、ハルが王子に執着する最大の理由は、バンドの人気やルックスだけではありませんでした。

コンビニでの運命的な出会い

ハルはかつて、K商社の広報として働くごく普通の会社員でした

安定した企業で働きながらも、どこか自分の人生を「楽しそうに行き交う人々を眺めているだけ」のように感じていたハル。そんなある日、昼休憩のコンビニで偶然目にした雑誌の『小さな記事』が、彼女の運命を変えました

その記事に吸い込まれるように魅了されたハルは、「私この人のこと好きになる」「会いら行かなくちゃ」と直感的に悟ったのです

論理的なメリットや肉体関係を超えた、魂が引かれるような衝動。それこそが、ハルが今もなお王子を追いかけ続ける理由でした。

【聖ラブサバイバーズ 】2話を読んだ感想(ネタバレあり)

第2話を読んで強く感じたのは、ハルの現状に対する「リアルな痛み」と「盲目的な幸せ」のアンバランスさです。

35歳独身、仕事も順風満帆とは言えず、追いかけている男は「2ヶ月ぶりの連絡でポカリを要求してくる元バンドマン」。友人たちの「アホか」という反応は至極真っ当で、読んでいる私も思わず頷いてしまいました。

特に印象的だったのは、ハルと王子の関係が肉体関係すらないという点です。普通なら「都合のいい女」として体だけの関係になりそうなところを、それすらない状態で6年も尽くしているハルの姿は、純愛を通り越して狂気すら感じさせます。

しかし、ラストシーンで描かれた「かつてのハル」の孤独感を知ると、彼女を責める気にはなれません。安定していても色のない世界にいた彼女にとって、王子は人生に鮮烈な色彩を与えてくれた唯一の存在なのでしょう。「眺めているだけの人生」から抜け出すための鍵が彼だったのだとすれば、この不毛な関係もハルにとっては必要な「サバイバル」なのかもしれません。

【聖ラブサバイバーズ 】2話のネタバレまとめ

  • 出会いから6年後、ハルは35歳の独身ライターとして、PV数重視の記事作成に苦悩している。
  • 王子から「熱がある」と連絡があり、ハルは仕事を放り出して彼の元へ駆けつける。
  • 友人たちからは、解散したバンドマンに尽くすハルの行動を呆れられている。
  • ハルと王子の間には肉体関係がなく、ハルが一方的に尽くしている状態である。
  • ハルが彼にハマった原点は、会社員時代にコンビニで記事を見かけた際の、運命的な衝動だった。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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