【聖ラブサバイバーズ】3話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

2話では、35歳の独身ライター・ハルが、憧れのバンドマン・王子和弘から「熱が出た」との連絡を受け、仕事を放り出して彼の元へ向かう様子が描かれました。

【聖ラブサバイバーズ 】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

第3話では、ハルが今の道を選んだきっかけや、王子に対する歪みつつも純粋な想いが、女子会での過激なトークと彼女の心理描写を通して深く掘り下げられていきます。

また、タクシーで彼の家に向かう道中、ハルが自分自身の立ち位置をどのように定義しているのか、その切ない決意も明らかになります。

「聞く人」になりたいという衝動

物語は、ハルがライターを志した当初の強烈な動機から始まります。

かつてコンビニで王子の記事を読み、彼の発する言葉や感性が自分の好みにドンピシャであることを知ったハル。「一歩間違うとストーカー」になりかねないほどの熱量で、彼女は「この『聞く人』になりたい!!」と強く願いました

女子会の席でハルは、当時の無茶な行動を振り返ります。退職金をつぎ込んでライター養成講座に通い、ギリギリでサフラジェット・シティの解散インタビューに間に合わせたのです

「運命すぎない?」と目を輝かせるハルに対し、友人の冬実は「ひぇー犯罪だね!」と呆れつつも驚きの声を上げます

既婚者のリアルとハルの淡白な恋愛観

話題は冬実の職場にいる若い男性スタッフの話へと移ります。18歳から27歳の肌がつるつるな男子たちと働く環境に、冬実はときめきを感じているようです

中には、既婚者でありながら若いスタッフと不倫をしている同僚もいるそうで、「そのシチュでヤリたいがために結婚」という過激な意見も飛び出します

そんな生々しい話の中で、ハルは自身を「眺める系」だと分析します。性欲があまり湧かないと語る彼女にとって、王子との関係は「結婚を迫られない」という点でメリットがあるようですが、友人からは「そこかい!」とツッコミを受けるのでした

「寝込みにチュー」の誘惑と妄想

女子会の中で、最年少の秋菜がハルに鋭い質問を投げかけます。

「Hはともかく王子とキスしたいとかないの?」

秋菜にとってセックスとは、「己どこまでできるんだ!って探究心が満たされる」ものであり、1日の疲れを取る手段でもあるといいます

対してハルは、王子から「家の鍵」を預かるほどの信頼を得ていながら、何も起きていない現状を明かします。鍵を持っている理由も、彼が酔っ払ってよく鍵をなくすからという、色気のないものでした

「そんなおかんやってないで寝込みにチューでもしてみれば?」と唆す秋菜に対し、ハルは「セーフセックス至上主義ですから!」と反論します

しかし、秋菜の「なんか流されてヤリそうですよこの男は」という言葉に、ハルの想像力は刺激されてしまいます。彼女の脳裏には、王子の『エロい指』で触れられる妄想が広がっていくのでした

夢から覚めた現実と「5780円」

場面はタクシーの中へと戻ります。運転手に「お客さん!」と起こされたハルは、どうやら眠りながら王子の夢を見ていたようです

タクシー代は5780円。差し入れを含めると1万円近い出費となり、来月の家賃も厳しいハルにとっては痛い支出です

「なにやってんだ…」と我に返るハル。苦節6年、公私を駆使して彼に付きまとい、ようやく鍵を手に入れたものの、そのポジションは恋人ではなく、ただの世話焼きな「おかん」に過ぎないのではないかと自嘲します

「主役の恋人」ではなく「レギュラーの脇役」

そんな時、ハルのスマホに通知が届きます。それは、かつて王子の彼女歴が一番長かった「小谷○子(こたに・こ)」のインスタ更新通知でした

ハルによると、彼女は王子と別れた後、あっさりIT社長と結婚し、おしゃれな家庭を築いているそうです

元カノのキラキラした投稿を見つめながら、ハルは自分の望みを再確認します。彼女がなりたいのは、いつか終わってしまうような「主役の恋人役」ではありません。

地味で絡みシーンがなくても、ずっとそばにいられる『レギュラーの脇役』。ハルにとって王子は恋愛対象を超えた『光』であり、その光のそばに居続けることこそが彼女の願いなのです

ついに王子の部屋へ

自分の立ち位置を明確にしたことで、ハルの中のモヤモヤが晴れました。「なんか書けそうな気がしてきた!!」と、今の状況すら仕事のネタにしようと意気込みます

やはり彼に会うと仕事が進むと確信し、ハルは王子の部屋の鍵を開けます。「王子〜来ましたよ〜」と声をかけながら部屋に入りますが、そこで彼女は予想外の光景を目にして言葉を失うのでした

【聖ラブサバイバーズ 】3話を読んだ感想(ネタバレあり)

第3話を読んで、ハルの「推し」に対する愛情の深さと、それに伴う哀しみが痛いほど伝わってきました。

特に印象的だったのは、「主役の恋人役」ではなく「レギュラーの脇役」になりたいというハルの独白です。普通なら恋人になりたいと願うところを、終わってしまう関係性を恐れ、永遠にそばにいられるポジションを望む姿は、切なくもリアリティがあります。

6年という月日をかけて「鍵」という物理的なアクセス権を手に入れながら、精神的な距離を詰めようとしないハル。それは彼女なりの処世術であり、大人の女性としての「サバイバル」の方法なのでしょう。

一方で、女子会での秋菜の「寝込みにチューでもしてみれば?」という無責任なアドバイスや、それに対するハルの動揺はコミカルで笑えました。ハルが内心では彼に触れたいという欲求を抱えていることが、タクシーでの夢のシーンで露呈しており、彼女の理性と本能のせめぎ合いが今後の展開を期待させます。

ラストシーン、部屋に入ったハルが見たものは何だったのか。熱を出して寝ているはずの王子の身に何が起きているのか、続きが非常に気になります。

【聖ラブサバイバーズ 】3話のネタバレまとめ

  • ハルがライターになったきっかけは、退職金をつぎ込んで王子の解散インタビューをするためだった。
  • 女子会では、既婚者の不倫事情やハルの淡白な恋愛観について語られた。
  • 秋菜から「寝込みを襲えば?」と唆され、ハルは王子の夢を見てしまう。
  • タクシー代と差し入れで1万円近く使いながら、ハルは自分が「おかん」化していることを自覚する。
  • ハルは、いつか終わる恋人関係よりも、ずっとそばにいられる「レギュラーの脇役」を望んでいる。
  • 決意を新たにしたハルが王子の部屋に入ると、そこで驚くべき光景に遭遇する。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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